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2007年06月25日
第144号

中小企業が創ったコンパクトシティー
千葉県佐倉市 ユーカリが丘
商業施設とマンションが一体となった複合型高層ビル群。それを取り囲むかのように広がる戸建て住宅街。屋根の高さは揃えられ、地方都市なら全国どこでも存在する歯が抜けたように見える空き地はない。街中には、地上10mほどの高さを新交通システムと呼ばれる鉄道のレールが走る。この街のどこに住んでいても、徒歩10分で車両に乗ることができるのだという----。
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GIACが長野県坂城町の活性化支援
新幹線の工事用トンネルでアスパラガス栽培
財団法人広域関東圏産業活性化センター(GIAC)は19年度、長野県坂城町で新幹線の工事用トンネル「五里ヶ峰横坑トンネル」を活用した地域活性化の検討事業に乗り出す。五里ヶ峰横坑トンネルは、坂城町が平成8年に旧鉄道建設公団(現、鉄道・運輸機構)から無償譲渡を受けたもの。これまで町が中心となり、トンネル内でホワイトアスパラガス栽培を行うなど産業活性化策に取り組んできた。
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2度の被災体験が生んだ新技術
工場の主要設備を揺れの前に自動制御
渇ォ環境テクノロジー(東京都八王子市東浅川町550番地の5)は、工場などにおける地震の人的被害、二次災害を防ぐため、地震の初期微動を感知し、大きな揺れが来る前に警報装置を作動、危険なガスや薬品の供給を自動遮断するシステムの本格的な販売に乗り出した。企業の事業継続計画(BCP※)への関心が高まっていることから、製造業などを対象に販売を進めていく。
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幕張メッセに15万人
アジア最大級のネットワーク・コンピューティングイベント
「ビジネスを加速させるための問題解決策がここにある」をテーマに、アジア最大級のネットワーク・コンピューティングイベント「INTEROP2007」(インターロップ)が6月13日から15日までの3日間、千葉県の幕張メッセで開催された。「内部統制」「TOC(トータルコスト)削減」など企業が抱える課題を解決するため、ネットワークインフラからセキュリティなど最新製品、サービスを約300社が出展。15万8000人が訪れた。
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人口が増え、犯罪が減る街
「コンパクトシティ」の理想像とも言える街が千葉県佐倉市にある。京浜本線の駅名としても知られる「ユーカリが丘」だ。開発したのは行政でも大手デベロッパーでもなく、地域密着型の中小企業。高度成長期に全国各地で無秩序な乱開発が繰り広げられる中、同社では都市機能の集約、持続可能な街づくりという、現在、全国の都市が直面する課題にいち早く着目し、1971年5月の開発着手から現在に至るまで、街を計画的に整備してきた。
高度経済成長期に住宅不足を解消することを目的に相次いで開発されたニュータウンの多くが今、高齢化と人口減少に頭を抱えている。開発当初は確かに子育てファミリーでにぎわった。が、子どもたちは成長して街を離れ、団塊世代と高齢者ばかりが取り残されたオールドタウンと化しつつある。
一方、この街では開発から35年以上が経つ今でも人口が増え続けている。19年3月末時点の人口は1万5032人(5526世帯)、高齢化率は13・75%(19年3月末)。佐倉市(人口7万人)の高齢化率18・29%(※)と比べると、この街に若者が多いことが推測できる。
その秘密が、街の管理手法にある。いわゆるニュータウンでは、完成とともに大量の住宅を一気に分譲するため、同じ世代の人口が集中してしまう。しかし、この街を開発した山万(やままん、本社:東京)では、年間200世帯ずつを限定販売することで街を計画的に成長させてきた。「人口、経済の右肩上がりの社会構造が崩れ去った今、人口バランスを見ながら街をじっくり成長管理していくことが求められる」と同社専務執行役員の林新二郎氏は説明する。
しかも、ほとんどのデベロッパーは、効率的な利益追求から開発エリアの分譲が終了すれば撤退して次の開発へと着手するが、同社は撤退どころか、社員の90%をこの街へ移し、さらに街中でグループ会社を次々と立ち上げ、ユーカリが丘の中で1000人近い雇用を生み出してきた。同社やグループ会社が展開する事業の中には、安い運賃で利用できる新交通システムや「民間交番」など、どう考えてもビジネスとして成立しそうもないものもある。それでも「グループ会社を含め全社が確実に黒字を出している」と林専務は言い切る。
※19年3月時点の市の年齢別人口をもとに計算
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投稿者 machizukuri : 更新日2007年06月25日 | コメント (0) | トラックバック
2007年06月15日
第143号

LLC(ファンド)とLLP(運営組合)がくっついた!
地域再生のビジネスモデル誕生!
地域再生・まちづくり分野では日本初ともいえるビジネスモデルが誕生した。日本各地の場所文化(地域の価値)をファイナンス(金融)を通じて活性化させようと任意組織・場所文化フォーラムが仕掛けた。第1号は東京丸の内でオープンする北海道十勝の食材を利用したレストラン「とかちの…」。運営をLLP(有限責任事業組合)が行い、その1組合員として最大の出資者でもあるLLC(合同会社)が加わる。LLCは一般から地域再生への思い・志の出資を受ける組織で、同組織がLLPの組合員として経営に参画する。LLCの投資は基本的に5年間と期限を定め、期限後は新たなプロジェクトへ投融資をしていくファンド機能を持つ会社だ。5年後LLPは新たな組織形態に転換し1人立ちを目指す。日本初とされる地域再生・まちづくりのビジネスモデルに迫った。
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経済産業省の調査から
日本のLLPは1600件になった
経済産業省はLLP(有限責任事業組合)の設立状況を公表した。設立件数は平成18年12月末段階で累計約1600件(グラフ)。17年12月末の約300件から順調に増加している。組合員の組み合わせ別では「個人と個人」の連携が約1080件でトップ(65%)、次いで「個人と法人」の約370件(22%)、「法人と法人」の約200件(13%)。
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21世紀環境立国戦略
各省庁が連携し20年度予算から展開
国は6月1日「21世紀環境立国戦略」を決定した。持続可能な社会の実現を目指して、気候変動問題の克服、生物多様性の保全、資源循環、など8つの戦略を打ち出した。具体的には各省庁が連携を図り20年度予算のなかで施策展開をしていく。
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緊急地震速報の現状と課題
万能ではない、しかしうまく使えば特効薬に
NPO法人・リアルタイム地震情報利用協議会(REIC)は「緊急地震速報一般配信の利活用の現状と今後の課題」というテーマで講演会を開催した。気象庁地震火山部管理課即時地震情報調整官の斎藤誠氏の「緊急地震速報を有効に活用するために」、REIC専務理事の藤縄幸雄氏の「緊急地震速報の利活用システム開発」という、それぞれテーマの講演内容から。講演会は5月23日・24日の2日間、大阪で開催された「地域防災・防犯技術展/震災対策技術展」の中で行われた。
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お金の質を変えたかった!
北海道十勝(帯広市)など地域食材にこだわった料理を提供するレストラン「とかちの…」は6月27日にオープンする。帝国劇場が入居する東京都千代田区丸の内にある国際ビルの地下1階に店舗を構える(地図)。
最大の出資者であり同時に、レストラン運営組合の1組合員でもある合同会社・場所文化ファンド(LLC・東京都台東区)は12人の出資者で構成され2250万円の資本金をもとに18年12月誕生した(現在15人、資本金2850万円)。地域創造・再生ビジネスへの投融資や、同ビジネスの経営などを目的とする。
同社が組合員として位置付けられている場所文化フォーラム・十勝有限責任事業組合(LLP・北海道帯広市)は19年1月から活動を始めた。同レストランの経営などを行う。2725万円の出資金を元手に店舗の工事を行い、運転資金のために国民生活金融公庫からの融資も受けている。出資金は5人の組合員が各5万円ずつ出し、のこり2700万円はLLCが投資した。LLCは組合員の1人として経営に参画する。実質的には同社の業務執行社員(代表者)である後藤健市氏が担当、もう1人の業務執行社員・吉澤保幸氏は5人の組合員の1人として、やはり経営にタッチする。
「とかちの…」は目標として月額500万円、年間6000万円の売上を目指す。LLPは基本的に5年間という期限内での1人立ちを予定する。期限後は例えば株式会社組織などへの転換が考えられるという。一方、LLCは出資金と5年間の配当分を回収し、新たな地域再生プロジェクトへの投資に向かう。同ビジネスモデルでの地域活性化を模索していく。
場所文化ファンドの後藤氏は「お金の質を変えたかった。金融、特にグローバル経済では、どれだけ儲かるかを追求している。そうした投資対象以外のところ(地域)にも価値があり守らなければならないと思っている。しかし現状は捨て去られつつある存在。地域再生のモデルを示さなければならないと考えた」と基本的部分に触れた。
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投稿者 machizukuri : 更新日2007年06月15日 | コメント (0) | トラックバック
2007年06月05日
第142号

映画制作を切り口に観光、教育、福祉も活性化
年間 4億6000万円の経済効果!
映画やドラマの撮影現場を誘致する「フイルム・コミッション」が、地域活性化の1つの切り札となりそうだ。茨城県はこのほど、18年度の県内ロケ実績をまとめた。撮影作品数は302作品、撮影延べ日数は733日で、ロケ隊の滞在に伴う経済波及効果は推計で約4億6000万円にのぼる。全国フイルム・コミッション連絡協議会が同会に加盟する95団体に対して行った17年度のアンケートでは、全国のロケ実績で茨城県はトップの272作品だった。18年度はこれをさらに上回ることになる。経済効果のほかにも、観光や教育、福祉面などで思わぬ恩恵も出ているようだ。ロケ誘致でまちづくりを展開する茨城県の取り組みを追った。
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全国首長連携交流会が「健全化法」で議論
自治体経営には首長の戦略が必要
全国首長連携交流会(会長=森真・各務原市長)は5月11日〜13日、都内で12回会議を開催した。全体意見交換では「分権と地域経営力」というテーマで、今井宏衆議(元草加市長)、逢坂誠二衆議(元ニセコ町長)、後藤國利・臼杵市長、穂坂邦夫・地方自立政策研究所理事長が登壇した。その意見交換内容から。
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マイクロソフトがNPO支援のイベント開催
環境も福祉もITで新たな可能性が開ける
マイクロソフト株式会社は5月14日、東京都内でNPO支援の取り組みを紹介するイベント「NPOデイ」を開催した。ダレン・ヒューストン代表執行役社長による基調講演のほか、環境や福祉分野で活躍するNPO代表者によるパネルディスカッション、NPOにおけるIT活用についての分科会などが終日にわたり繰り広げられ、NPO活動におけるデジタルデバイド解消の重要性が改めて認識された。
※デジタルデバイド=パソコンやインターネットなどを使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる格差。
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シリーズ 地方政治と先進的まちづくり
条例の種類を勉強しよう
過去の議員提案政策条例の成立事例をみると、比較的多いパターンとして「基本条例」を採用する傾向が多い。と、ここで「基本条例」という言葉がでてきても、読者は、すんなりと理解できないと思われる。そこで本稿は、少し遠回りして、簡単に条例の種類について紹介する。なお、ここで紹介する条例の種類は決まった定義があるわけではなく、自治体職員が通称として呼んでいる類型である。それは「理念条例」「罰則条例」「手続条例」「基本条例」「個別条例」など多々ある。本稿では、この5点について紹介する。
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市民ファンドの映画づくりが県民意識を動かした
茨城県フイルム・コミッション推進室によると、同室が設置された平成14年10月1日からの県内のロケ実績は916作品。経済効果は18年度だけで4億6000万円で、累計では16億2000万円にもなる(3面参照)。このうち、ロケ隊が直接、県内で消費した額は推計で11億6000万円。主には宿泊や飲食にかかわる費用だ(経済波及効果は国土交通省総合政策局の係数をもとに計算)。
作品が映画やテレビなどの映像を通じて全国に発信されることは、県の知名度の向上やイメージアップにもつながる。フイルム・コミッション推進室長の沼尻憲氏は「県民自らが映画やドラマを見て、こういう地域があったと知ることは、地域を愛する心を育むし、美しい風景を残していかなくてはいけないという動機付けにもつながると思います」と期待する。さらに、高齢者が時代劇などにエキストラで参加することは生きがいづくりにもなるとする。単に経済効果にとどまらず、観光や教育、福祉でも効果が期待できるというわけだ。
県民意識も高まりつつある。エキストラの出演、ロケ地探しなどに協力する市民は多い。そのきっかけとなったのは、県出身の陶芸家で有名な故・板谷波山の生き様を描いた映画「HAZAN」の制作(平成13年?15年)。県民有志がボランティアで全面的に協力した。制作に要する資金は、県民を対象にした1口10万円の市民ファンドや、1枚2000円の映画鑑賞券の販売、さらには企業協賛集めなどにより約1億8000万円を調達した。「出資」という行為により県民参加を実現させた全国初の映画づくりである。
ホームページで360カ所のロケ地を紹介
茨城県で映画やドラマのロケが盛んな理由はいくつかある。
1つは、東京から近いこと。制作会社は、比較的に安価で東京から撮影に来られる。2つ目は、海、山、川といった豊富な自然に恵まれ、さらに伝統文化や近代的な町並みなど、さまざまなロケーションがそろっていること。時代劇から現代劇まで、幅広い映画に対応できる。そして3つ目が、フイルム・コミッション事業による手厚いサービスだ。
県のホームページには、合計360カ所のロケ地が、約1600枚の写真付きで細かく紹介されている。日の出・日の入り時刻、気象データ、年間の祭事スケジュールなど撮影に必要な様々な情報がわかりやすく整理されている。
撮影された映画やドラマの放映日が、ロケでのエピソードなどをまじえて面白く紹介されている。エキストラの募集情報も県のホームページ上に掲載される。もちろんホームページ上だけの支援ではない。撮影現場の詳細な説明や、市町村担当者の紹介、道路使用許可や火薬を使う場合の消防法の許可など担当部署への橋渡しなども行う。ロケ先でトラブルがあれば、その調整もするという徹底ぶりだ。「官がお金を出して支援するという時代ではないと思います。お金がない中で、行政の立場として、何をどこまで支援できるか知恵を絞ることが大切だと考えています」(県フイルム・コミッション推進室長の沼尻憲氏)
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投稿者 machizukuri : 更新日2007年06月05日 | コメント (0) | トラックバック
