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2008年07月25日
第183号
まちづくり会社が 不動産証券化
新たな「資金調達」学び次へ
地元手づくりの再開発・まちづくり会社運営から不動産証券化まで―。地方都市再開発事業の成功モデルとして名高い長野県飯田市は、まちづくり会社が再開発ビル保留床(※)を対象に不動産証券化を導入、実績をあげつつある。従来から再開発施設の不動産事業を核に展開してきた同社は「証券化」による資金調達で新たな手法を獲得。直近では5億円以上の売り上げを実現した。市内第2弾は高齢者賃貸住宅への導入を予定する。「福祉」は、認可を受けたばかりの中心市街地活性化基本計画の柱にも位置づけている。喫緊の課題となっている地方都市の中心部再生。純粋地元市民主導のまちづくり展開をしてきた飯田市のこれまでにスポットを当て、同時に新たな手法である「不動産証券化」へのチャレンジを見る中で課題解決の秘訣を探る。
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経済産業省「中心商店街再生研究会」
分析結果から所有・利用分離の手法など
経済産業省の「中心商店街再生研究会」は検討結果の中間とりまとめを行い、その内容を公表した。長浜・高松市など先進事例調査から、中心商店街の再生手法として「不動産の所有・利用の分離」をベースに、まちづくり会社が不動産利用権を集め、店舗を改築、テナント誘致を実現している。全国へ広めるための支援策として 1.まちづくり会社の特別認定制度の創設 2.パイロット調査事業の実施 3.専門家の全国支援組織の構築―を挙げている。このうち 2.の事業は7月に公募を開始する。
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三神万里子さんが講演
先端的な地域中小企業の事例とは?
全国信用金庫協会(東京)は7月17日、都内で地域活性化推進セミナーを開催した。ジャーナリスト・キャスターの三神万里子さんが「地域中小企業の可能性を引き出す〜アプローチの種類と先端事例〜」というテーマで講演した。その内容から。日本の高齢化は想像以上、危機感を持つべきだ。ある先生は2010年代前半に日本経済は縮小に転ずると主張している。企業規模拡大で売上・利益増を目指すビジネスモデルが通用しない世界が到来している。その中で地域の継続発展を、どう成立させるか。まず地域貢献をビジネスモデルにすることを挙げたい。例えば、がん患者の方々が、同じがん患者の闘病生活に必要なグッズを販売している組織がある。個人商店を中小企業に脱皮させた事例も挙げたい。鳥取県にある澤井珈琲は、楽天で通販ショップを展開した結果、評判を得て、台湾にまで進出するいきおいだ。OECDは90年代に出したレポートで、世界のイノベーション(革新)は中小企業が実践している、と指摘した。日本の価値観は大企業。しかし縮小経済では規模ではなく利益率が勝負の分かれ目。地域の中小企業の挑戦が問われている。
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地方の元気再生事業
北海道から沖縄まで120件選定
内閣官房地域活性化統合事務局は地域活性化施策「地方再生戦略」の20年度新規目玉事業「地方の元気再生事業」の選定結果を公表した。1186件の応募提案の中から120件を選定した。「笑友(エミュー)」で再生!あばしり元気プロジェクト〜地域内循環型ビジネスの実証研究〜」(北海道網走市・置戸町・斜里町)、「浄法寺漆による地域再生プロジェクト・国産漆最大の産地が挑む元気再生」(岩手県二戸市)など。ソフト分野を中心にプロジェクトの立ち上がり段階から支援する。1186件総額230億円の応募があり、120件24億円を選定した。北海道から沖縄までのエリアで選定されており、主体別ではNPOなど民間法人37件(31%)、地方公共団体23件(19%)、官民連携協議会60件(50%)
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第1弾 SPCの家賃収入は322万円
飯田市のまちづくり会社(株)飯田まちづくりカンパニー(以下まちカン)は、市内にできたばかりの高齢者賃貸住宅を対象に平成20年内に不動産証券化を導入する。施設は、堀端地区優良建築物等整備事業により19年春に完成した。規模は鉄筋コンクリート造地上5階地下1階、延べ床面積5600u。まちカンが、SPC(特定目的会社※)を組成し、施設2階・3階部分(延べ床面積合計1179u、19戸の賃貸住宅)の所有権を取得させる。SPCの資金は、全国市街地再開発協会(東京)の「街なか居住再生ファンド」飯田市は、中心部にあった商店などの郊外移転による地盤沈下の対策として中心市街地活性化に取り組んできた。3つの再開発事業を実施。市民出資のまちづくり会社を設立することで、エリアマネジメント、つまりまちづくりを実践してきた。飯田市の再開発事業の特長は、地元主導であること、地方における事業として改めて注目されている「身の丈」(地域に合った規模の再開発)を全国に先駆けて実施してきたことにある。市産業経済部の粂原和代部長は「ゼネコンなどからの提案による再開発が多かった時代に、権利者が自ら主体となり事業の採算性を第一に学習しながら進めた。事業成立のためには保留床を売らなければならない。市民出資による、まちづくり会社を設立した。住んでもらい中心市街地が活性化するためには何が必要かなど研究した結果、店舗・住宅といった複合機能の必要性が出てきた。平成9年に準備組合を立ち上げ第1号をスタートさせた」と振り返り、さらに「飯田市の再開発の歴史は、中心市街地で住み続けていただくために必要なことを地域住民が自ら考え実践してきた。やるべきことを1つ1つ積み重ねてきたことが今に至っている」と説明する。この結果、3再開発事業はエリアの居住を増やし、空き店舗を減少させてきた。施設居住者は190戸344人。対象エリアの空き店舗率も減少傾向に反転させた(表)。第2ビルに設けた「川本喜八郎人形美術館」への入館者は年間5万人(1日あたり161人)にも至った。歩行者通行量も中心市街地全体では減少傾向(※)からの出資などを原資とする。まちカンは18年度、市内で初めて再開発事業施設を対象に不動産証券化(図)。民間都市開発推進機構(東京)の「まち再生出資業務」(※)を導入した。機構からは2500万円の出資を得て、まちカン自らの出資を含めSPCの資本金は6110万円。
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投稿者 machizukuri : 更新日2008年07月25日 | コメント (0)
2008年07月15日
第182号
全国に先駆け行政施設白書を公開
わが市の施設をどうする?
全国自治体に対し、財政健全化法、公会計改革などへの対応が迫られる中、公的不動産(ストック)の戦略的な活用に注目が集まる。他自治体に先駆け、保有する公共施設の各データを住民に公開した市がある。東京都多摩市だ。建物概要、維持管理経費などを明示、市民1人あたりの(税)負担額も出した。施設存廃などの議論を起こし、今後20年間で460億円掛かるとされる更新費用の削減を図ることなどを目的とする。「施設白書」の名称で、個別公共施設のデータ・分析を明らかにした多摩市の事例にスポットを当てる。<・・・「もっと詳しく見る」 から、続きが読めます。>
国土交通省のPRE研第2回会議
21年度からモデル事業
国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会(座長=中川雅之・日大経済学部教授、以下PRE研究会)は7月4日、都内で第2回会議を開き、21年度からモデル事業を実施することなどを確認した。PRE研究会は19年度に発足、20年度でも継続して行う。年度内には地方公共団体向けアンケートを実施、それを踏まえ、手引書を作成する。21年度以降、手引書などを活用したモデル支援事業を予定する。19年度の研究から地方自治体のPRE戦略に対する遅れが明らかになった。事務局の(株)日本総合研究所(東京)の調査では、資産・債務改革が求められているにもかかわらず、公的不動産の有効活用に対する具体的な対応がなされていない。
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ディー・ブレイン証券出縄社長が講演
中小企業の資金調達手法はこれだ!
ディー・ブレイン証券(株)(東京)の出縄良人社長は「上場しないで株式公開グリーンシートの活用」というテーマの講演をした。その内容から。グリーンシートは、中小企業のための株式公開制度。日本証券業協会(東京)が運営している実質的な店頭市場で、中小企業が上場会社と同じように証券会社を通じて株式を発行して資金調達をすることができる。中小企業はバランスシート(貸借対照表、以下BS)上の問題を抱えていることが多い。流動負債(短期借入金など、すぐ返さなければならないお金)のウエートが大きく、資金繰りを圧迫している。一方、上場企業は株式や社債を発行して安定的な資金を調達している。これまで中小企業にとって上場は遠い存在だったが、この10年間の金融市場の劇的な変化で新興市場が続々と誕生。中小企業でも株式公開が可能になった。なかでもグリーンシートは最も身近な株式公開の場だ。売上が1億円に満たない赤字企業でも成長性が認められれば株式を公開している例もある。
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シリーズ11 社会保障研究家が正す
「シャウプ」の自治論を学び直せ!
日本の社会保障の特色は、社会保険方式による「国民皆保険」である。しかし皆保険の加入形態はどうなっているのか。教科書に書くにも、講義をするにも、とても難しい。制度に即せば、次のようになる。75歳未満の者は職業によって加入する保険が違う。被用者は「健康保険」、自営業者などは「国民健康保険」であり、保険者は前者では原則的には政府であり、後者では原則的に市町村である。75歳以上の者は「後期高齢者医療」の対象になり、保険者は都道府県単位に設置される全市町村による「広域連合」である。筆者の教え方がまずいのか、理解を間違えているのか、「よく分かった」という顔付きの学生はまずいない。
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市民1人あたり負担額明示 ストックの検討がまちづくり!
多摩市は20年2月「施設白書」を公開した。白書では市が抱える全建築物(合計延べ床面積38万6000u)のうち学校を除いた約200施設のデータを示した(学校は統廃合を別に議論)。この流れの中で市議会は「ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会」を設け、第1弾として「やまばとホール」に対する検討結果を20年6月議会で報告した。市庁舎に隣接するホールは、利用者数の減少、更新費用の多さなどから存廃が議論されてきており、委員会の結論は、「廃止」7人、「存続」4人、というものだった。市は現在、存続を検討中だ。
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投稿者 machizukuri : 更新日2008年07月15日 | コメント (0)
2008年07月05日
第181号
防災対策のヒントは環境にある
成功の鍵を握る4つのキーワード
環境と防災。ともに現在、世界が直面する大きなテーマだ。が、市民レベルでの意識が向上し対策が進む環境に比べ、防災の取り組みは、まだまだ下火だ。なぜ両者に温度差があるのか、環境対策の成功の秘訣が分かれば、防災活動はもっと進むのではないか?三菱総合研究所の科学・安全政策研究本部社会安全マネジメントグループの豊田聖史研究員はこのほど、環境と防災の市民意識の違いをまとめ、その上で防災が環境に見習うべき4つのキーワードを挙げた。
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日本ニュービジネス協議会連合会がアンケート
イノベーション推進には人材だ
日本ニュービジネス協議会連合会(東京、以下JNB)は「わが社のイノベーション・企業発展の原動力」というアンケート結果レポートをまとめ公表した。技術開発については他企業との連携(オープンイノベーション)がポイントと指摘、イノベーション(革新・改良)推進には人材育成・確保が最大の課題としている。中小サービス産業における考え方が明らかになっている。JNB会員企業など3100社を対象にアンケートを実施、306社から回答を得た(19年2月、回収率9.9%)。回答企業は、61%が製品・商品・サービスを法人向けに提供しているところで、業種は「非製造業」76%、「製造業」24%。中小サービス産業のイノベーションに対する考え方の傾向が明らかになっている。アンケート結果では、まずイノベーションの内容が「自社取り扱いの製品・サービス」であるという回答が24%で1位。イノベーションが当初のビジネスモデルの「変更を伴っていない」47%、「変更を伴っている」45%と、ほぼ拮抗(きっこう)し、かならずしも当初モデルを変更していない。
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北畑隆生・経済産業事務次官が講演
エンジェル税制で投資を誘導
北畑隆生・経済産業事務次官は「これからの日本経済とニュービジネスの振興」というテーマで講演した。日本ニュービジネス協議会連合会(東京)が6月12日、都内で開催した総会での基調講演。その内容から。新しいビジネスのヒントについて。まずはアジアマーケット。中国の人口は日本の13倍で、平均所得は2万ドル(200数十万円)、こういう人が8000万人いる。製造業だけではなく、ソフト産業も狙える。例えば日本のファッション雑誌を中国語に訳したものが売れている。観光。中国含め海外からの観光客を呼び込むところが出てきている。飛騨高山、北海道ニセコ、長野県白馬。昔、登山家のためのまちだった飛騨高山は今、外国人観光客を誘致している。ニセコには別荘を持つオーストラリア人が毎年やってくる。同じオーストラリア人はニセコが満杯になったため今度は、白馬で土地を物色している。
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国交省航空局
空港を核としたまちづくり協議会
国土交通省航空局は空港を核とした、まちづくりに力を入れている。地域を巻き込んだ「協議会」を組織化、同組織が活性化に取り組む。先行事例として、成田空港や鹿児島空港がある。「成田」は20年度で活性化主体であるコーディネート組織を立ち上げる。「鹿児島」は昨年度まとめた活性化策を20年度で実行していく。日本国内にある97の空港は大体整備が完成した(一部は整備中、図1)。この考え方に基づき国交省航空局は空港という巨大インフラを核としたまちづくりに力を入れつつある。利用客数の伸びている国際線に対し、国内線の伸び悩みが背景にある。20年7月からは同局環境整備課(従来は騒音対策などを担う)を「環境・地域振興課」に改組、同課がまちづくり・地域活性化に取り組んでいく。先行事例として成田空港・鹿児島空港の検討がある。「成田」は18年度で検討会を設け、観光交流促進をテーマに研究、19年度ではモデルルートの実証調査などを実施、20年度では地域のさまざまな主体で構成するコーディネート組織(協議会)を立ち上げる。
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市民の目線で比較
「市民レベルでの環境意識の向上は、防災でも参考にすることができるはずです」(三菱総合研究所の豊田聖史研究員)この10年で、市民意識が飛躍的に高まった「環境」に対し、残念ながら防災についてはまだまだ盛り上がりが十分とは言い難い。豊田氏は、「環境」と「防災」を市民の目線で比較することで、防災への取り組みを環境と同様に促進することができないか考えている。「環境への取り組みがこれだけ広がったのは、仕掛けがあるからでしょう。だとすれば、成功の鍵を握る4つのキーワード防災対策のヒントは環境にある環境と防災、それぞれの対策が求められる三菱総研 豊田研究員に聞く市民の目線で比較その仕掛けを取り入れることで防災意識も高められる可能性はあると思います」(豊田氏)
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投稿者 machizukuri : 更新日2008年07月05日 | コメント (0)
