紙面紹介

« ベンリッチが出店加速(大河) | メイン | 第93号 »

2006年01月15日 第92号

18.01.15-92.jpg

地場企業による住民参加型PFIをつくれ!

 スーパーゼネコン・大手商社などの市場で、地域の中小企業には手が届かない、といわれてきたPFI事業。これに対し地場の中小企業が力を合わせ、市民出資によるまったく新しいPFI事業を実現させようと、神奈川県内で組織を発足させた。有限責任中間法人神奈川県PFI協会。同協会は神奈川県西部エリアの市町村事業をターゲットに、不動産証券化手法を手段として住民参加型PFIの事業化を狙う。

新春座談会 18年地域再生はこう進めろ!

 国は今年1月、地域と大学などとのコラボレーションを促す「地域の知の拠点再生プログラム(仮称)」をまとめた。プログラムの内容とはどんなものか?連携相手である大学などはどんな取り組みを行っているのか?課題は?内閣官房地域再生推進室・構造改革特区推進室副室長小川登美夫氏と、高崎経済大学(群馬県高崎市)地域政策学部長(教授)大宮登氏の2人に話を聞いた。

ボクサー、街を守る

 ここは東京都世田谷区の明大前。わが町が誇る正義のヒーローが元プロボクサーの吉川英治さん(45)。9・11テロ直後のニューヨークに単独でボランティアのために乗り込んだりもした大川ボクシングジムのトレーナーである吉川さんは日本初の民間自警団『明大前ピースメーカーズ』を2001年6月に結成して以来、各地の学校を訪問し、学生達に「夢」「正義」「非暴力」「勇気」などを説いてまわっています。
市民記者コーナー・世田谷ボランティア宮元いおり

↓続きはここから
手段は不動産証券化による資金調達

 17年12月に発足した有限責任中間法人神奈川県PFI協会は「地場企業によるPFI」「住民参加型PFI」を目指す。組織の構成メンバーは地域の中小企業40者で構成され、異業種交流による相乗効果を目論む。地域の中小企業が業種の垣根を越えて手を結び、証券化手法を導入、地域住民から資金を調達して施設を建設、維持管理に対する市町村からのサービス対価で出資者への配当を行う。「地場企業によるPFI」「住民参加型PFI」を合言葉に同県内での実績をつくり、ひいては全国へ、神奈川モデルを広めていく意向だ。

 活動内容は、研修会などを通じて学習を重ね、神奈川県内西部エリアの30市町村を対象に新たなPFIのPRを図る。近い将来は市町村などとの協議会組織をつくり、住民参加型PFI導入の可能性を模索、実現化していく。

県西部の30市町村事業を狙う

 協会が提案するスキームは、PFI事業に必要な資金調達に、不動産証券化手法を導入、民間からの出資を仰ぐもの(図)。従来の大手ゼネコンなどが大手金融機関と組んで融資を受けていた形(間接金融)とは異なり、地域住民からの出資により(直接金融)資金を捻出する。地域が求める公的施設を地域住民が自らの出資により整備をする。しかも同資金を元手に、地場中小企業のコンソーシアムが事業を推進する。これを住民参加型・地場企業によるPFIと呼ぶ。出資者に対する配当は、施設運営に対する市町村からのサービス対価からあてる。
 会長に選出された山本泰然氏は「PFIのビジネスモデルを提案したい。地場企業による住民参加型というもの。神奈川モデルとして実績をつくり全国にも広めていきたい」と抱負を語る。
 また山本会長は「日本はインフラの貧弱な国。例えばイギリスロンドンでは、古い建物を改築する時、壁をはがして残し、新しく建てた施設に張り、景観を守ることを法律で決めている。歴史のないアメリカでも100年住宅は地域の誇りだ。日本もバブル崩壊を経て、やっと自分たちの子孫に何を残すべきか考える時代になった。長く使っていくには良い施設を造らなければならない。そのためには地場で生きる人々が責任を持って良いストックを構築する必要がある。担当者が転勤してしまう東京の大企業の施工では困る。地域のストックを地域が自らの力で整備すること、それが結果的には地場の振興、地域再生につながっていく」と説明する。
※不動産証券化=所有権が流動化しにくいとされる不動産を株式などに小口化して投資家に販売し流動化を図る。不動産管理をして生み出された収益は投資家に配当する仕組み。
※中間法人=平成14年4月施行の中間法人法による。倒産隔離などリスク分散を担う組織形態。

投稿者 machizukuri : 更新日2006年01月15日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

コメントしてください




保存しますか?