紙面紹介

« 第171号 | メイン | 第173号 »

2008年04月05日 第172号

まちづくり新聞 172号.jpg

ファンドで地域再生
地域には新たな金融手法ファンドが必要だ!

 北海道上士幌町の糠平(ぬかびら)温泉スキー場は所有していた西武グループが平成19年に入り撤退(北海道の他スキー場含め外資のシティグループに売却)、地元観光産業への影響が懸念された。同年秋にはスキー場再生を得意とする、グリーンネージュジャパン(東京)がシティから買収、再生を始めた。平成18年3月に設立された同社は、宮城県にあるセントメリースキー場の再生実績を買われ北海道に入った。再生取り組み後、初シーズンの入り込み客数は前シーズンより増えたという。一見するとよくあるファンドによる再生手法(詳細5面参照)に思えるが、そうではなく、ベンチャーが、あくまで企業経営(高度なサービス提供などによる再生)を行うものだ。買収資金に対し、地元北海道のファンドが同社の株を取得することで金融支援をした。ファンドの運営会社は北海道ベンチャーキャピタル(松田一敬社長、札幌市)。グローバル化の象徴ともいえるファンドの世界で、日本の地域をフィールドとするファンドビジネスの実態に迫る。

<・・・「もっと詳しく見る」 から、続きが読めます。>

経済産業省がファンド事例研究会を発足
課題や発展の方向性を探る!

 経済産業省はファンド事例研究会(座長=米澤康博・早稲田大教授)を立ち上げ、5月末には検討結果をまとめ公表する。地域の中小企業を含め産業支援の新たな金融であるファンドの課題や発展の方向性などについて研究する。2月29日に発足した研究会は、5月末までの計4回の会議の中で、ファンド形態ごと(ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティファンド、ヘッジファンドなど)の事例検討を重ね、課題や、方向性を探る。国の担当者は「産業発展のために必要な(リスク)マネーを供給する新たな担い手としてファンドが台頭している。ところがファンドに対する一般の理解が不足し誤解も多い。そこで形態ごとの活動実態を把握することで社会的意義を探りたい。成功事例の要因や、課題、今後の方向性などを明らかにしていきたい」と述べる。

<・・・続きは紙面で>

中小機構のファンド
2201社へ投資、株式公開は86社

 独立行政法人・中小企業基盤整備機構(東京)ファンド企画課の三村勉課長に展開しているファンド事業について聞いた。―中小機構が展開するファンドについて説明を?LPS(投資事業有限責任組合)法に基づくスキーム。ファンド運営する無限責任組合員(ファンドマネジャー)と、機関投資家である有限責任組合員で構成する。組合だから全員が(ファンドマネジャーも)1口以上出資する。有限責任組合員は適正運営がされているかチェックはするが、投資意思決定には関与しない。このスキームで、中小機構は有限責任組合員として、ファンド総額の2分の1以内の出資。―各ファンドの解説を?中小企業支援をテーマに大きく5種類ある。「ベンチャーファンド」「がんばれ!中小企業ファンド」「地域中小企業応援ファンド」「中小企業再生ファンド」「事業継続ファンド」。「ベンチャー」は、設立7年未満のベンチャー企業を対象に支援、平成11年度からスタートした。投資回収は株式公開から得られるキャピタルゲインを想定する。「がんばれ」は、新事業や第2創業にチャレンジする企業対象で平成16年度から。プロジェクトファイナンス型など様々な投資を行っている。「地域中小」は、「ベンチャー」投資が結果的に大都市圏に集中してしまっているため、地域限定のものを意図的に構築。平成19年度から。中小機構は、この場合のみファンド総額の2分の1以上、最大6割まで出資する。「再生」は、中小企業再生支援協議会の活動と連動する。平成15年度から。多角化などで債務超過に陥った企業の債権、株式を取得し、選択と集中で経営を向上させ、金融機関からのリファイナンスや株式売却などにより投資回収を図る。「継続」は、経営者が高齢化し事業継続が難しい場合など。平成18年度から。ファンドが株式の50%以上を取得し、新たな経営者などへ譲渡、その収益で投資回収を図る。

<・・・続きは紙面で>

公的不動産の有効活用方法とは?
20年度に課題解決策を提示

 新潟県は東京都北区にある職員宿舎用地を証券化、25億円を調達した―。公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会は400兆円以上といわれる日本の公的不動産の有効活用について検討している。19年度内には活用する上での障害・課題となっている面をまとめ、20年度内には課題解決策となるガイドラインを作成する。日本の公的(国・地方公共団体所有)不動産は約454兆円。国土面積(38万平方キロメートル)の40.7% を占める。このうちの地方公共団体所有分を対象にPRE研究会は有効活用について研究している。不動産は道路などのインフラを除き、地方公共団体・公営企業・3公社や第3セクターが抱える、庁舎、職員宿舎、事務所、公営住宅、医療施設、社会福祉施設、文化施設、体育施設や、工業団地など。国所有分は財務省管理であるため研究の対象にしていない。研究のきっかけは、厳しい財政状況、公共施設ストックの老朽化、地方公共団体財政健全化法の成立によるストック指標に基づく財政情報の開示要請、などがある。

<・・・続きは紙面で>

↓続きはここから
支援スキームがあればビジネスは興る

 グリーンネージュジャパンへのファンドからの投資回収は成長後の株式公開などによるものを想定する。いわゆる再生ファンドとは異なる。北海道ベンチャーキャピタル(以下、北海道VC)は、北海道で活躍する、こうした未公開企業ベンチャーを対象に投資ファンドの運用をする会社。経済産業省の外郭団体ベンチャーエンタープライズセンター(東京)によると「日本のベンチャーファンドの利回りは2〜3%といわれる」。その世界の中で、同社は「投資家から満足を得ている」という。グループはほかに、HVC(松田一敬社長、札幌市、持株会社)、HVC戦略研究所(松田一敬社長、札幌市、シンクタンク)、HVCグローバルインベストメント(遠藤聡社長、東京、地域を限定しない未公開企業を対象に投資ファンドを運用)がある。グループを束ねる松田社長は「地域おこし(再生)とはビジネスをつくること。実現するためには、地域に新たな金融の仕組み(ファンド)をつくる必要があった」と語る。

<・・・続きは紙面で>

投稿者 machizukuri : 更新日2008年04月05日

コメント

コメントしてください




保存しますか?