2007年12月

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2007年12月25日

第162号

まちづくり新聞162号表紙

大学ネットワークにビジネスチャンスあり!
平成20年度20大学以上に拡大予定

地方の大学を基盤としたネットワークが広がりを見せている。地域再生の担い手づくりをテーマに国と大学が連携して始めた「地域再生システム論」講座。19年度は10大学で開講、20年度は倍以上に増えそうだという。19年度の神戸大学(神戸市)では企業が授業を持ち、学官の連携を支援しながら、独自の企業戦略を模索している。支援企業のマイクロソフト梶i東京)は同ネットワークを生かして地域にビジネスモデルを創出すべきだと主張する。結果的に道具であるITを広げることになる。国が「地域の知の拠点」と位置づけた大学のネットワーク化にかかわる企業にスポットを当て、その思いやメリットを探る。

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シリーズ4 社会保障研究家が正す
公務員の身分保障とは?

昨年の今頃、近畿の県庁所在市の職員が、5年以上ほとんど出勤せず、満額の給料支払いを受けていたという新聞記事があった。「働かずに給料をもらえる」のかと、手当なしのサービス残業、休日出勤が常態化している民間労働者は歓喜雀躍?!したかどうか。今では覚えている人もわずかだろう。N市の公務員は、病気になった場合診断書を出せば90日間給料が全額支給される。91日目から、2割だけカットされて、8割相当を支給される。この職員は、90日以内ごとに別の病名の診断書を提出することを繰り返すことで、ずっと全額支給を受けていた。その金額が2700万円にのぼる。ただし、一度も出勤しなかったのではなく、年始など出勤者に特別手当が支給される日を選び、5年間に8日だけは出勤したという。名義だけの「ヤミ職員」ではないのだが、8日の実労働日で計算すれば、1日350万円。時間給45万円!

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解説・国の地方再生戦略

「地方の元気再生事業」が目玉だ

決定した国の地方再生戦略の目玉は「地方の元気再生事業」。20年度から22年度までの3年間継続する。手続きなど詳細は未定だが、地域発意による未成熟な立ち上がり段階での取り組み提案を国が受け付け、民間有識者(第3者)などによる選定を行う(図)。提案者は民間主体の地域、あるいは公・民パートナーシップを想定。選定されたプロジェクトを国が1年〜2年間、包括的に支援する。1カ所あたり数千万円を助成(全額国費)。評価に基づき本格実施されるプロジェクトに対しては各省庁が重点的・継続的に支援を行う。事業の手続きなど詳細は年明けに決める意向だ

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新日本石油 家庭用燃料電池
09年、灯油・LPガス仕様を販売開始

水素と酸素の化学反応で発電し、同時に生じる排熱を給湯や暖房として利用する家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システム。新日本石油梶i本社:東京港区)は、水素製造の技術を生かし、世界で初めてLPガス(05年)や灯油(06年)仕様の燃料電池を開発、09年に販売を開始する。製造コストは120万円を目指す。同社の実証データでは、1次エネルギーを18リットルの灯油タンクで年14個、CO2を約30%削減。灯油が値上がりする中、設置前と比べて年に数万円のコストメリットが生じるのも魅力だ。

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19年度の神戸大 マイクロソフトが支援

マイクロソフト鰍ヘ国担当者からの紹介を受け神戸大学の「地域再生システム論」講座に協力している。12月11日、同大学で、「ICT利活用促進と地域の活性化」というテーマで登壇した同社の秋本則政・業務執行役員・Plan-J推進本部長は「地方と都市の経済格差の背景にはIT利活用の差がある。地域で活用が進んでいないことが地域経済に影を落としている。ITの普及で時間や場所の制約を超えることができるようになり、地方の中小企業にビジネスチャンスが到来した。

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投稿者 machizukuri : 更新日2007年12月25日 | コメント (0) | トラックバック

2007年12月19日

第161号

まちづくり新聞161号表紙

中心市街地と郊外の共存共栄
格差社会の象徴過疎地を再生

中心市街地の商店街と郊外の大型店。これまで対立軸にあった両者をシャトルバスで結びつけ、大型店の集客力を中心市街地の活性化に役立てようという取り組みが秋田県五城目町で試験的に実施された。「過疎や高齢化が厳しい地方都市では、郊外と中心市街地の対立などということはもはや言っていられない。とにかく地域が一丸となって活性化を図る必要がある」(調査を行ったコンサルタント会社)。事業は内閣官房都市再生本部が平成15年より毎年実施している「全国都市再生モデル調査」の一環。格差社会の象徴とも言える地方都市で、中心市街地と大型店は共存できるのか。試金石ともなる取り組みを取材した。

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空調の熱源機リニューアル
世界最高水準の省エネ制御システム採用

空調の熱源機に冷媒HCFC123を採用し、地球温暖化防止と、オゾン層破壊を同時に解決する、「セントラバックターボ冷凍機」を開発したのがトレイン(東京都品川区)。また、ターボ冷凍機の効率を追求するだけでなく、独自の省エネ制御システム「トレーサー・サミット」を利用することで、エネルギー消費量、CO2排出量の大幅な削減を実現。アメリカをはじめ、世界中で「世界最高効率の冷凍機」の評価を受ける冷凍機には、日本でも注目が集まっている。

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総務省がセキュリティワーキンググループを設置
自治体におけるBCPガイドライン作成へ

総務省の「電子自治体の推進に関する懇談会」は19年10月、セキュリティーワーキンググループ(WG)を設置した。WGは、BCP、情報資産のリスク分析、外部委託管理の3点を検討する。BCPは、情報システムや、ネットワークを対象にしたもの。最終的には自治体におけるBCP策定のためのガイドラインを作成する。リスク分析はまず、自治体が持つ情報資産の整理をした後、そのリスク対応を検討する。

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中心市街地活性化シンポジウム
民間投資活用でまちに賑わい創出

経済産業省は11月26日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで中心市街地活性化シンポジウムを開催。「まちづくりマネジメントの進化」をテーマに、海外や国内のまちづくり先進事例の紹介やパネルディスカッションを行った。冒頭、横森豊雄・宮城大学大学院教授は、まちづくりのポイントとして「いきなり中心市街地の活性化を議論すると、いろんな軋轢(あつれき)を起こす。まず、コンパクトなまちづくりを考え、その中で中心市街地の再生・活性化を考えていくアプローチが大切。国の法律・制度は整った。今後はこれをいかに活用するかで、自治体の取り組み次第となっている。いち早くコンパクトなまちづくりに着手した青森市は参考になる」と説明。さらに民間活力をいかに中心市街地に誘導できるかが重要とし「自治体の長期におけるぶれない政策が必要。そうした政策が民間投資を中心市街地、まちづくりに呼び込むことにつながる」と強調した。

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格差社会の象徴過疎地を再生

「今朝採れたばっかりのキノコ、買ってよ」大ザルにツヤツヤと光るキノコの山。道路に敷かれた青いビニールシートの上に野菜や山菜がズラリとならぶ。ここは、秋田県の男鹿半島から少し内陸に位置する五城目町の商店街。毎月0、2、5、7の付く日に500年の歴史を持つ朝市が行われている。野菜や山菜だけではなく、干拓された八郎潟の残存湖で採れた淡水魚、さらには家具や建具も並ぶ。江戸時代から「職人の町」として栄え、一昔前までは朝市に数千人の買い物客が訪れ、道路を埋め尽くすほど賑わっていたという。しかし、人口の減少、高齢化、地域経済の衰退とともにその賑わいは失われ、今では売り手も買い手も、お年寄りばかり。道を埋め尽くすほどの賑わいは、年3回開かれるお祭りを除いては見ることができない。現在、町の人口は約1万2000人。昭和35年の2万人をピークに減少の一途をたどる。人口に占める65歳以上の割合は30%強と全国的にも高齢化が深刻な地域だ。地域の経済力レベルの指標ともなる住民一人当たりの所得は187万8000円。これは全国平均297万8000円(内閣府:16年度国民経済計算にもとづく都道府県民一人当たりの所得)をはるかに下回る。ちなみに秋田県の自殺率は全国トップ。県全体が経済の低迷により疲弊しているのだ。

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投稿者 machizukuri : 更新日2007年12月19日 | コメント (0) | トラックバック

2007年12月05日

第160号

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食品リサイクルで年間1億3000 万円
地元大学とのコラボレーションモデル

 食品生ゴミのリサイクルをビジネスとして成功させている事例が石川県加賀市にある。ゴミを収集し、堆肥化して販売、その売上が年間3000万円。同堆肥により地元農家が生産した農産物の販売額は年間1億円。ビジネスモデルの成立を踏まえ、廃食用油・食品残さ・下水道汚泥など他バイオマスのリサイクルや、地域ブランドの検討にも入っている。地元女性組織がリサイクル事業に協力、増加傾向にあった家庭系生ゴミの排出量を反転させ900トン近くの減少を見た。地元大学とのコラボレーションモデルとしても位置づけられる。北陸先端科学技術大学院大学(石川県能美市)が国と共同で18年度から始めている地域再生システム論講座。この中からバイオマスタウン構想・地域再生計画案が誕生し、事業を支援している。ビジネスになっているものが少ないとされるバイオマスタウン(19年9月末現在、102市町村、3面参照)の中で、数少ない成功事例の秘訣に迫った。

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バイオマスタウン構想を公表した市町村
ビジネスとして成功しているところは少ない!

 農林水産省が19年9月末現在、公表しているバイオマスタウン構想は102市町村。この中で「ビジネスとして成功しているところは少ない。加賀市のようにビジネスモデルが成立しているところはめずらしい」(農水省担当者)。農水省は現在、102市町村の構想をチェックしており、優良個所などを公表するかどうか検討している。同省担当によれば「バイオエタノールの製造を構想に入れる事例が増えている」。このため構想を支援してきているバイオマス利活用交付金(19年度143億円、20年度137億円要求)のほかに、20年度概算要求でバイオ燃料への取り組みを支援する事業を重点施策として挙げている。

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第39回再開発塾より
デベロッパーが明かす再開発の課題

 「自治体は長期的な都市計画ビジョンや都市の発展の方向性を明確に持って再開発事業にかかわってほしい」――。大和ハウス工業の石橋卓也取締役専務執行役本店長は、兵庫県川西市でこのほど開催された「再開発塾」で講演した。テーマは「デベロッパーから見た再開発事業とまちづくりの課題」で、全国規模で再開発事業を展開しているデベロッパーの立場から、行政に対する要望や事業参画の現状について率直な見解を披露した。

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割安な夜間電力で24時間暖房
4〜5年で初期投資を回収

 割安な夜間電力を使って蓄熱材に熱をため、昼間に建物全体を暖める蓄熱式暖房機。電力会社のPRでもおなじみの「ちくだん」の商標をもち、信頼性の高い国産の機器の開発に努めてきたのが日本ナイスト梶i本社:埼玉県春日部市)。石油ファンヒーター(FF式)に比べイニシャルコストはかかるが、平均4〜5年でその初期投資は回収し、20年もの高寿命を誇る。現在、学校や福祉・保養施設、オール電化マンションなど大型の導入が相次ぐ。

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全国バイオマスタウンのビジネス成功事例

 加賀市内の一般廃棄物収集運搬委託事業者4社で構成する資源エコロジーリサイクル事業協同組合(加賀市)は19年度、加賀市と委託契約を結び、家庭系生ゴミのリサイクル事業を本格化させる(学校給食含み契約額700万円)。19年9月末現在、1500世帯が事業に参加しているが、これを将来2700世帯(市世帯の1割)にまで増やしたい意向だ。17年から18年にかけて加賀市女性協議会(各地区婦人会の連合体)と共同で進めた運動を経たもの。運動は、増加傾向にあった市の家庭系生ゴミの排出量を反転させ逆に900トン近くの削減を図った(18年度、17年度対比)。この成果が市との委託契約につながった。

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