2005年08月

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2005年08月25日

第78号

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市民債で沼を守れ!金利安くても人気殺到

 千葉県我孫子市は、過去に民間業者による開発の危機にあいながらも、住民運動によって守られてきた古利根沼を守るため、その用地を取得する必要な資金に対する出資を市民に募った。市民債としては、全国でも例がない「国債より低い金利」にもかかわらず、想定額2億円に対し、10億円以上の応募が寄せられた。

「人口日本一の村」課長職を全職員の投票で選ぶ

takisawamura.jpg 平成の大合併により、人口3万人そこそこで市に昇格するケースが相次いでいるが、こうした動きに背を向ける珍しい自治体が存在する。人口約5万2000人の岩手県滝沢村だ。「人口日本一の村」として名を馳せていたただけではなく、行政改革や行政経営、地域運営の先駆者でもある。その代表例が、課長職を全職員の投票で選ぶ制度だ。

内閣府 地域再生計画で自慢大会

murakami-daijin.jpg 内閣官房地域再生推進室は各地域の特性を生かした振興策を国が後押しする「地域再生計画」の先進的な取り組みの事例発表を行った。当日は、村上誠一郎大臣も会場を訪れ、発表を熱心に耳を傾けるとともに、会場に展示された各地の特産品を試食する場面も…。

バイオマスタウン特集(上)

 バイオマス(生物資源)の総合的な利活用システムの構築を目指す「バイオマスタウン」が、7月末時点までに20市町村になった。これまで比較的人口規模が少ない町村の申請が多かったが、7月28日の第4回公表では、人口10万人以上では初となる上越市が仲間入りした。これまでの傾向をまとめた。

公共事業、市民が買った

 我孫子市在住のK氏(61歳)は定年退職した昨年、市が地方債を発行することを知った。バブル期、民間業者による開発の危機に会いながらも、住民運動により守られた自然の宝庫・古利根沼(ふるとねぬま)の用地取得費用に充てられるという。

 市は子ども向けの自然学習の場として利用することなどを考えている。すぐに、はがきで応募した。購入限度額である100万円は退職金の一部から工面できた。驚いたことに市から、発行総額2億円に対し、10億円以上の申し込みがあったことが発表された。

 抽選が行われ、彼の「思い」は、かなうことになる。取り扱い機関の千葉銀行を通じて、生まれて初めて100万円の債券証書を手にすることになった。

 「オオバンあびこ市民債」と呼ばれる、この小さな金融商品の年利は0・58%。同じ銀行に預けてある長期金利が0・16%であることに比べ利率は良かった。しかしK氏にとり、これは投資ではなく、ひとつの「行動」だった。かつて自分が泳ぎ、魚釣りなどに興じた沼への思いは人一倍あった。一時期、不動産開発の黒いウワサを聞きながら、彼が徹していた「勤勉なサラリーマン」を盾に、何もすることがなかった。地域住民による反対運動のあることも知っていた。「傍観者であった自分」を捨て去る良い機会だと思ったK氏は、「市民債」を購入でき、満足だった。5年ほど前に発足していた同沼の周辺清掃などを行う組織「緑のボランティア」への加入を、次には考え始めていた。彼の第二の人生が始まりつつあった。

紙面ではさらに詳しく

投稿者 machizukuri : 更新日2005年08月25日 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月15日

第77号

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パビリオンのないイベントで経済効果86億

 愛媛県南予(県南西部)大洲市の市街地で、異変が起きている。数年前まで、寂れたイメージが強かった旧市街地に、最近は大型観光バスや県外ナンバーの乗用車が次々と入ってくる。行き先は、一昨年4月にがオープンした「大洲まちの駅あさもや」。国・県・市と住民による四位一体のまちなみ再生の現場を追った。

ラフティングで観光拠点

rafting.jpg 人口5500人、人口に占める65歳以上の割合は35.6%、市町村の財政力を判断する指標である財政力指数は0.14という典型的な過疎地で、ある建設会社が地域活性化に向けて、思い切った異業種参入に乗り出した。着目したのは、地域を流れる清流の魅力だ。


地域再生計画で地方大学支援

 政府は、地域の特性を生かした振興策を国が後押しする「地域再生計画」の枠組みを活用して、地域に貢献する地方大学を、予算・制度の両面から支援していく検討を始めた。

コミュニティ・ビジネスの提唱者に聞く

 コミュニティ・ビジネス(CB)の提唱者で、コミュニティ・ビジネス・ネットワーク理事長の堀内信孝氏は、CBの定義について「地域問題解決の基盤となる住民がビジネスの視点を取り入れて地域再生を図ることだ」と説明する。今後はファンドや中間支援組織の存在が求められてくると主張する。

「オタク」文化を世界へ情報発信

akihabara.jpg つくばエキスプレスの開通や複数の複合ビルの建設など、再開発が進む電気の街“秋葉原”。最近ではオタク文化の街としても見直しが進み、文化面でもクローズアップ。世界的に情報発信が行われている。その秋葉原の街を、「デザイン」を主軸に活性化しようという試み「D−秋葉原」プロジェクトの記者発表が行われた。

愛媛県南予≠ェ変わる

 愛媛県南予(県南西部)大洲市の市街地で、異変が起きている。数年前まで、寂れたイメージが強かった旧市街地に、最近は大型観光バスや県外ナンバーの乗用車が次々と街中に入ってくる。行き先は、一昨年4月にがオープンした「大洲まちの駅あさもや」。城下町に古くから伝わる銘菓「志ぐれ」の試食食べ比べなどが人気だ。が、お目当てはそれだけではない。明治時代に取り壊された大洲城を市が復元し、まちの駅に車を停めれば、そこまで歩いていけるのだ。さらに、住民グループが運営する昭和初期をイメージした駄菓子屋や、古い街並みを楽しむ観光客も増えたー。同様の現象は、南予の他地区でも芽生えつつある。国・県・市と住民による四位一体のまちなみ再生の現場を追った。

 にぎわいの起爆剤となったのは愛媛県が昨年10億円を投じて行った一大イベント「えひめ町並博2004」。4月末から10月末までの半年間にわたり、古い町並みや、豊かな自然が残る大洲市、内子町、宇和町(現西予市)を中心とした南予一帯を舞台に開催された。

 大きな会場施設を建設するわけでなければ、高額な芸術作品を展示するわけでもない。町の風情と、その地で暮らす人々のあたたかい人情を素材にするという「パビリオンのない博覧会」だ。

 派手さこそないが、期間中には174万人が南予を訪れ、その経済効果は86億円と試算される。
 例えば、古い町並みで建物をライトアップしたり、竹のサウンドオブジェを街中に設置することで歩きながら神秘的な音が楽しめる―。

 住民の自主企画によるイベントも話題を呼んだ。住民グループが、昭和30年度のレトロな駄菓子屋をイメージした店を開いたり、町を流れる肱川(ひじかわ)を屋形船で食事をしながら楽しんでもらうなど、自分たちで物やサービスを売って、自分たちで運営費を稼ぐ試みが80以上も誕生した。

 こうした活動の多くは町並博の終了後も、継続的に続けられ、今では観光の目玉になっているものもある。

 イベントは、国土交通省からも評価され、南予地域は16年度の「観光交流空間モデル事業」に選定された。同事業は、地域の進める必要な事業を、ハード・ソフト面で支援するというもの。まちづくり交付金の優先配分などが期待されている。

 まちの駅あさもやは、イベントで知名度が高まった大洲の魅力を発信する観光コンシェルジュの役割も持つ。

紙面ではさらに詳しく

投稿者 machizukuri : 更新日2005年08月15日 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月10日

■耐震改修事業を市民組織が担う(平塚市)

投稿者 machizukuri : 更新日2005年08月10日 | コメント (0)

2005年08月05日

第76号

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注目! 地域再生計画で地方大学支援

 政府は、地域の特性を生かした振興策を国が後押しする「地域再生計画」の枠組みを活用して、地域に貢献する地方大学を、予算・制度の両面から支援していく検討を始めた。

20人のお年寄りを20人が介護

 NPO法人「ひなたぼっこ」(神奈川県平塚市)は20人の高齢者を20人のスタッフが手厚く見る。同施設の年間売上は約8000万円。保険からの介護報酬と宿泊など自主事業の利用料が収入源となる。
⇒詳細はこちら

ファンド活用し医療福祉ビジネス展開

 鞄本メディカル・パートナーズ(魚谷栄司社長、東京)はファンド(基金)を活用し有料老人ホームなど福祉施設の開発に取り組んでいる。地域をターゲットに現在、長野県松本市など全国3カ所への進出を計画、来春の同時開業を目指す。

少子高齢で社会構造も経済も変わる

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 日本地域政策学会は7月9日・10日の2日間、仙台市の宮城大学で第4回全国研究大会を開き、「少子高齢化における地域政策学」をテーマにシンポジウムを開催。同志社大学教授の新川達郎氏、日本政策投資銀行の藻谷浩介氏、文部科学省社会教育官の山本裕一氏、宮城県知事の浅野史郎氏が講演した。

財政難時代!身の丈にあった制度改革を

hosaka.jpg市民による予算編成や、有償ボランティアが市の業務の一部を担う行政パートナー制度など、「住民力」を生かした行財政改革で注目を浴びた前・埼玉県志木市長の穂坂邦夫氏が、地方から国を変える新たな挑戦に乗り出した。


架空請求、金融商品の苦情多発

kokumin-nukaya.jpg架空請求や金融商品の苦情が多発している。ITの普及や、金融の自由化など社会の変化が及ぼす影響を国民生活センターの糠谷真平理事長に聞いた。


女性議員のネットワークで日本を変えていこう!

 「全国の市民派女性議員がネットワークを結び、日本を変えていこう―」。全国市民活動まつり実行委員会(木谷正道委員長)が平塚市内で全国女性議員まちづくり織姫フォーラムを開催した。

政府 地域再生枠で地方大学支援

まちづくりや地域政策の活動が対象

 政府は、地域の特性を生かした振興策を国が後押しする「地域再生計画」の枠組みを活用して、地域に貢献する地方大学を、予算・制度の両面から支援していく検討を始めた。今年6月に開催された内閣府設置の総合科学技術会議で、薬師寺泰蔵(慶応義塾大学客員教授)議員が提案したもので、18年度からの実施を視野に各省庁との調整に入っている。
 地域再生推進室によると、総合科学技術会議では、地域全体の発展に寄与すべき地方大学が疲弊していることが指摘され、「世界レベルでの競争」という基準とは別の視点から、地域に貢献する大学を国がなんらかの形で支援すべきとの意見が薬師寺議員から出された。一方、地域再生計画では、補助金改革などにもとづく縦割り行政の是正などと合わせ、「人づくり」の部分を拡充したい意向があり、文部科学省や他省庁が連携しながら地域再生計画枠を活用した地方大学の支援を検討することになった。
 具体的な内容は決まっていないが、現状では国立・私立・公立、さらには高専なども対象とする方向で調整しているという。内閣府地域再生推進室では「既存の産学官連携による知的クラスター推進などとは別の角度から、例えば市民協働、NPOの活動支援、まちづくりや地域政策をテーマに取り組んでいるところなどを支援できるようにしたい」としている。

20人のお年寄りを20人が介護

地域が福祉を選ぶ

 介護保険財政の15年度実績は5兆7000億円。現状のままだと10年後には10兆6000億円にまで膨れ上がってしまうと予測されている。これに対し国は介護保険制度を改正、予防重視型システムへの転換などにより総費用の削減を図る。

 改正の中では、もう1つのポイントとして、地方の独自性を尊重、地域密着型サービスの創設や、ハード整備に対する交付金化を導入した。地域が、地域の特性に応じた福祉を選ぶ時代、そこに産業と雇用をつくるビジネスの可能性が秘められていそうだ。

 今号は国の制度改正を促した地域密着型サービスの代表の1つ「宅老所」と、その対極にある「福祉ファンド(基金)」に、それぞれスポットを当てる。「宅老所」はビジネスを模索しながらも、大型施設にはない丁寧な介護との両立、手作りの福祉を目指す。一方は「ファンド」を活用しながらも、地域にこだわり、マネジメントを追求、高度なサービス提供で新たな医療福祉ビジネスの地平を切り開こうとしている。方法は異なるが、どちらも地域独自の福祉を目指す点は一致している。

  「地域に必要だと思い市民が独自につくったところ、高齢者に有効だ、認知(痴呆)症に効果がある、となったんです。それで厚生労働省も認めざるを得なかった。行政がつくれといっても、こうした組織はできなかったと思います」とNPO法人「ひなたぼっこ」(神奈川県平塚市)代表の大見京子さん(55歳)は振り返る。介護保険が利用できる時間以外の延長や宿泊も受け入れている「ひなたぼっこ」は20人の高齢者を20人のスタッフが手厚く見る。

 同施設の年間売上は約8000万円。保険からの介護報酬と宿泊など自主事業の利用料が収入源となる。

 これに対し「女性介護スタッフが食べていける、ギリギリの、お給料」(大見さん)を支払いながらも、「うちのスタッフは、すごいんです。大型福祉施設の経験者が7人。お給料は半分以下なのに、ここでやりたいと言ってくれる。施設介護の『流れ作業』に疑問を抱いてきていただいた方々です」と大見さんは話す。

 創設後4年を経て「まず食べられなければ事業は成立しない。これからはスタッフに対する報酬アップ、お金もうけが第一です」と大見さんは語りながらも「丁寧な介護をやりたいんです」と笑う。ビジネスと丁寧な介護の兼ね合いは?と質問すると大見さんは「その場しのぎではダメだと思っています。スタッフと問題を共有しながら、どうやっていくか、じっくり進めたいと考えています」と話してくれた。

投稿者 machizukuri : 更新日2005年08月05日 | コメント (0) | トラックバック