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2005年06月25日
第72号

豆作りで老人医療費4000万円削減
高齢化でお金がかかるなんていっていられません。全国には元気に稼ぎ出すおばあちゃんたちがたくさんいるのです。
福島県の鮫川村では、村が高齢者に豆作りを奨励したところ、おじいちゃんやおばあちゃんが元気になって、その成果か、老人医療費が大幅に削減できたということです。
全国のおばあちゃんビジネス

年商2.5億円の「葉っぱビジネス」、年商7.5億円の「おやきビジネス」…、全国の元気に稼ぐおばあちゃんを一挙公開
町議会が住民との対話集会を主催

町民に「合併しないとやっていけない」と説明してきましたが、合併しても財政が強くなりそうもないことがわかってきました=i鳥取県若桜町、宮本義雄町長)。単独路線を選択した町で、議会や住民、行政が一体となった挑戦が始まっている。
ローカルマニュフェストで具体的な目標提示を
ローカルマニュフェストの普及を訴える岩手県の増田寛也知事が講演
車社会と商店街
シリーズ「地域再生の視点」。サービス業の集積で商店街は活性化する!
おじいちゃん、おばあちゃんが作る豆、村がすべて買い取ります

福島県鮫川村は、昨年度から高齢者に豆作りを奨励し、出来上がった豆をすべて村が買い取っている。過疎化と高齢化、三位一体改革に伴う交付税の削減と、村の財政は年々厳しさを増すが、一昨年、近隣町村との合併を問う住民アンケートでは、7割を超える村民が「自立」を支持した。
そんな村が生き残りをかけて打ち出した戦略が、高齢者に豆作りで体を動かし元気になってもらい、農業をいかした地域振興を図ることだ。一方、住民側も、自立の道の険しさを覚悟し、自己出資で山に柿や桜の木を植え、少しでも村外からの訪問客を増やそうという、自主的な取り組みを始めている。
鮫川村は県東部を南北に貫く阿武隈山地の南端に位置する。高齢化率は29・3%と高く、老人医療費はここ10年で25%も増えた。一方、基幹産業である農業の粗生産額は同じ10年間で16%も減少している。
医療負担の増加、産業の衰退…、積み重なる課題に対して村が目をつけたのが大豆だ。
大豆は、村の高齢者疾病の約7割を占める循環器系や骨粗しょう症、がんなどの抑制効果がある機能成分を含む。それに、栽培がそれほど難しくなく、ほどよい運動効果も期待できるというわけだ。
出来た豆は、村がみそや豆腐、豆乳などに加工・販売して、6次産業化による地域振興をねらう。
昨年度、60歳以上の村民を対象に希望者を募ったところ、約2割にあたる102人が豆作りに取り組んだ。
作付け面積は合計で5・8ha。秋の収穫時期が長雨となり、紫斑病が発生したが、村民のやる気を損なわないように、村は25sあたり3000円の奨励金を出し、家庭消費分を除いた7・3tをすべて買い上げた。
価格は1等級が25s1万500円、2等級が8000円、3等級が4000円(奨励金を足した数値)で、合計223万円。
今年度は前年度を上回る133人が参加。作付け面積も10haに拡大している。
昨年から豆作りに取り組んでいる鏑木チヨノさん(70)は、村が販売する県の奨励品種「ふくいぶき」の種を5s購入(1s100円)して、昔コンニャク畑として使っていた家の近くの畑で栽培した。「この歳になったらお金なんてそんなにいらないのよ。体が動かせることが何より」と話す。昨年は豊作で470sを収穫した。
大豆を脱穀する機械は村が購入。職員1人が乾燥を終えた大豆畑に機械を運び、袋詰めを行う。「脱穀が大変だと思って心配していたので、助かりました」(夫の鏑木長吉さん)。
船木克臣さん(71)も、今年豆作り2年目を迎える。「種をまくと楽しみになって、2日に1回ぐらいは畑を見に行きます」とにこやかに話す。
豆作りの健康効果か、これまで増加傾向だった老人医療費は16年度、4000万円も減少した。被保険者一人あたりに換算して2・3万円のダウン。村では「数年かけて検証してみないと確かなことは言えない」としているが、豆作りが高齢者の生きがいになりつつあることは確かなようだ。
詳細は紙面で
投稿者 machizukuri : 更新日2005年06月25日 | コメント (0) | トラックバック
2005年06月15日
第71号

主婦の潜在ニーズ生かし3年余りで全国7店舗開業
「気合を入れてつくった家庭料理を外の人にも食べてもらいたい」―。「おいしい」と言ってくれなくなって久しい夫や子どもに対する、この主婦の小さな反乱を、コミュニティーレストランという形態で受け止めた結果、わずか3年あまりで全国5県に7店舗が開店されるという展開を見せた!コミュニティービジネス成功の秘訣に迫る。
住民の負担増は避けられない?
全国149市町村長で構成する「市町村サミット」は、全国の市町村を対象に「自立」をテーマとしたアンケートを実施。その結果、4割近い自治体が、財政再建のため住民に対し「負担増を予定している」と回答した。
これが市民の評価だ!満足度ランキング一挙公開
公共サービスの市民満足度向上を目指し、インターネットアンケートなどによる調査・研究を展開する市民満足学会(会長=東京財団日下公人会長)は、これまでに実施した市町村議員、警察署、病院、国道、河川水辺、観光地、自治体などに対する市民の評価がランキングを一挙公開した。
海外展開へのチャレンジこそ「地域ブランド化」の近道
日本貿易振興機構(東京、ジェトロ)企画部事業推進室北東アジア担当の宇佐美喜昭さんに、「地域ブランド」と海外展開の関係について聞いた。
「アルビレックス新潟」誕生の秘話
アルビレックス新潟代表取締役の池田弘会長が、チーム設立から今日にいたる道のりを語る。
主婦の潜在ニーズ生かし3年余りで全国7店舗開業 解説!コミュニティービジネス
「気合を入れてつくった家庭料理を外の人にも食べてもらいたい」―。「おいしい」と言ってくれなくなって久しい夫や子どもに対する、この主婦の小さな反乱を、コミュニティーレストランという形態で受け止めた結果、わずか3年あまりで全国5県に7店舗が開店されるという展開を見せてしまった。
四日市市在住の、この仕掛け人は「毎日、全国どこかで殺人が起こる、おかしな国になってしまった。子どもの将来のためにコミュニティー再生が必要だ」と決意、その目的のために公(パブリック)にはできない新たなコミュニティービジネスの仕組みをつくりあげ、大きな反響を得ている。
日替わりシェフによる、自然食材などを使った家庭料理が食べられる、このレストランは、1店舗あたりの年間売上が800万円にしかならないが、仕掛け人、主婦を中心としたシェフ、そして客のみんなが「楽しい」「うれしい」「おいしい」と口々に語り、小さなコミュニティーの輪が広がり、当初の目的が達成されつつある。
公(パブリック)からは生まれ得なかった発想が、小さなビジネスの形態で地域再生へのアプローチを始めている。
■他店に対しロイヤルティーは求めない
近鉄四日市駅から歩いて5分余のアーケード商店街に、そのコミュニティーレストランがある。四日市市本町で始めた1号店は間借りをしていたテナントビルの老朽化に伴う改築工事で移らざるを得ず、昨年10月、現在の場所・四日市市諏訪栄に移転した。店舗面積は122uほど。
全国に「ワン・デイ・シェフ・システム」を発信し、同時にシステム支援をする「NPOコミレスネット」が直営する、この1号店「こらぼ屋」は現在、市内の主婦を中心としたシェフが約50人登録する。昼食時間は午前11時30分から午後2時までで、1日800円のランチを20食提供している。定休日は日曜日。ディナーは月2回程度用意されるという。50人のシェフは日替わりで店に入る。自ら自然食材などを用意、仕込みから調理、後片付けまで行い、その日の収益を得る。
清算は、その日の売上を7対3に分ける。1品800円のランチを20食つくり、この対価となる売上のうち7割(1万1200円)をシェフに、残り3割(4800円)を事業主体であるNPOの経費にあてる(20食はあくまで基本)。
店は2人体制のシェフを基本とし、コーディネーターと呼ばれる賄い担当者も1人から2人いる。 2人のシェフはランチ売上の7割をメドに食材を購入し、残りを労働対価として得る。
運営するコミレスネットは3割の中から、店舗のテナント料・光熱費と幾分かの経費を捻出(ねんしゅつ)する。 50人のシェフは所属する店に年間登録料として2000円を支払うことにもなっている。
こうした1号店「こらぼ屋」以外に、四日市市内の「らいふ」(事業主体・泣宴Cフテクノス)、愛知県犬山市の「チャンティ」(同まちかどの泉=任意団体)、兵庫県西脇市の「梅吉亭」(同西脇TMO=西脇商工会議所)、愛知県名古屋市の「雁ぶらサロン」(同雁ぶら物語=任意団体)、群馬県高崎市の「ゆいの家」(同高石友江=個人)がオープンしている。今年7月には京都府舞鶴市で新たな1店が開業予定だ。
他店に対し「コミレスネット」は、当初の養成講座支援(2日間の受講料として3万円)だけで、開業後のロイヤルティーを求めるようなことはしない。ただ他店登録のシェフからは1人年間500円を本部への支援金として入金される形になっている(他店登録者は延べ80人程度、よって4万円にしかならない)。
紙面ではさらに詳しく
アルビレックス新潟 誕生の秘話
スポーツ不毛の地にサッカー熱
3億円の支援がチームを変えた
潟Aルビレックス新潟
代表取締役会長
池田弘 氏
(いけだ・ひろむ)

本業の学校経営に携わる中で地域にスポーツを根付かせたら面白いことになると思った。
ロサンゼルスで開催されたワールドカップでは、スタジアムを埋めつくす9万人もの観衆に圧倒された。そのスタジアム内には100年前、おじいちゃんやおばあちゃんがチケットを手に並ぶ写真が飾られている。
祖先たちがスタジアムを育て、スタジアムがファミリーの歴史に組み込まれているわけだ。
こんなにぎわいを新潟に出現させたいと思い、9年前にサッカーの地元クラブチーム「アルビレックス新潟」を設立した。
しかし、当初、運営会社は債務超過。その実情を地域の皆さんに伝え、支援をお願いするとともに、後援会の拡大に県内を回った。
新潟県は『スポーツ不毛の地』。お金を払ってスポーツを見た記憶がない。プロ興業は成り立たないと言われていた。
ところが、実際には3億円が集まった。(この熱意を無駄にはできないと)、急きょ完成間近のスタジアムでリーグ戦を開催することにした。当時、ワールドカップに向け、本拠地スタジアム「ビッグスワン」が工事中だったが、知事にお願いをして、完成間近のスタジアムを使わせてもらった。
チケットは10万枚配った。新しいスタジアムの見学ツアーを企画して、ついでにサッカー観戦しましょうと参加を呼びかけた。
1万人を予想したが、それをはるかにしのぐ3万2000人来てくれた。
試合は残念ながら負けたが、今までにないサポーターの声が聞こえた。「チームは負けても結構面白いじゃん」と-。
チームが負け続けると、それまでは5、6試合目にはブーイングが出たが、負けても拍手に変わるようになった。孫の前でおじいちゃんは「ブー」とは言えない。
サッカー観戦が、家族間のコミュニケーションにもつながっているのだ。
スタジアム完成後は、夏休みに子どもたちに半額券を販売するなど、入場者数を増やすよう努力している。
J2で4位、3位、1位と昇り、J1に昇格すると昨年は1試合あたり平均2万人、今年は2・2万人の入場者がある。しかし、最大のテーマはスタジアムが超満員になることだ。
ここ3年間は1億円以上の経常黒字となった。会社の売上は30億円程度。選手たちは今年から天下のマイクロソフトを背中に着ている。地域で頑張っている会社にお金をくれた上に、協力しましょうと言ってくれた。これもすべてサポーターのおかげだ。
(5月16日、長野県商工部が松本市で開いた「賑わいのまちづくりフォーラム」基調講演より)
投稿者 machizukuri : 更新日2005年06月15日 | コメント (0) | トラックバック
2005年06月07日
2005年6月5日 第70号

特集 住民自治を問う
「住民自治」「住民参加」などという言葉が、方々から聞かれるようになった。しかし、これまで行政にすべてを任せがちだった体質から抜け出し、住民が主体となってまちづくりを進めることは容易ではない。今号では、全国で最初に、住民主体のまちづくりを条例化し、地域の魅力を官民一体となって高めている北海道ニセコ町、海外における先進事例、さらには住民自治が求められるようになった背景にある地方分権の動きなどを通して、今後求められる行政と住民の姿を検証する。
住民参加で観光客20万人増
内閣府経済社会総合研究所が昨年9月〜11月に、人口20万人未満の市町村(2996)を対象に行ったアンケート調査で、目標とする自治体のトップに選ばれたのが北海道ニセコ町だ。住民参加によるまちづくりなどが評価された。ニセコ町は人口4600人、広さ197qで、北海道の中でも小さな町だ。しかし、観光客は、ここ10数年で、おおよそ200万人ほど増加している。これまで町の観光と言えば、冬のスキーが中心だったが、ここ数年、町内に観光系ベンチャーや、自然とのふれあいを目指す住民グループなどが生まれ、カヌーやラフティング、自然体験など、幅広い観光資源を発掘することで、冬季以外に訪れる人が増えたのだ。道外や外国人の観光客も多くなっているという。
11年前に町長に就任し、以来、住民が自ら考え、自ら責任を持って行動する「住民自治」の必要性を訴えつづけてきた逢坂誠二氏(46)は「自分たちが動けば、何かしろ成果が生まれるということがわかってきたのではないか」と分析する。
米国シアトルの地域ガバナンス
マッチングファンド事業なら少ない投資でまちが変わる

今、世界中で、政府など「上から」の統治であった「ガバメント」(統治)から、官民協働で地域経営を行う「ガバナンス」(協治)に移行する動きが芽生えている。行政と市民、そして企業が連携するためには具体的に何が必要なのか?八戸大学ビジネス学部教授の前山総一郎氏によると、アメリカでも最先端事例とされるのがシアトル。注目すべきは、市民参加をうながす仕組みだ。
まず、地区ごとに議員とは別に、選挙で選ばれた一般市民が、コミュニティー会議を開き、行政や消防、警察職員らと定期的に意見を交わす。その地区ごとに市民がコミュニティ計画をつくり、その計画が市全体の総合計画に反映される。こうした取り組みにより議員数は人口56万人に対し、わずか9人。
きわめつけは住民が労働力で、市の投資と同額分の貢献をするマッチングファンド事業だ。これにより、年間10数億円の市民事業が生まれている。
「地方分権を問う」
「地方分権は果たして進んでいるのか、いないのか」。地方自治経営学会(恒松制治会長)の平成17年度研究大会で、群馬県の小寺弘之知事や富山県の石井隆一知事、長野県茅野市の矢崎和広市長らが意見を交わした。国の改革の進め方に「三位一体の名のもとの国の財政再建だ」などの批判が出る一方で、作家の吉永みち子氏は「制度が進んでも、自治体や住民の意識が変わっていないとしたら分権は不幸な結果になる」と、住民自らが意識を変える必要性を強調。茅野市の矢崎市長は、国と地方とは別に、県と市町村が権限や財源について、すみ分けを考えていくべきとした
ニセコ町の取り組み(続き)
逢坂町長は、自治の基本は「情報の共有化」と、徹底した情報公開を進めてきた。例えば、町の予算書は、住民誰でも分かるように行政用語を使わず、町の現状がどうなっていて、課題が何かを誰もが共有認識できるようになっている。
こうした取り組みにより、町には観光に限らず、様々な住民参加のまちづくりが生まれている。お母さんが運営する図書館、住民同士が徹底した議論を経て建設した温泉施設…。
そして、住民参加のきっかけとも言われるのが、まちの中心部を走る「綺羅街道」の道路整備だ。
「このままの町の姿ではいけない」と危機感を感じた商店街や沿線住民が、計画づくりに主体的に関り、一本のシンボル・ロードをつくり上げたのた。
逢坂町長は「この事業がなければ、いまのニセコはなかった」と説明する。
地域をつくるということ
始まりは5年間の議論
綺羅街道の整備は、平成元年から14年間の歳月をかけて行われた。
最初の5年は議論だけで工事は手付かず。逢坂町長は「町民の熱意がある方が、役所とはある種、対立をしながら、議論を交わしてきた。地域をつくるってことはこういうことだと教えられた」と当時の状況を振り返る。
車道幅11mに対して歩道は各6m。歩行者が冬でも歩きやすいよう十分な広さが確保されている。
住民のアイデアにより、電線は地中化され、信号や街灯、歩道などの色もきれいに統一されている。さらに、道路沿いの各商店は、外観がまちの景観を損なわぬよう、色や高さがある程度統一され、地元工芸家が造った突き出し看板が各商店に飾られている。
温かくなると、電柱にフラワーバスケットがかけられたり、商店の前には花壇が整備され、一段と美しさを増すという。
こうした取り組みで、商店街はわずかながらではあるが、にぎわいを取り戻している。
これまで減少の一途をたどっていた町内の商店数は平成14年に初めて回復に転じた。
(詳細は紙面で)
投稿者 machizukuri : 更新日2005年06月07日 | コメント (0) | トラックバック
2005年06月05日
第70号

特集 住民自治を問う
「住民自治」「住民参加」などという言葉が、方々から聞かれるようになった。しかし、これまで行政にすべてを任せがちだった体質から抜け出し、住民が主体となってまちづくりを進めることは容易ではない。今号では、全国で最初に、住民主体のまちづくりを条例化し、地域の魅力を官民一体となって高めている北海道ニセコ町、海外における先進事例、さらには住民自治が求められるようになった背景にある地方分権の動きなどを通して、今後求められる行政と住民の姿を検証する。
住民参加で観光客20万人増
内閣府経済社会総合研究所が昨年9月〜11月に、人口20万人未満の市町村(2996)を対象に行ったアンケート調査で、目標とする自治体のトップに選ばれたのが北海道ニセコ町だ。住民参加によるまちづくりなどが評価された。ニセコ町は人口4600人、広さ197qで、北海道の中でも小さな町だ。しかし、観光客は、ここ10数年で、おおよそ200万人ほど増加している。これまで町の観光と言えば、冬のスキーが中心だったが、ここ数年、町内に観光系ベンチャーや、自然とのふれあいを目指す住民グループなどが生まれ、カヌーやラフティング、自然体験など、幅広い観光資源を発掘することで、冬季以外に訪れる人が増えたのだ。道外や外国人の観光客も多くなっているという。
11年前に町長に就任し、以来、住民が自ら考え、自ら責任を持って行動する「住民自治」の必要性を訴えつづけてきた逢坂誠二氏(46)は「自分たちが動けば、何かしろ成果が生まれるということがわかってきたのではないか」と分析する。
米国シアトルの地域ガバナンス
マッチングファンド事業なら少ない投資でまちが変わる

今、世界中で、政府など「上から」の統治であった「ガバメント」(統治)から、官民協働で地域経営を行う「ガバナンス」(協治)に移行する動きが芽生えている。行政と市民、そして企業が連携するためには具体的に何が必要なのか?八戸大学ビジネス学部教授の前山総一郎氏によると、アメリカでも最先端事例とされるのがシアトル。注目すべきは、市民参加をうながす仕組みだ。
まず、地区ごとに議員とは別に、選挙で選ばれた一般市民が、コミュニティー会議を開き、行政や消防、警察職員らと定期的に意見を交わす。その地区ごとに市民がコミュニティ計画をつくり、その計画が市全体の総合計画に反映される。こうした取り組みにより議員数は人口56万人に対し、わずか9人。
きわめつけは住民が労働力で、市の投資と同額分の貢献をするマッチングファンド事業だ。これにより、年間10数億円の市民事業が生まれている。
「地方分権を問う」
「地方分権は果たして進んでいるのか、いないのか」。地方自治経営学会(恒松制治会長)の平成17年度研究大会で、群馬県の小寺弘之知事や富山県の石井隆一知事、長野県茅野市の矢崎和広市長らが意見を交わした。国の改革の進め方に「三位一体の名のもとの国の財政再建だ」などの批判が出る一方で、作家の吉永みち子氏は「制度が進んでも、自治体や住民の意識が変わっていないとしたら分権は不幸な結果になる」と、住民自らが意識を変える必要性を強調。茅野市の矢崎市長は、国と地方とは別に、県と市町村が権限や財源について、すみ分けを考えていくべきとした
ニセコ町の取り組み(続き)
逢坂町長は、自治の基本は「情報の共有化」と、徹底した情報公開を進めてきた。例えば、町の予算書は、住民誰でも分かるように行政用語を使わず、町の現状がどうなっていて、課題が何かを誰もが共有認識できるようになっている。
こうした取り組みにより、町には観光に限らず、様々な住民参加のまちづくりが生まれている。お母さんが運営する図書館、住民同士が徹底した議論を経て建設した温泉施設…。
そして、住民参加のきっかけとも言われるのが、まちの中心部を走る「綺羅街道」の道路整備だ。
「このままの町の姿ではいけない」と危機感を感じた商店街や沿線住民が、計画づくりに主体的に関り、一本のシンボル・ロードをつくり上げたのた。
逢坂町長は「この事業がなければ、いまのニセコはなかった」と説明する。
地域をつくるということ
始まりは5年間の議論
綺羅街道の整備は、平成元年から14年間の歳月をかけて行われた。
最初の5年は議論だけで工事は手付かず。逢坂町長は「町民の熱意がある方が、役所とはある種、対立をしながら、議論を交わしてきた。地域をつくるってことはこういうことだと教えられた」と当時の状況を振り返る。
車道幅11mに対して歩道は各6m。歩行者が冬でも歩きやすいよう十分な広さが確保されている。
住民のアイデアにより、電線は地中化され、信号や街灯、歩道などの色もきれいに統一されている。さらに、道路沿いの各商店は、外観がまちの景観を損なわぬよう、色や高さがある程度統一され、地元工芸家が造った突き出し看板が各商店に飾られている。
温かくなると、電柱にフラワーバスケットがかけられたり、商店の前には花壇が整備され、一段と美しさを増すという。
こうした取り組みで、商店街はわずかながらではあるが、にぎわいを取り戻している。
これまで減少の一途をたどっていた町内の商店数は平成14年に初めて回復に転じた。
(詳細は紙面で)
投稿者 machizukuri : 更新日2005年06月05日 | コメント (0) | トラックバック
2005年06月01日
内閣府 先駆的省資源・省エネルギ−実践活動を募集
内...
内閣府国民生活局は、省資源・省エネルギーや地球温暖化防止、循環型社会の形成等を促進する観点から、民間団体による先駆的かつ効果的な実践活動や普及啓発活動を公募し、その実施をモデル的に支援するとともに、その成果を広く全国に普及、定着させることにより、地域からの自発的な取組みをより一層促進するための事業を実施する。
募集期間 平成17年5月30日(月)〜平成17年6月24日(金)(当日消印有効)
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/sho-ene/press/050530press.html
投稿者 machizukuri : 更新日2005年06月01日
