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2007年08月25日
第150号

防災をビジネスする村
廃棄キャベツを非常食化
キャベツの一大産地、群馬県嬬恋村(つまごいむら)で「防災」を切り口に農業や観光を活性化させるという取り組みが始まっている。豊作による生産調整(※)で大量廃棄せざるを得なくなったキャベツや型崩れで出荷できない農作物をフリーズドライ(食品を凍結させた状態で水分のみを蒸発させる乾燥方法)という製法で非常食に加工。被災時でも高原で育ったビタミン・ミネラル豊富な野菜を手軽に食べられるとして、都内の姉妹提携都市などに宣伝し新たな農業市場の開拓を進めている。
村では、姉妹都市が被災した場合の一時疎開先としても受け入れ態勢をPR。「疎開先視察ツアー」などユニークな観光戦略により、交流人口や団塊世代など移住者の拡大を目論んでいる。発想の数々は、都市との交流の中で生まれた。姉妹都市、別荘地の住民など『よそ者』の知恵と、地域資源を絡めた村おこしを取材した。
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シリーズ 大学教育と地域の再生
地方分権のカギは教育にある
大学経営の先行きを危ぶむ声が高まりつつある。実際、民事再生法の適用を受けた大学や学生の募集停止を決めた短期大学などの事例も散見され始めた。こうした状況を惹起せしめた大きな要因として「少子化の進展」が指摘されている。
少子化とは、文字どおり、子供の数が減少することを表しているが、大学にとっては「志願者数の減少」という形で影響を及ぼしている。ここで、4年制大学の志願者数の推移を見ると、2007年度の入学率は86%となっている。これは全大学の入学者数に占める志願者総数の割合を示したものだが、大学全入時代の幕開けに至ったことが読み取れよう。しかし現実には、各大学が直面する状況はさらに厳しいのが実態である。
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世界先取り環境ビジネス
O2排出対策の切り札は高効率エコキュート
年々増え続けている家庭のCO2排出量の対策の切り札と言われているのが00年に開発されたエコキュート。大手電機メーカーの三菱電機梶i東京都千代田区)はお湯を沸かす効率が約3倍のエコキュートを開発。深夜電力を利用し大幅なコスト削減、家庭の給湯にかかる料金を1カ月1000円台とした。06年の発売から約1年、550リットルの大型貯湯タイプなどをラインアップに追加し、ますます注目を集めている。
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地域の魅力度調査
札幌市が2年連続の首位
ブランド総合研究所(東京都港区、田中章雄社長)は、2007年7月に国内1000の市区町村を対象にした認知度や魅力度、イメージなど全63項目からなる「地域ブランド調査2007」を実施し、全国の消費者3万1169人から回答を得た。その結果、全国で最も魅力的な市区町村は昨年に引き続き札幌市(61・1点)となった。2位は京都市(60・0点)で、昨年の5位から急上昇。3位は横浜市で55・5点(昨年3位)、4位は函館市で54・7点(同3位)、5位は小樽市で50・7点(同7位)となった(点数は100点満点。昨年は2006年8月に実施)。
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震災対策で農業・観光を活性化
嬬恋村(人口1万1000人弱)の経済を支えるのは全国一の生産量を誇る夏秋キャベツ(夏から秋に収穫されるキャベツ)を中心とした農業と、万座・鹿沢・浅間など全国的にも知名度がある温泉資源を武器とした観光だ。夏秋キャベツの出荷は、最大で首都圏の80%以上を占めるという。しかし、村ではここ数年で高齢化が進み農業の後継者問題が大きなテーマとなっている(平成17年の高齢化率は24・5%)。一方、村を訪れる観光客は年間260万人を誇るが、こちらも平成5年の330万人をピークに減少傾向が続く。平成の大合併では、隣接する長野原町や草津町との合併問題が浮上したが、平成15年には自立の道を選択。村では、観光、農業を柱とする産業振興と行政改革から成る自立計画を策定し、財政の立て直しを図ることにした。
防災・農業・観光の融合
農業と観光の活性化を図る上で課題となったことは、従来、行政の縦割り構造に沿って別々にプロジェクトを進めてきた農業・観光をいかに融合させるか。嬬恋村政策推進課の橋詰元良係長は「生産量の拡大など農家の努力だけで農業を活性化させるのは難しいし、観光も観光関係者だけで人を集めるには限界がある。農業の魅力をいかに観光に結びつけるか、観光客にいかに農産物を買ってもらえるかという相乗効果をもたらす取り組みを検討した」と振り返る。結果、村では地元農家らも巻き込みグリーンツーリズム事業を積極的に展開。都市部からの参加者を確保するため姉妹提携を結んでいた東京都千代田区に話を持ちかけた。一方の千代田区では、ここ数年、首都直下型地震への対策など防災へ力を入れており、互いの課題を話し合う中で、防災と農業、観光を絡めた姉妹都市の連携プロジェクトがスタートすることになった。
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投稿者 machizukuri : 更新日2007年08月25日 | コメント (0) | トラックバック
2007年08月15日
第149号

地方第2都市のノウハウを盗め!
投資額は前の10分の1、身の丈に合った計画
地方の都市再生について伊藤滋・早稲田大学教授は、「人口10万人前後の、各県における2番目の都市が課題だ。県庁所在都市は、国との直結度が高く、質の高い行政官がおり、公共事業により整備されている。それに比べ2番目の都市は、ぱっとしない。しかし歴史・文化性は高い。『県庁所在』と別のてこ入れがあっていい」と指摘する。
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参院選の結果を見て(上)
社会保障研究家が年金問題を正す!
筆者は一介の社会保障研究者である。したがって今回の参院選の投票結果と今後の日本社会の行方といった大命題に、正面から学術的評論を加える知識や分析力を持ち合わさない。編集部からのたっての依頼なので、筆者の有する市民レベルの知識をもとに感想を述べることにしよう。
先般の参院選では、自民党の改選議席64が37へと半減近くになる一方、民主党は改選議席32が60へとほぼ倍増し、立場は逆転した。ただし、政治の主力は、憲法によって、参議院ではなくて衆議院であると明記されている。(選挙前の国会会期では、与党の数の力に任せての強行採決が目立ったのだが、参議院での議決内容が気に入らなければ、衆議院の3分の2を占める与党は、ことごとくそれを拒絶し、別の議決をすることができる。まさかそのようなことはしないと思うが、ひょっとしてということもありうるので、念のため…)。
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世界先取り環境ビジネス オムロン
電力のほか総合エネルギーで管理
工場・事業所は電力以外にもガスや水といったエネルギーや資源を使っており、電力量を計測するだけでは正確に無駄を把握することが難しかった。制御機器・電子部品の大手メーカー、オムロン梶i京都府京都市)は1台20万円台のエネルギー遠隔監視システム「EW300F」を開発。電力・ガス・水など総合エネルギー計測にASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)と無線を採用し低コスト化を実現し、好評を得ている。
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地域政策学会の全国大会から
地域ブランドによる活性化とは?
日本地域政策学会は7月28日〜29日の2日間、長野県松本市で第6回全国大会を開催した。「地域ブランドによる地域振興〜地域の価値創成を目指して〜」というテーマのシンポジウムを行った。信州大学人文学部教授の村山研一氏が「地域ブランド手法による地域活性化」、鰍mTTデータ経営研究所(東京)の村岡元司氏が「住み易さのブランド化〜北海道伊達市の取り組みから〜」というテーマで、それぞれ講演した。その内容から。
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中心市街地活性化基本計画の策定ポイントは民間事業だ!
現在(平成19年7月末)までに国から認定を受けた13市の中心市街地活性化基本計画の中に、その第2都市が存在する。熊本県八代市だ(人口13万人)。計画のポイントは5年間の投資総額が10億円程度の身の丈に合ったものだということ。目玉事業となる民間開発が19年度中に集中しているため計画策定を早めたという。八代市の計画を見ることで参考にしたい。
19年5月28日付けで国から認定を受けた八代市の中心市街地活性化基本計画は156haを対象エリアとする。計画期間は平成19年5月から24年3月までの4年11カ月。
同期間に@歩行者・自転車通行量を10%増(平成18年の1万5053人を平成23年には1万6600人に)A居住人口を4%増(平成18年の7686人を平成23年には8000人に)B中心商店街売上を10%増(平成18年の62億円を平成23年には68億円に)―という数値目標を掲げている。目標実現のため、中心商店街アーケードのそばに2つの大型商業施設(核)を整備、2つの核を起爆剤に活性化を図る。そのほか道路・公園の整備、有料老人ホーム(住宅型)の建設、中心市街地共同住宅の建設、商店街主導によるソフト事業などを実施する。5年間の総事業費は13億円という、13万人都市に合った身の丈開発の計画だ。
八代市商工観光部の和久田敬史・課長補佐は「平成12年に策定した旧中心市街地活性化基本計画は、6年間で109億円を投資した。旧計画に対し今回の投資額は10分の1。財政事情が異なる時代となり、何百億円という投資はできない。中小都市の身の丈に合ったものにした」と計画の特徴に触れる。
八代市は平成12年3月、旧計画を作成した。2旧計画の投資額109億円、新計画は13億円「2核1モール」戦略は失敗同市中心部は、八代城跡を中心に50もの寺社仏閣が残り、市役所・病院など公共施設が立地し、公園・上下水道が普及するなど、比較的コンパクトなまちとなっていた。
ただ東西両端に広大な土地が空いていた。東は旧国鉄貨物跡地、西は旧日本セメント(現太平洋セメント)跡地。そこに核となる施設を整備することで中心商店街へ人の流れを呼び込もうという「2核1モール」戦略を打ち出した。
東には土地区画整理事業を導入、平成14年には核となる500人収容の市民ホールができた。現在、36万人の年間利用がある。一方、西には大型商業施設「ゆめタウン八代」が平成17年6月にオープンした(潟Cズミ=広島市が開発)。年間利用者は700万人にもなる。
投稿者 machizukuri : 更新日2007年08月15日 | コメント (0) | トラックバック
2007年08月05日
第148号

鉄道トンネルがワイン貯蔵庫に生まれ変わった
歴史的文化遺産に産業・食・健康を融合
国土交通省が7月27日に発表した宿泊旅行統計調査の結果は興味深い内容となった。これまで都道府県ごとにバラバラだった観光統計の調査基準をそろえることで、宿泊者の実情を明らかにしようと初めて実施したものだが、それによると、宿泊者が最も多かったのは東京都、2位が北海道、3位が千葉県。伝統的な観光地と考えられ、歴史的な建造物など豊富な文化財を多く持つ京都は12位、奈良県は全国最下位と、有名な観光遺産があるというだけでは観光客を呼べない時代になったことを印象付けた。
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国交省が初の宿泊旅行統計調査
観光資源に恵まれた奈良県が最下位
国土交通省は7月27日、全国のホテル・旅館などを対象にした1│3月期の宿泊旅行統計調査の結果を発表した。47都道府県の共通基準による初の全国調査で、これによって今までよく分からなかった都道府県別の宿泊者の実情を明らかにしたい考えだ。
調査結果によると、延べ宿泊者数は7204万人。都道府県別では、1位が東京都で833万4070人、2位が北海道で583万5440人、3位が千葉県で367万8120人、4位が大阪府で367万8050人、5位が静岡県で316万1500人となった。上位5都道府県の全国のシェアは3割にのぼる。
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世界先取り環境ビジネス
家庭用の電気料金表示器ほか
家庭内には家電製品にかかる電気料金は測る術がなく節電効果が見えにくかった。関西電力グループの潟Gネゲート(大阪府大阪市)は1個およそ3000円の家電用電力量表示器「エコワット」を開発。低価格とコンセントに差し込むだけで使えるという便利さが受け入れられ、99年の発売以来8年間で20万個以上のヒット商品となっている。
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マイクロソフトらが開発
自治体セキュリティ診断プログラムを無償提供
住民記録や戸籍、年金台帳など自治体が扱う情報は高い機密性が求められている。そのような状況下、マイクロソフト梶A潟宴bク、自治体ドットコムの3社は、全国の自治体を対象に「自治体セキュリティ診断プログラム」の無償提供を5月末から開始した。12月までサービスを続け、診断を受けた自治体には診断結果をレポートで配布する。
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もはや今までの常識は通用しない。どうする観光戦略!
行政が多額を投じて新たな観光施設を整備する時代はとうに終わった。しかし、有名な歴史・文化遺産があるというだけでは人を呼ぶことはできない。地域資源の魅力を高め、なおかつコストを抑えた観光戦略を打ち立てるにはどうしたらいいのか――。山梨県甲州市で始まっている取り組みにスポットを当てた。
1300年前に日本で初めてブドウ栽培が行われ、130年前にはすでにワイン醸造が行われていたというブドウとワインの町、山梨県甲州市の旧・勝沼町(2005年11月合併)。同地域には大小31のワイナリーが軒を連ね全国生産量の20〜30%を占める。そのほか、明治時代に建設されたワイン醸造施設や貯蔵庫、石積みのぶどう冷蔵庫、さらには、流通面で大きな役割を果たした明治時代に開通した鉄道トンネルなど、貴重な近代産業遺産が多く残る。
観光客は、観光ブドウ園やワイナリーなど、ブドウ・ワイン産業を核に年間約180万人にのぼる。しかし、収穫期に集中し、通年的な観光収入としては成立していない。また、国内他産地との競争激化や、ブドウ消費量の減少など、農家を取り巻く環境は厳しさを増し、出荷量は年々減少、耕作放棄地も広がっている。
こうした状況を打破しようと、旧・勝沼町では04年度、町内に残る歴史的な産業遺産に着目し、保存整備と活用による活性化構想「勝沼タイムトンネル百年構想」を打ち立てた。
鉄道の廃線により使われなくなったトンネル(明治時代に建設)を特産であるワインの定温貯蔵庫として活用するなど、地域産業と融合させた形で修復・保全。このほかの歴史的な文化遺産も再生を図り、それぞれを遊歩道で結ぶことで、歴史文化・産業・食・健康といった複合的な観光の魅力を打ち出し、通年的な観光客の増員を図りたい考えだ。すでに鉄道トンネルの1つは年商1000万円のワイン貯蔵庫へと姿を変え、新たな観光・産業の拠点になりつつある。
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投稿者 machizukuri : 更新日2007年08月05日 | コメント (0) | トラックバック
