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2006年01月07日 若武者たちの門出〜ニート自立塾より第ニ段〜

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 窓から見える視界は色彩に富み、彩りを添えるもの、打ち消すもの、両者の共存で美しさを醸し出すこの季節。農地の多くは収穫を迎え、これからの寒空に閑散とした姿をさらす。
9月26日に入塾した若者は、そんな景色を投影するかのように変化をきたしている。それが良い変化なのか悪い変化なのか、それを判断するのは他者に任せるかのように無関心を装う者もいる。
 あれから2カ月(12月7日現在)。若干の出入りがあり、入塾時と変わらぬ7人の若者が合宿生活を行っている。ある者は、ここから出るために自ら面接に挑み就労した。また、ある者は、ここに戻るまいと思い就労した。形はどうあれ、就労という結果に結び付いた事実は幸いとでもいうべきか、今でもその判断に戸惑うが、彼らの「追い」は地道ながら今も続いている。
 この2カ月間、正直、塾生にとってあまり褒められたカリキュラムではなかったのでは、と思い返すことも多々あった。しかし、すべての塾生の要望を聞き流動的にカリキュラムを組み変えていくということが、果たして彼らの自立にどれだけ好影響を与えるのか、と常に問うてきた。
 「これは甘えなのか、それとも本当に無意味なカリキュラムなのか」と、その見定めに苦労し自問自答。その塾生との微妙な距離感を保つ中、カリキュラム開始時には見ることができなかった意外な一面の数々、そして笑顔。
 ふと顧み、思い出す。
―残暑も厳しく残る9月。塾生からの不満を大いに浴びた「塾内補修・清掃作業」。
―夕刻の肌寒さを感じ始める10月。「俺は農業なんてやるつもりもない」と言わんばかりの中行った「圃場開墾・種蒔き」。劇団の方を招いて行った特別プログラム。地元の里山保全団体に参加した「肉体労働」。
―朝焼けの澄んだ空に目覚める11月。曇り日の、薄明かりに凍える教室で行ったヘルパー講座2級。座学の続く日々の辛さを、緩和させるかのように就労体験・職場見学が始まり、そして地元の商工会青年部との交流を通し、共に行った地域の祭。
―紫煙の如く漂う吐息に身震いする12月。ヘルパー講座2級の資格習得プログラムもいよいよ佳境に入り、現場実習を残すだけとなる。この講座で学び感じて欲しい「人間力」、そこに期待をするが、実際の反応はまだ鈍い。そして卒塾に向けての個々の方向性を見出すべく、個人面談は続く。
 ◆  ◆  ◆
 卒塾に向け、最後の1カ月を迎えている。私たちが開塾前に思い描いていたその世界とは違い、その戸惑いの下に生じる塾生の不平不満、そこに突然訪れる笑い。まさに現場には喜怒哀楽という言葉が生む「人間」が存在している。その極端な変化に一喜一憂。
 頭で考え続ける日々を過ごしてきた彼ら。それに対し身体で考えさせようと努力してきた。互いに譲歩し合い歩み寄っては白波のごとく離れ、離れては寄り。その距離感に緊張を覚え、信頼を得ようと近付く。個々により、自立する対象物の相違により発生するカリキュラムの組み換え。就労支援以前の問題に取り組む日々。一瞬一瞬の積み重ねで築き見えて来る、自己目標。
 どれも塾生の頭の中では大変だと思う事柄をやり遂げてきた。そして今日、この過ごした2カ月間以上に緊張の日々が続くと感じる。彼らの中で、未だ自身内に眠るその才能に気付かず、そして生かす場が見つからず飢えている者もいる。あるいは、大体の職種を決めハローワークに通う者もいる。この月は、塾生自らが提案・行動し、スタッフが作り上げた既存のカリキュラムを変えていく勢いで過ごして欲しいと希(こいねが)う。そしてゆっくりと確実に「それ」に向かって共に歩んで行きたい。
 来期を見据えながらも、一期生のこれからを見守る。その一歩を踏み出せぬ若者、そこから出ることにより、今抱えている悩みを打ち明けられる仲間がここにいることを感じて欲しい。一人で解決できない問題だからこそ、皆で集まって考えようじゃないか。
 師走、緊張の迸(ほとばし)りを感じる。
労協若者自立塾スタッフ(※二期生申込み受付中、問い合わせ先=企業組合労協センター事業団労協若者自立塾〒289―1621千葉県山武郡芝山町牧野324―4、TEL: 0479―77―2566 FAX: 0479―77―2567)

投稿者 machizukuri : 更新日2006年01月07日

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