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2005年12月13日 耐震偽造問題に思う(SRS開発センター岩崎)
理...
理念の欠落
工業化社会は利便性を追及する課題に捕らわれた忙しい時代であった。利便性の追及は経済活動、即ちお金のやりとりである。国内ではこの利権構造や既得権益の争奪戦を巡り、理念や理性が軽んじられてきた。凶悪犯罪や社会秩序の乱れが進展している。
エコノミックアニマル化した日本では経済活動の倫理観の復活が原点となる。お金はツール。行過ぎた経済活動の利便性追及は倫理観を荒廃させ人命軽視の風潮を呼び、利益確保のためには何でもありの予期せぬ社会となり、働き盛り経済問題の自殺者が高水準である。
おそらく銀行や金融機関の社会的役割(CSR)の理念の欠落に起因すると考えられる。
目先の問題に捕らわれるとあらぬ方向へ迷走することになる。
@金融問題で自殺者が6000人/年を越えている。金融機関等のあり様が問題と考えられる。
A過密ダイヤの利便競争が鉄道事故を引起し多数の死傷者を出した。
B病院では糖尿病等の長期入院患者がいる。医療保険等が病院経営の資金源となっている。
C事故車両の破損状態は紙くずの様だ。自動車も使い棄ての時代。年式変更の目先商売。
D食品添加物や農産物の農薬・化学肥料・抗生物質、食料海外依存がアレルゲン健康被害。
E高等教育がミスマッチのニートやフリーターを発生させる。何のための教育だろうか?
F気象変動による自然災害が頻発・極大化している。極地では永久凍土が溶解を加速。
Gシートベルト義務違反や携帯電話通話が法規制されている。対象療法で良いのか?
H大阪のある女子大学では朝食の授業時間を設定して、好評だという。
I国家予算の数倍の特別会計予算が利権構造のお役人天国の官僚機構を築き上げた。
これらは学識経験者や専門家は創りあげた現実である。理念欠落の代表例に過ぎない。
利権構造とは何か?
明治維新以来、官僚機構が間断なく構築されてきた。それを法整備により保護してきた。法治国家である以上「悪法も法なり」、法整備には官僚・議員・業界で利権を造りこんだ。縦割り行政の利権構造を明治政府から百余年にわたり構築して来た。その結果がお役人天国。
郵政民営化の背景に明治政府が制定した世襲制の特定郵便局。普通郵便局が全国で約1300局。特定郵便局が約19000局(2000年)、実に普通郵便局の15倍近くある。これが自民党の集票マシーンであり、この頂点にいたのが[郵政のドン]野中元幹事長といわれている。
また、郵貯・簡保は財政投融資として特殊法人等の公的部門の官製市場への資金供給源であった。このバルブを閉めるのだという。当然、金融市場にも改革が連動することになる。郵政民営化の波及効果はお役人天国の改革にいたる「バンドラの箱」である。
官製市場と呼ばれる医療・福祉・教育・農政の4分野がある。官製市場は株式会社等が参入できない独占市場である。これらは構造改革特区として徐々に隙間をこじ開けつつある。
この官製市場の改革も徐々に進行しつつある。歯科医師会の裏金問題もその一つ。億金に対し領収書があやふやなダーテイの金権体質の政治であった。その弁明に一国の宰相を努めた橋本元首相が「みなさんが言うのであればそういうことでしょう」とシラを切った。それで「知らぬ・存ぜぬ」で押し通している。是ほどまでに世の中が堕落している。これを契機に派閥政治が崩壊し始めた。
政治献金の期待効果はその利権を法整備におり込むことである。工業化社会に生き延びる産業界に「金は出すが口は出さない」等という風潮は既に存在しないのであろう。政治家はお金と票田に群がる特性がある。その特性が大量生産・大量消費・大量廃棄の工業化社会の経済活動を活性化させてきた経緯がある。経済活動が活発なうちは、利権構造の閉鎖社会の仕組みは潜在化して埋没していたが、バブル崩壊や人口減の経済活動が落ち込んだ時点で潜在化していた既得権益の諸問題が浮上しお役人天国のズサンさが顕在化した。
構造披露を起こしたお役人天国の仕組みは郵政民営化の明治以降からの利権構造の改革から着手され、外郭団体の資金源を断つとともに今後の人口減の社会機構のありようを模索しながら再構築されることになる。パンドラの箱は開け放たれたのである。
素晴らしい名医は必ず存在する。しかし、悪徳医者は多い。利権構造の既得権益を享受している。「赤ひげ先生」は何時の世も異端児で少数派である。その「赤ひげ先生」をさがすこと。増やすことが医療改革であろう。医者の世界は色濃く「白い虚塔」の世界が厳然と存在する。多くが医は算術の世界。病院経営は慢性病人を生き殺しの状態で病院に身柄拘束する。生命維持装置に縛られ滞在を長期化される。世界的に見て入院日数の長期化が国内病院の特徴だ。患者は病院の資金源である。病院に行かなければ病人にはならない。病院を探すための健康診断も利権構造の一例。本来の医学は対象療法でなく予防医学であろう。出来の悪い医者の子息が学閥便りに大金を積んで裏口入学などは、良くある話で利権構造そのものである。「白い虚塔」の閉鎖社会の医学会を中心とする大学教育も経済的視点を最優先する倫理感が薄れている。大学病院の医療ミスは氷山の一角に過ぎない。情報開示はまだまだ。少なくとも入院時に書かせる免罪符の既得権の廃止が構造改革の最優先課題ではないだろうか?情報化時代に突入した今日である。名医はネット情報を活用して、本当の名医を探したいもの。大学病院への紹介は極力遠慮すること。必ず切られる。また、なるべく病院へ行かないこと。行くと病人にされてしまう可能性が高い。
利権構造の最も徹底しているのは農政分野である。世界的に農業分野は保護政策をとる。文化を重要視する国ほど食文化を大切にする。「食文化」は国民性そのものである。日本は工業化の進展とともに強烈な農業分野の利権構造を構築した。補助金政策をとり農政は農協に丸投げした。「ピンハネ」は官製市場の農政分野で農協に丸投げした時の手数料である。現在はその3倍の30%が系統組織に自動的に流れる。その資金の一部が最大勢力の農政族議員に流れ続けているのであろう。八郎潟や諫早湾の干拓事業は食料自給率を向上させる方策として正しいと思われる。耕作面積は増やさないと自給率確保は難しい。しかし、農政の手法が決定的な欠陥となった。背景には農地法や農基法、農業組合法という悪法がある。
ここにも即議員・農業分野の独占総合商社の農協系統・そして官僚機構がある。法制度の中にその利権構造を造りこんだ。その農協組織の政治圧力が国際会議の場に及び、世界中の笑いものになったのはつい最近のことである。最も強烈な圧力団体は日本の食糧庫である北海道の農協連合経済活動部門であろう。国家予算の受け皿や北海道だけを対象としたお役所を内閣の中に組み込んでいた。国家農政予算を独占的に実施可能な組織を造っていた。
昭和30年代は日本もドイツも食料自給率が概ね60%、現在はドイツがほぼ100%。これに対して、日本は水ぶくれ統計で40%、現物換算では30%チョットである。農政が農協に政策を丸投げし、平等と言う名の不平等のバラマキ農政を行い続け、ごね得の弱体化を図り、今日に至っている。重点配分をし、農業競争力を高める政策を実行してくれば、おそらくこれほどひどい状態にはならなかった。大豆の自給率は僅かに3%チョット。日本伝統の味噌・醤油の食文化は崩壊している。官製市場の農業分野には日本の総合商社でも参入できなかった分野である。その農畜産物の輸入を農協系統がおこなっている現実は気違い沙汰。
守るべき農家を苦しめる本末転倒な経済活動が現実である。国家間で資源の争奪戦が激化するのはすぐ先のこと。地球レベルでは既に食料危機の時代に突入しており、爆食の中国では既に部分的に食料輸入国となっている。日本向け農産物はかって日本で行っていた農薬・化学肥料に依存した工業的手法の大量生産が進行中である。これらは日本最大の利権構造が抱えている大問題である。目先に捕らわれた対象療法であり、お金に捕らわれ本質を見失った厳しい現実である。本格的な農業分野への産業シフトをしないと危険な国家に向う可能性がある。人間は間違いなく生物である。食を巡る争いは歴史の事実として枚挙に暇がない。
食料安保論議は今こそ必要である。国際紛争を避ける具体的な方策は食料自給率を高めることにある。海産物消費量はアッという間に中国に追い抜かれている。食物蛋白源の大豆が自給率5%未満で、日本人は生残れるのだろうか?
耐震偽造問題
理念をされ忘れ、物造りの競争社会に突入し、命(環境)よりもお金(経済)を優先させてきたここ40〜50年は日本にとって不幸な時代であった。2500年以上続いた土着文化は僅か40〜50年でその伝統や気質までを大きく変異させてしまった。
その一例として耐震偽装問題が浮上してきた。利益を得る為に確信犯で構造物強度基準を破り何も知らない購入者に一切の説明をせずに売却する方法である。解らなければ良いという典型事例で、しかも財産生命に関わる詐欺行為である。その上、責任を取るかに見せながら「重畳的債務引受け」要綱などという素人には理解できない専門用語を使って、更に騙しを行う重商主義というか、エコノミックアニマル行動が表面化した。利権構造の閉鎖社会の中で高等教育を受け専門知識を使って合法的に騙す手法である。
ここに至るまでの過程で多くの人間が関わってきており、それが看過されてしまうような社会構造になってしまった。これに類するような専門知識を駆使する騙しのテクニックは、いくらでも存在する。
@銀行等に出向いて債務契約する契約書の中の専門用語(専門知識の落とし穴)
A手術入院時の入院手続きで要求される承諾書の中の免罪符(医者の過失罷免条項)
B一般取引契約の中に仕込む不平等条項
C知的所有権に関連した履行条項や守秘責任等の条項
これらは閉鎖社会ニッポンの行きすぎた経済活動の中に高度な専門用語として業界では一般常識であっても一般生活者の日常生活の場で遭遇しやすい騙しのテクニックである。
細かい問題では日常的に行われている商活動の中で発生している詐欺商法がある。経済活動が行きすぎた結果、既に日本では日常茶飯でモラルハザードを引起している。
詐欺搾取の守銭奴が活躍するとんでもないダーテイ社会になってしまった。日本的伝統文化であった性善説ももはや性悪説での対応を余儀なくする社会構造になっているのである。
耐震偽造問題に類する事例は氷山の一角であろう。今後もお役人天国で造りこまれた利権構造を巡り、いろいろと表面に現れてくるのではないだろうか?
金融改革を経た金融界の体質も殆ど変化が見られないようである。「白い巨塔」の医学会も対症療法が主体であり、例えば国民病となったスギ花粉症の対応方法が杉林の伐採・植林で対応するのでは、まだまだ本質を見抜く力が見当たらない。スギ花粉症の本格対策は「医食同源」による健全な体質への復活ではないだろうか?全く別症状のアトピー疾患も原因系のアレルゲン原材料を生産しない仕組み造りである。農薬や化学物質・ホルモン剤の過剰給与や食糧品の海外依存によるポストハーベスト被害を撲滅する安全食材の自給率向上策が本質論であり、これも「医食同源」である。日本人は2500年近く農耕民族であった。
商工業による経済活動は利便性を求めて発展して来たが、人間教育が忘れ去られた荒廃した社会であり、理念や倫理観の欠落行動がいたるところに表出する守銭奴の社会になった。
経済活動や生活環境問題が根底にあり、その働き盛りの大人が6000人/年以上も自殺する物造り社会も経済活動(お金)もそこそこに環境保全(命)の共生社会の実現に向けた産業にシフトする脱工業化社会に向けた行動に転換する時期に来ているのではないか?
投稿者 machizukuri : 更新日2005年12月13日
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