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2005年12月05日 第88号

民主導による再生事業がこれだ
全国のTMO(中心市街地活性化を担う機関)が苦戦している、といわれる。その中、長野のTMOは民間主導で億単位のリスクを負い、地元資源を生かした再開発事業「ぱてぃお大門」をオープンさせた。初年度の来場者目標50万人、3年間で黒字化をもくろむ。空洞化の進む全国の中心市街地の典型ともいえるエリアを対象に、長野モデルとなる再生事業に挑んだ。
歴史的文化施設を現代風にリフォーム
「伊藤博文、福沢諭吉、乃木稀介、などが訪れたような歴史ある建物で1生に1度の結婚式をやりたいわ」―。こうした若い女性の思いをうまく取り入れ「年間売上8000万円の旅館業を売上10億円のブライダルレストランに転換できます」と豪語する再生ビジネスの会社「プラン・ドゥー・シー」。地域に眠れる歴史文化施設を現代風にリフォームし、培ったノウハウを生かすことで確実に営業実績を上げる。閉鎖寸前の料亭や旅館をプロデュース後、なんと10倍以上もの売上にしてしまう手腕。競争の激しいブライダルレストラン市場の中で独自のハウツーを武器に、高度成長期には見向きもされなかった、地方の歴史文化ストックを選んで再生を仕掛けている。
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「ぱてぃお大門」来場予測50万人
民間主導のまちづくりを指揮した長野商工会議所の塚田国之専務理事は「第3セクターが多いTMOは構造的に責任の所在が明確ではないため、まちづくりがうまくいかない」とズバリ指摘する。
塚田専務は「長野のTMO・鰍ワちづくり長野社長=仁科恵敏・長野商工会議所会頭)が第1号で行ったダイエー長野店跡地の再生事業『TOMATO食品館』では融資額に対し、会頭とわたしで多額の個人保証を行った。中心市街地再生といった半ば公的事業は、行政との共同体である3セクのような形でなければ補助金が出ない。(補助を条件に)多く役所から役員が入る。再開発事業を行う場合、融資をする金融機関は、株式会社である会社の代表などに個人保証を求める。行政マンが億単位の印鑑を押すことは難しい。とすればTMOがリスクを負ったまちづくりをできないことになる。こうした構造的な問題が解決できなければ全国のまちづくりは進まない」と主張する。
リスクを負わないまちづくりはダメだ
17年11月にオープンした「ぱてぃお大門」は、長野商議所が、こうした構造的問題を克服し、商工中金から異例ともいえる「無担保無保証」の融資を受けた。
塚田専務は「個人的見解だが、経営責任を明確にするため一定限度の個人保証は必要だと考える。たとえば会頭が3000万円、専務理事が1000万円、とか限度を決める。残りの額は国が代理保証をする。こうした形にしないと日本中で事業が進展していない第3セクターは、あいかわらず責任をとらないことになる」と警鐘を鳴らす。
長野では、鰍ワちづくり長野のアドバイザーとして、元大手流通に在籍していたプロのスタッフを引き抜き、『タウンマネージャー』として支援を受けている。このマネージャーの処遇についても問題があるという。
塚田専務は「今回の開発で力を発揮してもらった人をTMOは役員に就けられない。本人は(個人保証含め)個人的なリスクを負ってでもやる気だが、こうしたアドバイザーに対する補助制度はTMOから給与をもらうと受けられない仕組みとなっている。TMOに補助する仕組みに改善すべきだ」とも主張する。
こうした個人保証を含めた責任の所在の問題や、アドバイザーの問題など、制度欠陥がクリアできない限り全国の中心市街地再生は進まないと、塚田専務は強く語る。
詳細は紙面で
投稿者 machizukuri : 更新日2005年12月05日
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