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2008年04月15日 第173号

まちづくり新聞第173号.jpg

アメリカの中小企業白書で紹介地域活性化の新戦略
誘致(アウトサイド・イン)から育成(インサイド・アウト)へ

 アメリカの2006年中小企業白書に紹介された「エコノミック・ガーデニング」と呼ばれる地域活性化手法が日本でも注目され始めている。エコノミック・ガーデニングは、「ガーデニング」という言葉が示す通り、地元の産業を手間隙かけて、美しい庭をつくるように成長させるという手法。具体的には、成長意欲がある地場の中小企業に対し、公的機関が中心となって市場調査やマーケティングの支援、コンサルティングを行ったり、あるいは、大企業が教師となって中小企業を育成する。これまでの経済活性化の手法は、大企業を誘致して雇用と税収を拡大することが一般的だったが、企業誘致は、用地の整備や補助金の提供、法人税の優遇など、受け入れる自治体に負担がかかる。さらに、安価な土地、税金の減額、低コストの労働力など、経済優遇を『売り』にした企業誘致では、一時的に企業を地域にとどめることができても、他でさらに好条件の地域が出てくれば、企業はそちらに目を向けてしまうリスクがあった。エコノミック・ガーデニングは、こうした従来型の企業誘致を補完する役割として、内部からの成長を促すもの。最大のポイントは、地域で成長意欲がある企業をいかに特定し、かつ継続的に支援するかだ。

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シリーズ 議員が提案する政策条例の動向
昆虫採集は条例で禁止?

 読者に質問である。次の内容を規定した条例があると思われるだろうか。@〜Bそれぞれ「O」か「X」の二者択一で考えてもらいたい。@昆虫採集を禁止し、違反者に対して、その行為の中止を命じ、原状回復を命じる。A飼い犬のふん放置した場合、氏名を公表する。B1日に最低3回はペットを散歩させないと、飼い主に8万円の罰金を科する。さて、回答である。@は「O」である。これは湧水町(鹿児島県)の「湧水町栗野岳町有地内昆虫保護条例」である。同条例は保護指定区域を設定し、その区域で昆虫採集をした者に対し、町長は「採取等の禁止命令」(第7条)と「助言又は指導」(第8条)を行うことを規定している。同条例を制定した理由は、同町には希少な昆虫が多く確認されているからである。そのことについて、「野生の昆虫が、生態系の重要な構成要素であるだけでなく、自然環境の重要な一部として人類の豊かな生活に欠かすことのできないものであることにかんがみ、昆虫の種の保存を図ることにより良好な自然環境を保全し、もって人類の様々な昆虫の生息する自然を享受する権利の保護に寄与することを目的とする」(第1条)と明記されている。なお、希少昆虫の観察を目的に訪れる観光客も多い。その意味では、これらの希少昆虫は、同町にとって重要な観光資源であるため、保護するという意図もあると思われる。

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安否確認メールなどを無料提供
福岡県の防災システム

 福岡県では、地震などの大災害に備え、携帯電話のメール機能を使って、防災情報や気象情報を県民に無料配信。さらに、家族間や職場で使える安否確認メールも県民に無料で提供している。防災情報は県だけではなく、市町村からも直接配信できるのが特長。県民は自分の住んでいる地域以外でも、必要に応じてほしい情報を選択することができる。さらに今年3月からはGPS機能を利用し、利用者が現在地から最寄の避難所までの推奨ルートを一目で確認できる「避難支援マップ」の提供も開始。西方沖地震から3年、防災先進県に生まれ変わった福岡県の防災メールシステムを紹介する。「防災・安全情報」防災・安全情報は、福岡県および県内各市町村が把握、管理する情報を配信するというもの。例えば、河川氾濫の恐れ、土砂災害の恐れなどの自然災害情報や災害予防に役立つ情報などだ。もちろん避難勧告や指示も配信される。利用者は、自分の住んでいる市町村のほか2市町村の情報を選択して受信することができる。親族が住んでいる市町村の情報も受け取れるとの配慮からだ。

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ITの効果的な活用方法を提案
マイクロソフトがNPO支援を強化

 マイクロソフトでは、ITを活用してNPOらの社会貢献活動を支援するため、ITの効果的な活用方法の提案を行っている。内閣府によると、全国のNPO法人の数は認証ベースで3万3963件(08年2月末)。しかし、その多くが財政面や人材面でさまざまな課題を抱え、十分に力を発揮できない状況にある。マイクロソフトのNPO支援は大きく@財政面A基盤強化B人材育成C情報提供から成る。@では、2002年から公募型の助成金プログラムを展開し、毎年6〜7件に対して300万円を上限に助成をしている。例えば、病児保育の活動を展開するNPOに対してWebのテレビ会議システムを導入するための資金を提供したり、環境分野ではサンゴ礁保護に取り組む団体に、サンゴ礁のデータベースを作成する資金を提供するなど。「法人格の有無にかかわらず、インパクトの大きいものには積極的に助成させていただいております」と社会貢献部長の竹原正篤氏は語る。

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エコノミック・ガーデニング

 アメリカ中小企業白書の翻訳にあたった財団法人中小企業総合研究機構研究部の村井振一主席研究員によると、エコノミック・ガーデニングは1989年に、米コロラド州のリトルトンという人口4万人程度の小さな市で始まったプログラム。当時、リトルトンでは、市で最大の雇用を持つ企業が転出したことに伴い、数千人の従業員が解雇され経済状況は深刻で複雑なものになっていた。従来の発想なら、地域外の企業に移転優遇措置や税制優遇措置を提供して、減少した雇用を回復するための緊急政策を打ち出すのが一般的だろうが、リトルトンの地域指導者らは、企業誘致ではなく、地域にある既存の企業基盤から雇用を創出するという別の経済戦略を導入した。それにより、1989年から2006年までの17年間で、リトルトンの雇用数は1万5000人から3万5000人に倍増した。ちなみに、この期間における市の一般人口の増加率は30%で、これを大きく上回る雇用効果が出た計算になる。さらに、企業の売上税収は680万ドルから1960万ドルに約3倍も伸びたという。

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投稿者 machizukuri : 更新日2008年04月15日

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