紙面紹介

第183号

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まちづくり会社が 不動産証券化
新たな「資金調達」学び次へ

 地元手づくりの再開発・まちづくり会社運営から不動産証券化まで―。地方都市再開発事業の成功モデルとして名高い長野県飯田市は、まちづくり会社が再開発ビル保留床(※)を対象に不動産証券化を導入、実績をあげつつある。従来から再開発施設の不動産事業を核に展開してきた同社は「証券化」による資金調達で新たな手法を獲得。直近では5億円以上の売り上げを実現した。市内第2弾は高齢者賃貸住宅への導入を予定する。「福祉」は、認可を受けたばかりの中心市街地活性化基本計画の柱にも位置づけている。喫緊の課題となっている地方都市の中心部再生。純粋地元市民主導のまちづくり展開をしてきた飯田市のこれまでにスポットを当て、同時に新たな手法である「不動産証券化」へのチャレンジを見る中で課題解決の秘訣を探る。

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経済産業省「中心商店街再生研究会」
分析結果から所有・利用分離の手法など

 経済産業省の「中心商店街再生研究会」は検討結果の中間とりまとめを行い、その内容を公表した。長浜・高松市など先進事例調査から、中心商店街の再生手法として「不動産の所有・利用の分離」をベースに、まちづくり会社が不動産利用権を集め、店舗を改築、テナント誘致を実現している。全国へ広めるための支援策として 1.まちづくり会社の特別認定制度の創設 2.パイロット調査事業の実施 3.専門家の全国支援組織の構築―を挙げている。このうち 2.の事業は7月に公募を開始する。

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三神万里子さんが講演
先端的な地域中小企業の事例とは?

 全国信用金庫協会(東京)は7月17日、都内で地域活性化推進セミナーを開催した。ジャーナリスト・キャスターの三神万里子さんが「地域中小企業の可能性を引き出す〜アプローチの種類と先端事例〜」というテーマで講演した。その内容から。日本の高齢化は想像以上、危機感を持つべきだ。ある先生は2010年代前半に日本経済は縮小に転ずると主張している。企業規模拡大で売上・利益増を目指すビジネスモデルが通用しない世界が到来している。その中で地域の継続発展を、どう成立させるか。まず地域貢献をビジネスモデルにすることを挙げたい。例えば、がん患者の方々が、同じがん患者の闘病生活に必要なグッズを販売している組織がある。個人商店を中小企業に脱皮させた事例も挙げたい。鳥取県にある􀀀澤井珈琲は、楽天で通販ショップを展開した結果、評判を得て、台湾にまで進出するいきおいだ。OECDは90年代に出したレポートで、世界のイノベーション(革新)は中小企業が実践している、と指摘した。日本の価値観は大企業。しかし縮小経済では規模ではなく利益率が勝負の分かれ目。地域の中小企業の挑戦が問われている。

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地方の元気再生事業
北海道から沖縄まで120件選定

 内閣官房地域活性化統合事務局は地域活性化施策「地方再生戦略」の20年度新規目玉事業「地方の元気再生事業」の選定結果を公表した。1186件の応募提案の中から120件を選定した。「笑友(エミュー)」で再生!あばしり元気プロジェクト〜地域内循環型ビジネスの実証研究〜」(北海道網走市・置戸町・斜里町)、「浄法寺漆による地域再生プロジェクト・国産漆最大の産地が挑む元気再生」(岩手県二戸市)など。ソフト分野を中心にプロジェクトの立ち上がり段階から支援する。1186件総額230億円の応募があり、120件24億円を選定した。北海道から沖縄までのエリアで選定されており、主体別ではNPOなど民間法人37件(31%)、地方公共団体23件(19%)、官民連携協議会60件(50%)

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第1弾 SPCの家賃収入は322万円

 飯田市のまちづくり会社(株)飯田まちづくりカンパニー(以下まちカン)は、市内にできたばかりの高齢者賃貸住宅を対象に平成20年内に不動産証券化を導入する。施設は、堀端地区優良建築物等整備事業により19年春に完成した。規模は鉄筋コンクリート造地上5階地下1階、延べ床面積5600u。まちカンが、SPC(特定目的会社※)を組成し、施設2階・3階部分(延べ床面積合計1179u、19戸の賃貸住宅)の所有権を取得させる。SPCの資金は、全国市街地再開発協会(東京)の「街なか居住再生ファンド」飯田市は、中心部にあった商店などの郊外移転による地盤沈下の対策として中心市街地活性化に取り組んできた。3つの再開発事業を実施。市民出資のまちづくり会社を設立することで、エリアマネジメント、つまりまちづくりを実践してきた。飯田市の再開発事業の特長は、地元主導であること、地方における事業として改めて注目されている「身の丈」(地域に合った規模の再開発)を全国に先駆けて実施してきたことにある。市産業経済部の粂原和代部長は「ゼネコンなどからの提案による再開発が多かった時代に、権利者が自ら主体となり事業の採算性を第一に学習しながら進めた。事業成立のためには保留床を売らなければならない。市民出資による、まちづくり会社を設立した。住んでもらい中心市街地が活性化するためには何が必要かなど研究した結果、店舗・住宅といった複合機能の必要性が出てきた。平成9年に準備組合を立ち上げ第1号をスタートさせた」と振り返り、さらに「飯田市の再開発の歴史は、中心市街地で住み続けていただくために必要なことを地域住民が自ら考え実践してきた。やるべきことを1つ1つ積み重ねてきたことが今に至っている」と説明する。この結果、3再開発事業はエリアの居住を増やし、空き店舗を減少させてきた。施設居住者は190戸344人。対象エリアの空き店舗率も減少傾向に反転させた(表)。第2ビルに設けた「川本喜八郎人形美術館」への入館者は年間5万人(1日あたり161人)にも至った。歩行者通行量も中心市街地全体では減少傾向(※)からの出資などを原資とする。まちカンは18年度、市内で初めて再開発事業施設を対象に不動産証券化(図)。􀀀民間都市開発推進機構(東京)の「まち再生出資業務」(※)を導入した。機構からは2500万円の出資を得て、まちカン自らの出資を含めSPCの資本金は6110万円。

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投稿者 machizukuri : 更新日10:21 | コメント (0)

第182号

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全国に先駆け行政施設白書を公開
わが市の施設をどうする?

 全国自治体に対し、財政健全化法、公会計改革などへの対応が迫られる中、公的不動産(ストック)の戦略的な活用に注目が集まる。他自治体に先駆け、保有する公共施設の各データを住民に公開した市がある。東京都多摩市だ。建物概要、維持管理経費などを明示、市民1人あたりの(税)負担額も出した。施設存廃などの議論を起こし、今後20年間で460億円掛かるとされる更新費用の削減を図ることなどを目的とする。「施設白書」の名称で、個別公共施設のデータ・分析を明らかにした多摩市の事例にスポットを当てる。<・・・「もっと詳しく見る」 から、続きが読めます。>

国土交通省のPRE研第2回会議
21年度からモデル事業

 国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会(座長=中川雅之・日大経済学部教授、以下PRE研究会)は7月4日、都内で第2回会議を開き、21年度からモデル事業を実施することなどを確認した。PRE研究会は19年度に発足、20年度でも継続して行う。年度内には地方公共団体向けアンケートを実施、それを踏まえ、手引書を作成する。21年度以降、手引書などを活用したモデル支援事業を予定する。19年度の研究から地方自治体のPRE戦略に対する遅れが明らかになった。事務局の(株)日本総合研究所(東京)の調査では、資産・債務改革が求められているにもかかわらず、公的不動産の有効活用に対する具体的な対応がなされていない。

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ディー・ブレイン証券出縄社長が講演
中小企業の資金調達手法はこれだ!

 ディー・ブレイン証券(株)(東京)の出縄良人社長は「上場しないで株式公開グリーンシートの活用」というテーマの講演をした。その内容から。グリーンシートは、中小企業のための株式公開制度。日本証券業協会(東京)が運営している実質的な店頭市場で、中小企業が上場会社と同じように証券会社を通じて株式を発行して資金調達をすることができる。中小企業はバランスシート(貸借対照表、以下BS)上の問題を抱えていることが多い。流動負債(短期借入金など、すぐ返さなければならないお金)のウエートが大きく、資金繰りを圧迫している。一方、上場企業は株式や社債を発行して安定的な資金を調達している。これまで中小企業にとって上場は遠い存在だったが、この10年間の金融市場の劇的な変化で新興市場が続々と誕生。中小企業でも株式公開が可能になった。なかでもグリーンシートは最も身近な株式公開の場だ。売上が1億円に満たない赤字企業でも成長性が認められれば株式を公開している例もある。

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シリーズ11 社会保障研究家が正す
 「シャウプ」の自治論を学び直せ!

 日本の社会保障の特色は、社会保険方式による「国民皆保険」である。しかし皆保険の加入形態はどうなっているのか。教科書に書くにも、講義をするにも、とても難しい。制度に即せば、次のようになる。75歳未満の者は職業によって加入する保険が違う。被用者は「健康保険」、自営業者などは「国民健康保険」であり、保険者は前者では原則的には政府であり、後者では原則的に市町村である。75歳以上の者は「後期高齢者医療」の対象になり、保険者は都道府県単位に設置される全市町村による「広域連合」である。筆者の教え方がまずいのか、理解を間違えているのか、「よく分かった」という顔付きの学生はまずいない。

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市民1人あたり負担額明示 ストックの検討がまちづくり!

 多摩市は20年2月「施設白書」を公開した。白書では市が抱える全建築物(合計延べ床面積38万6000u)のうち学校を除いた約200施設のデータを示した(学校は統廃合を別に議論)。この流れの中で市議会は「ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会」を設け、第1弾として「やまばとホール」に対する検討結果を20年6月議会で報告した。市庁舎に隣接するホールは、利用者数の減少、更新費用の多さなどから存廃が議論されてきており、委員会の結論は、「廃止」7人、「存続」4人、というものだった。市は現在、存続を検討中だ。

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投稿者 machizukuri : 更新日12:11 | コメント (0)

第181号

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防災対策のヒントは環境にある
成功の鍵を握る4つのキーワード

 環境と防災。ともに現在、世界が直面する大きなテーマだ。が、市民レベルでの意識が向上し対策が進む環境に比べ、防災の取り組みは、まだまだ下火だ。なぜ両者に温度差があるのか、環境対策の成功の秘訣が分かれば、防災活動はもっと進むのではないか?三菱総合研究所の科学・安全政策研究本部社会安全マネジメントグループの豊田聖史研究員はこのほど、環境と防災の市民意識の違いをまとめ、その上で防災が環境に見習うべき4つのキーワードを挙げた。

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日本ニュービジネス協議会連合会がアンケート
イノベーション推進には人材だ

 日本ニュービジネス協議会連合会(東京、以下JNB)は「わが社のイノベーション・企業発展の原動力」というアンケート結果レポートをまとめ公表した。技術開発については他企業との連携(オープンイノベーション)がポイントと指摘、イノベーション(革新・改良)推進には人材育成・確保が最大の課題としている。中小サービス産業における考え方が明らかになっている。JNB会員企業など3100社を対象にアンケートを実施、306社から回答を得た(19年2月、回収率9.9%)。回答企業は、61%が製品・商品・サービスを法人向けに提供しているところで、業種は「非製造業」76%、「製造業」24%。中小サービス産業のイノベーションに対する考え方の傾向が明らかになっている。アンケート結果では、まずイノベーションの内容が「自社取り扱いの製品・サービス」であるという回答が24%で1位。イノベーションが当初のビジネスモデルの「変更を伴っていない」47%、「変更を伴っている」45%と、ほぼ拮抗(きっこう)し、かならずしも当初モデルを変更していない。
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北畑隆生・経済産業事務次官が講演
エンジェル税制で投資を誘導

 北畑隆生・経済産業事務次官は「これからの日本経済とニュービジネスの振興」というテーマで講演した。􀀀日本ニュービジネス協議会連合会(東京)が6月12日、都内で開催した総会での基調講演。その内容から。新しいビジネスのヒントについて。まずはアジアマーケット。中国の人口は日本の13倍で、平均所得は2万ドル(200数十万円)、こういう人が8000万人いる。製造業だけではなく、ソフト産業も狙える。例えば日本のファッション雑誌を中国語に訳したものが売れている。観光。中国含め海外からの観光客を呼び込むところが出てきている。飛騨高山、北海道ニセコ、長野県白馬。昔、登山家のためのまちだった飛騨高山は今、外国人観光客を誘致している。ニセコには別荘を持つオーストラリア人が毎年やってくる。同じオーストラリア人はニセコが満杯になったため今度は、白馬で土地を物色している。

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国交省航空局
 空港を核としたまちづくり協議会

 国土交通省航空局は空港を核とした、まちづくりに力を入れている。地域を巻き込んだ「協議会」を組織化、同組織が活性化に取り組む。先行事例として、成田空港や鹿児島空港がある。「成田」は20年度で活性化主体であるコーディネート組織を立ち上げる。「鹿児島」は昨年度まとめた活性化策を20年度で実行していく。日本国内にある97の空港は大体整備が完成した(一部は整備中、図1)。この考え方に基づき国交省航空局は空港という巨大インフラを核としたまちづくりに力を入れつつある。利用客数の伸びている国際線に対し、国内線の伸び悩みが背景にある。20年7月からは同局環境整備課(従来は騒音対策などを担う)を「環境・地域振興課」に改組、同課がまちづくり・地域活性化に取り組んでいく。先行事例として成田空港・鹿児島空港の検討がある。「成田」は18年度で検討会を設け、観光交流促進をテーマに研究、19年度ではモデルルートの実証調査などを実施、20年度では地域のさまざまな主体で構成するコーディネート組織(協議会)を立ち上げる。

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市民の目線で比較

「市民レベルでの環境意識の向上は、防災でも参考にすることができるはずです」(三菱総合研究所の豊田聖史研究員)この10年で、市民意識が飛躍的に高まった「環境」に対し、残念ながら防災についてはまだまだ盛り上がりが十分とは言い難い。豊田氏は、「環境」と「防災」を市民の目線で比較することで、防災への取り組みを環境と同様に促進することができないか考えている。「環境への取り組みがこれだけ広がったのは、仕掛けがあるからでしょう。だとすれば、成功の鍵を握る4つのキーワード防災対策のヒントは環境にある環境と防災、それぞれの対策が求められる三菱総研 豊田研究員に聞く市民の目線で比較その仕掛けを取り入れることで防災意識も高められる可能性はあると思います」(豊田氏)

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投稿者 machizukuri : 更新日10:24 | コメント (0)

第180号

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全国初行政財産を貸し付けた
借り受け料年額760万円!

 東京都は全国で初めて「行政財産」(※)の貸し付けで収益を得た。民間に委ね、3都税事務所駐車場をコインパーキング化、事業者から年間760万円の借り受け料を取得した。同事業を皮切りに都各局が抱える行政財産の有効活用を推進していく。民活を呼び込み、地域活性化につながる。全国自治体に対し、財政健全化法や資産・債務改革が迫られる中、財産(資産)利活用の先端的な動きを東京都に見たい。※「行政財産」=行政が抱える資産は、行政財産と普通財産に分かれる。地方自治法上で原則、行政財産の売却は許されていない。従来、同法238条4第7項で「使用許可」は認められてきた。公的施設にも置かれている自動販売機などの根拠だ。19年3月の法改正で規制緩和、「貸し付け」(借地借家法の適用を受けた私権の設定)までが許されるようになった(地方自治法238条4第2項)。

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シリーズ10 社会保障研究家が正す
福祉要員の確保策とは?

 「需要があるのにサービスを供給できない」福祉の現場で起きていることだという。介護保険や支援費制度の開始により、福祉サービスを受けることは『国民の権利であること』が認識された。これまで家庭内に閉じ込められていたサービス需要が掘り起こされている。需要が拡大しているわけで、市場の拡大という事業上の大チャンスであるはずだが、福祉事業者の顔色がさえない。「いくら求人をかけても、人が集まらないのです」とあきらめ顔だ。「景気がいいと、どうしてもほかの分野に行ってしまいます」目の前にお客さまがいるのに、事業の一部を閉鎖しなければならない状況なのだと言う。それで設備の一部を遊ばせることになれば、経営的にも好ましくないことになる。「職員の給与改定もままならず、いっそのこと廃業しようかとも思うのですよ」パチンコパーラーが廃業する分には、「どうぞご自由に」で済むが、福祉事業では「はい、そうですか」と言うわけにはいかないだろう。デイケアを楽しみにしているお年寄り、働いて収入を得る生きがいを経験している知的障害者…。そうした人たちにどう説明するのか。この問題の原因は簡単なことである。要するに、これら事業に従事する職員への「労働条件、処遇が際立ってよくない」のである。これを改善すれば、たちまち解決する。手取り収入が他産業より何割も低いのではどうにもならない。介護労働は人へのサービスである。それもさまざまなハンディをかかえた人のケアである。心配り、機転、体力…。求められる要素は大きく、多い。「頭数さえいれば、だれだっていいだろう」というものではない。求められる能力は、市役所の吏員や義務教育の先生並みであると判断したから、介護福祉士という国家資格まで用意されているのだろう。

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東洋大根本教授に聞く
「CRE」「PRE」が不動産市場を拡大する

 国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する(PRE)研究会委員で東洋大学大学院経済学研究科教授の根本祐二氏に、CRE・PREの概念や、必要性などについてインタビューした。―CRE(企業不動産)、PRE(公的不動産)戦略の概念説明から?経済学でいう財を生産する人・モノ・金の3要素のうち流動性の高い金・人は、企業の資金部・財務部や人事部が有効活用を考え、企業価値の最大化を目指してきた。最も流動性の低い不動産は、建てた事業部が管理してきており、資産管理部といった専門部署は存在してこなかった。しかし不動産の流動性を高めることで企業価値を向上させることができる。財務部や人事部と同じように社長直結でマネジメントをする部署が必要。そこが戦略的に考えるテーマがCREだ。

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􀀀地域医療再生への提言
福岡県は大幅赤字削減に成功した

 広域関東圏産業活性化センター(東京)は、地域医療の今後の方向性に関する調査をまとめ公表した。地域医療再生に向けた提言では、公立病院の民営化と統廃合、電子カルテ化の推進と共有ネットワークの構築などを挙げた。民営化は、福岡県が県立5病院すべてを民営化し大幅な赤字削減に成功した事例などを紹介している。地域医療を取り巻く環境が厳しさを増している。公立病院が大幅な赤字経営に陥っている。平成17年度の全国982病院の医業収支は合計で3909億円の赤字、純損益も1476億円の赤字。財政健全化法施行(平成21年4月1日)を前に経営改善が喫緊の課題となっている。こうした状況に対し、公立病院の民営化と統廃合、電子カルテ化推進と共有ネットワーク構築(電子化)などを再生にむけた提言として挙げている。民営化では福岡県の事例を紹介。県立5病院すべてを民営化、大幅な赤字削減に成功している(先行3病院、表1)。5病院は朝倉・遠賀・大宰府病院(17年度に民営化)と柳川・嘉穂病院(19年度同)

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民活、地域活性化につながる

 地方自治法改正を受け、原則、禁じられていた「行政財産」の民間への貸し付けが認められるようになった。東京都は、無料開放していた都税事務所の駐車場を、その対象とした。新宿・中野・荒川にある3都税事務所だ。来所者以外の無断駐車を排除する目的などがあった。公募型企画提案方式により4社からの提案を受け付け、審査の結果、19年5月、パーク二四(株)(東京)を選出した(残り3社は非公開)。同社は3件合わせて年額760万円の借り受け料を都に支払った。

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投稿者 machizukuri : 更新日10:26 | コメント (0)

第179号

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簿価3.5億円が27億円で売れた
自治体が抱える不動産に証券化を導入

 公的不動産(ストック)の戦略的な活用に注目が集まろうとしている。新潟県は都内に抱えていた職員住宅に不動産証券化事業を導入、売却益として簿価(※)の実に7倍以上の27億円を得た。職員宿舎は民間開発の一部を借り上げる形で確保する。財政健全化法や資産・債務改革など(※)地方公共団体を取り巻く環境は厳しさを増す一方だ。ストックを戦略的に見直すことが、解決策となり、同時に地域活性化にもつながる。新潟県の取り組みを見ながら、ストックの戦略的活用について考えてみたい。新潟県は平成18年4月、都内に所有していた古い職員住宅不動産を対象に、証券化を条件とした公募を行った。14の事業者から応募があり(全事業者が条件をクリア)、提案金額が1番大きかった(株)モリモト(東京)を選んだ。簿価3億5000万円の土地(職員住宅の評価額はゼロ)に対し、同社は27億円を提示した。条件だった開発後の職員宿舎確保金額2億円(20戸を10年間一括借り上げ)を相殺した25億円が19年3月に新潟県へ支払われた。※不動産証券化=所有権が流動化しにくいとされる不動産を株式などに小口化して投資家に販売、流動化を図る。不動産管理から生み出された収益は投資家に配当される。※簿価=適正な会計処理の結果として帳簿に記入されている数値※財政健全化法や資産・債務改革=平成19年6月公布の健全化法、平成18年8月総務事務次官通知の資産・債務改革などを受け、地方公共団体には新たな資産(ストック)管理方法が求められている。

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国土交通省のPRE研究会
証券化・PFIだめなら、まちづくりがある

 国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会(座長=中川雅之・日大経済学部教授、以下PRE研究会)は5月28日、都内で20年度第1回目の会議を開き、年度内に地方公共団体向けのアンケートを実施し、それを踏まえてPRE(公的不動産)戦略のハウツーをまとめた手引書を作成することなどを確認した。PRE研究会は19年度に発足、20年度でも継続して検討を行う。年度内には、地方公共団体向けアンケートを実施、それを踏まえ、手引書を作成する。21年度以降、手引書などを活用したモデルに対する支援なども行う予定だ。

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日本総研の日吉ディレクターに聞く
PRE(公的不動産)は地域活性化につながる

 国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会(以下PRE研)事務局を務める(株)日本総合研究所(東京)地域経営戦略グループディレクターの日吉淳氏にPRE戦略検討の目的や、その背景などを聞いた。―PRE研の目的って何?国土交通省は地方の「塩漬け」になっているような不動産を市場に排出することで不動産活性化を図ろうとしている。同省は18年度〜19年度で企業不動産の検討を行い、(結果を)ガイドライン・手引きにまとめた。19年度〜20年度で対象を公的不動産に定め検討を進めている。国の資産は方向を示している。地方自治体の資産が問題で、この有効活用を推進したい。

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飛騨高山ふるさと基金創設
寄附金を募集中

 岐阜県高山市は、ふるさと納税制度(※)開始に伴い「飛騨高山ふるさと基金」を創設、寄附を募集している。「基金」は、歴史・文化の次世代への継承、ふるさとの原風景保全、飛騨高山ブランドの発信、まちづくりなどをテーマとした事業資金にあてる。基金原資として市はまず1億円を投入、さらに寄附金額と同額を基金へ積み立てていく。寄附金受け入れ先は「飛騨高山ふるさと基金」。詳細はwww.city.takaya.lg.jp/に。

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地方自治法上の制約などあり

 新潟県は、東京都北区滝野川に所有していた職員宿舎不動産(築33年の宿舎2棟と2864uの土地)を対象に開発事業者を公募した。条件は、資産有効活用(所有権移転と不動産証券化)、老朽化した施設に代わる宿舎の確保、不動産売却益確保。手続きを経て14の事業者から応募があり、結果、提案金額が1番の会社が選定された。応募者が提案した内容は、多くがマンション(12事業者)で一部が高齢者介護施設(2事業者)だった。選定された事業者は潟c潟cg(東京都渋谷区※のこり13事業は非公開)。提案内容は分譲住宅1棟(地上5階、地下1階、69戸)と賃貸住宅1棟(地上7階、20戸)。証券化スキームは、同社が組成したSPV(特定目的事業体)が証券を発行することで資金を調達し、同金額で不動産対価を新潟県へ支払う。不動産は信託受益権(信託銀行に信託する)の形でSPVが購入する(1面図参照)。新たに開発される職員宿舎の賃料2億円と、SPVの不動産対価である27億円を相殺した25億円が、19年3月、モリモトから新潟県に支払われた。※(株)モリモト=資本金57億7176万円、売上高1176億円(連結、2008年3月末)。

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投稿者 machizukuri : 更新日11:14 | コメント (0)

第178号

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帰宅困難者を救え
常用と非常用の融合が「鍵」

 震度6強の首都直下地震が発生した場合、都心の一部主要道路は大量の帰宅困難者で「満員電車状態」になる――。政府の中央防災会議がまとめた帰宅困難者のシミュレーションだ。近年の防災計画で急浮上した帰宅困難者問題。全国、そして世界から人が集まる東京都では、首都直下地震が正午に発生した場合、最大390万人の帰宅困難者が発生することが予測されている。問題の解決には、彼らが一定期間、街にとどまることができるインフラ整備が不可欠だ。鍵となるのは、防災のための「莫大な投資」ではなく、日常的に使っている設備などをいかに被災時に有効利用するか発想の転換だ。例えば、NTT回線が被災で使えなくなった場合に、既設のケーブルテレビ網を通信手段にする、あるいは大型ビルで取り入れられている省エネのためのNAS電池(※次頁)を被災時の非常用電源として活用するなど。財団法人都市防災研究所(東京都千代田区)ではこのほど「DCPの時代〜移動市民の防災論〜」と題したシンポジウムを都内で開き、帰宅困難者問題の解決に向けたさまざまな研究成果を発表した。DCP(街の継続計画)とは何か、常用と非常用の融合の可能性は。東京駅周辺で始まっている新たな防災の取り組みを紹介する。

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都市防災研究所シンポジウムより
早稲田大学特命教授・伊藤滋氏講演ほか

 首都直下地震が発生した場合、東京23区でかなりの帰宅困難者が発生するが、その中でも外国から来ている観光客や、県外から出張中のビジネスマン、そのほか近県から買い物に訪れている人など50万人が帰宅困難者問題の中核になると思う。近県からの通勤者については、自分の会社の中にとどまってもらうことである程度の整理はできる。問題はこの50万人をどうするか。場合によっては13DCP施設連携イメージ出展:都市防災研究所シンポジウムより週間ぐらい東京で手当てをしなくてはいけない。彼らが「自分は大丈夫だ」とか「怪我をして病院に入ってしまった」などの連絡を取りたいというときは、それを助けられる仕組みがなくてはいけないし、私たちは今のうちにそのことを考えておく必要がある。NTTの回線が使えないことも想定して、例えば鉄道電話のようなものを使うとか、ケーブルテレビの通信網をネットワークで全国に結びつけるなどの代替機能を確保しておくことが重要だ。

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安全・安心で街づくり促進
工場の移転跡地を防災公園に

 自治体が企業誘致に力を入れる一方で、企業の遊休資産の見直しなどにより、地域から出て行ってしまう工場も多い。多くの場合、その跡地の活用が地域活性化の課題となる。千葉県市川市では、大手企業の工場移転による2.8haという広大な土地を、防災公園とすることで地域の魅力を高めている。千葉県市川市にある大洲防災公園は、都市基盤整備公団(現都市機構)が事業主体となって防災公園と周辺市街地を一体的に整備する「防災公園街区整備事業」(※)の第1号案件となった公園だ。平成12年11月に住民による整備検討会が発足、平成14年2月に都市公園事業として承認され、同年11月に着工、平成16年3月竣工、翌4月11日に開園した。市川市は、国内でも特に活発な地震発生地域である南関東地域に位置することから、過去には「元禄地震(M8.2)/1703年」や「関東大震災(M7.9)/1923年」、東京・千葉県境付近を震源とする中規模直下型地震タイプの「安政江戸地震(M6.9)/1855年」などにより大きな被害を受けた歴史を持つ。さらに、公園の周辺は、昭和30年代からの高度経済成長期に市街化が著しく進み、都心に近いという利便性から工場の立地が多く、木造住宅地も密集し、かねてから安全で快適な街づくりが課題となっていた。

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シリーズ 地方政治と先進的まちづくり
朝ごはんを食べよう

 読者に質問である。次の内容を規定した条例があると思われるだろうか。「O」か「X」の二者択一で考えてもらいたい。朝ごはんの重要性を再認識し、地方自治体は「朝ごはん運動推進本部」を設置し、朝ごはん運動を進めている。今回は一問のみである。回答は「O」である。鶴田町(青森県)が「鶴田町朝ごはん条例」を制定している。鶴田町条例は「この条例は、鶴の里健康長寿の町宣言に基づき、米文化の継承を通して正しい食習慣の普及と健康増進を図るため、鶴田町における朝ごはん運動についての基本方針を定め併せて町長、町民、関係機関及び関係団体等の責務を明らかにすることにより、総合的かつ計画的に運動を推進し、もって、21世紀の健康長寿目標を達成することを目的とする」(第1条)を基調として進められている。鶴田町条例は、単なる思いつきで登場したものではない。同町は2000年に「鶴の里健康長寿の町」を宣言した。そして町内の子どもを対象に健康調査を実施したところ、約1割が朝食を取らず、肥満など身体の不調の原因となっていることが判明した。そこで食生活改善や食育推進を目的とするため、鶴田町条例を制定するにいたった。

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生命の次に求められる4つの機能

 DCPとは、DistrictContinuity Planの略で、直訳すると「街の継続計画」。企業の間で定着しはじめた事業継続計画(BCP)がビジネスの継続を目的としているのに対し、DCPは街そのものの機能を被災後も維持させることを目標に掲げる。帰宅困難者を救うには、彼らを一定期間でも街にとどめられる最低限のインフラが必要になるとの考えから、財団法人都市防災研究所が新しく打ち出した概念だ。同研究所では、特に重要になる街の機能として@情報を集めるための通信機能Aこうした通信機能をできるだけ長時間に、また多人数に使用してもらうためのエネルギー源「電気」B市民の短期生活を支える装備としてのトイレ、そしてこれらのインフラを日頃から維持・管理するC担い手の確保―の4つの機能を挙げる。

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投稿者 machizukuri : 更新日11:26 | コメント (0)

第177号

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知財戦略は、まちづくりだ!
コミュニティー再生から始めよう!

 企業はもとより地域社会を対象に知的財産(以下知財)への意識・モラル向上を図ることで地域活性化を目指そうとする自治体がある。(神奈川県)川崎市だ。20年2月には知財を尊重する風土の形成や、地域産業の強化を目的とした「知的財産戦略」を打ち出した。大企業に眠っていた知財(特許)を地元中小企業へ移転、商品化に成功しつつある事例も出て来ている。マイクロソフト梶i東京)との連携の中で、市民レベルでの醸成というユニークなテーマも生まれた。知財を切り口とした地域再生・まちづくりの試みにスポットを当てる。

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地方の知財取り組みは?
30都道府県・2政令市で策定

 特許庁は20年3月、都道府県・政令指定都市における知的財産に関する取り組み状況に関する調査結果をまとめ公表した。30都道府県および2政令市で「推進計画など」を策定。鳥取県では条例を制定している(条例制定は鳥取県のみ)。47都道府県および17政令市を対象に19年10月アンケート調査を実施した結果をまとめた。30都道府県および2政令市で「知的財産推進計画など」を策定、鳥取県は「知的財産の創造などに関する基本条例」を制定。19都道府県および2政令市では「地域ブランド戦略」をまとめている。このほか「知財経費補助事業制度」などの状況。先進的な知財支援を実施している地方公共団体事例として、東京都、愛知県、鳥取県、横浜市を紹介している。

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三鷹市SOHO事業の実績は?
10年間1000社、6700人の雇用創出

 ITキーワードのまちづくりをテーマとした「ICTまちづくり連携」(三鷹市)は5月10日、三鷹市内で設立総会を開いた。基調講演で、SOHOCITYみたか推進協議会会長の前田隆正氏(まちづくり三鷹取締役)が「多様な可能性を切り開くSOHOの展開」というテーマで登壇した。その内容から。年間SOHO(Small Office・Home Office、少人数で起業する人々など)事業を展開してきた。これまでの実績データが出たところ。1社あたりの売上高は5538万円、1社あたりの従業員数は6.7人(常勤5.4人、臨時1.3人)。

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国支援事業、6月13日まで募集
地方で不動産証券化をやろう!

 国土交通省は「不動産の流動化・証券化に関する実施過程検証など事業」の募集を受け付けている。募集期間は5月13日から6月13日。地方における不動産証券化の普及がテーマだ。実施過程検証など事業」は「地方における不動産証券化市場活性化事業」の中の1つ。「活性化事業」は20年度で1億円を予算化している。「実施過程検証など事業」は、なかなか行われていない地方で、具体的に不動産証券化に取り組むモデル事例に対し、国が専門家アドバイスなどを実施し支援する。20年度は、6月13日までの募集後、6月中旬〜下旬まで書類審査、通過事例に対し7月上旬から支援開始(アドバイス実施)、21年1月中の「アドバイス内容報告書」提出、その中から選定したものに対し作成費を支援することで「実施過程報告書」(契約書など)提出を求める(21年2月末まで)。「地方における不動産証券化市場活性化事業」は19年度からスタート。普及が進まない地方(東京23区を除く)での不動産証券化を、国が支援することで具体事例をつくり、地域活性化につなげることが目的。

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大企業知財を中小へ移転

 平成20年1月24日、富士通梶i東京)と褐和電機(川崎市)は、市のコーディネートにより、特許ライセンス契約を結んだ。富士通が抱えていた「拡大視認装置」という製品検査装置技術を光和電機が購入、開発を進める。大企業において自ら開発しながら要求する売上が見込めないため眠っていた知財を、中小企業に移転、商品化が可能になった事例だ。もちろん光和電機から富士通に対する費用(支払い)も発生する。市の知的財産戦略策定モデル事業「知的財産交流会」成果の第1号だ。川崎市産業振興部の伊藤和良部長は「富士通は使っていなかった知財を開放することで収入になる。中小企業の光和電機は自ら開発せずに製品化が可能になる。大企業と対等の関係がつくれる。両者ともにメリットがあり、ひいては地域活性化につながる」と説明する。富士通梶℃走{金3246億円、従業員3万5637人(2007年9月20日現在)。褐和電機=資本金1000万円、従業員47人。事業内容は各種検査システムの設計製造販売など。

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投稿者 machizukuri : 更新日10:52 | コメント (0)

第176号

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ファンドで商店などを活性化!
総額10億円、投資実績は15社

 大阪市中心で花屋の多店舗展開を進めてきたアイ・アンド・エイホールディングス潟Oループ(大阪市、以下I&A)は、東京進出にあたり西武しんきんキャピタル梶i榊原隆社長、東京)の運用するファンドから株取得による出資を受け、出店原資に活用した。I&Aは2年〜3年後の株式上場を目指す。ファンドは「商店街ファンド1号」でサービス産業を対象に投資をする。総額10億円で、これまでの実績は15社。ファンドという切り口で地域の商店などの活性化に挑む事例にスポットをあてる。

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国交省土地情報課長が講演
地域の不動産市場活性化を目指す!

 国土交通省土地・水資源局土地情報課の麦島健志・課長は「CRE戦略・PRE戦略の取り組みについて」説明した。4月25日、都内で行われたCREマネジメント推進コンソーシアム(東京)の合同連絡会で。その内容から。のPRE研究会(国土交通省の公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会)は20年度で、ガイドライン・手引きの作成や、国の支援方策の検討などを行う。研究会は19年度に立ち上げ、課題を整理し、アクションプランをつくった。この中でマニュアルの必要性、情報受発信システムづくり、人材育成、国の支援策などを挙げている。国が最後に目指すのは地域での不動産市場の活性化。地域で土地取引が活発化し動きが継続されることが大切。

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法政大の地域づくり塾とは?
普通の主婦も受講、大学合宿まで

 法政大学(東京)地域研究センター特任准教授の宮木いっぺい氏に同大学が開講している「地域づくり塾」についてインタビューした。―法政大学が実施している「地域づくり塾」ってどんなもの?文部科学省「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」委託事業の採択を受け、19年度から21年度までの3カ年間展開している。石川県白山市、岐阜県飛騨市、秋田県仙北市と当大学が、19年5月(白山市)、同10月(飛騨市)、20年2月(仙北市)に、それぞれ協定を結び、その中の一環として進めている。法政大は先に同省「現代的教育ニーズ取り組み支援プログラム」(現代GP)を受託、そのノウハウを地域に広めたと考えることもできる。―現代GPって何?文科省の助成を受け16年度から18年度までの3年間、東京都台東区(ここでも協定を結ぶ)の中小企業を対象に実践的体験教育を実施した。学生を企業の課題解決のできる人材に育成することがテーマ。結果、中小企業・地域の活性化が図れたのではないか(学生からの提案を受け入れた店の来客数が2倍に増えたケースも)。実績を踏まえ19年度からは「社会貢献・課題解決教育」という大学独自のカリキュラムにしている。このハウツーを地域づくりを担う人材育成に応用しようと考えた。

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若手「士業」が横断組織
中小企業を元気にしたい!

 地域の中小企業を元気にしたい!地域活性化の原点だ―。こうした思いを抱える税理士・司法書士など若手「士業」が団結し、地域の中小企業の課題解決に乗り出した。専門分野の垣根を越えた組織による活動で相乗効果を狙う。全国的にも、めずらしいとされる活動にスポットを当てる。主に神奈川県横須賀・三浦地域で活動する税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士・中小企業診断士の8人(30代中心)は20年2月に「横須賀・三浦地域活性化プロジェクトチーム・LEAP(飛躍の意、代表=農田慎・税理士)」を発足した。横須賀市産業振興財団(横須賀市)の支援を得て、月1回の無地域産業の即戦力となる担い手をつくることを目的に高大連携を進めている。米沢工業高等学校に専攻科を設け(平成15年4月開講)、山形大学と地域の経済界が支援。第1期生(情報技術コース5人)の就職率が100%という成果を得た。専攻科は、情報技術・生産技術の2コースで構成。主に地域の工業高校卒業生を受け企業メセナ協議会(東京)は「メセナアワード2008」の募集を行っている。
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地元信金が独自の展開図る

 大阪での実績を踏まえ、東京進出、株式公開を目指すI&Aは、東京での店舗開設費用を、平成18年に「商店街ファンド」からの出資で調達した。銀行融資に対し、ファンドからの投資は原則、返済義務はない。ただし上場後、株売却による投資回収を図る、といった契約を西武しんきんキャピタルと結んだ。ベンチャーキャピタル(ファンド運用会社、以下VC)にとっては投資契約書が一種の「担保」になる。I&Aは資金とともに上場に向けた成長を加速させるための経営支援などもVCから受け得る。西武しんきんキャピタルの榊原社長はI&Aへの投資について「大阪での実績と、従業員に対する教育の姿勢などを拝見し決めさせていただいた」と振り返る。

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投稿者 machizukuri : 更新日13:39 | コメント (0)

第175号

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被災業者が連携して仕事創出
弁当プロジェクトが地域経済を救う

 2004年の新潟県中越地震、そして07年の新潟県中越沖地震と2回の大災害にわたり、地元零細企業をいち早く立ち直らせたプロジェクトがある。被災した地元業者らが連携して、被災者やライフラインの復旧企業らに弁当をつくって提供した「弁当プロジェクト」だ。「被災地で弁当を作れば仕事が生まれる。仕事で得られた収入は被災者の生活再建への重要な資源となる。仕事があるということは被災者の精神的な支えとなり、地元の事業者が頑張ることは被災地に復興の希望を与える」。独立行政法人防災科学技術研究所リスク政策チームリーダーで「弁当プロジェクトのススメ」(発行:独立行政法人防災科学技術研究所)の著者・永松伸吾氏(35)は、被災者が自ら仕事をつくることが、復興の大きな鍵になると語る。その仕組みは、飲食業にとどまらず理髪やクリーニング、さらには大工・建設、衣服など地域をマーケットに事業を営んでいるあらゆる業種に当てはめられる可能性を秘めている。一方で、これまで「寄付すること=支援」と考えられてきたボランティアや義援活動を見直すきっかけにもなりそうだ。

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シリーズ 議員が提案する政策条例の動向
家族ぐるみで読書運動を推進

 読者に質問である。次の内容を規定した条例があると思われるだろうか。@〜Bそれぞれ「O」か「X」の二者択一で考えてもらいたい。@読書の意義を再認識し、家族ぐるみの読書運動を薦めている。A毎月9日と29日は、住民は酒を飲まない「休肝日」と決めた。B地域ぐるみで子どもをほめまくることにした。さて、回答である。@は「O」である。その名も「高千穂町家族読書条例」である(宮崎県)。高千穂町条例は、町の教育長の「読書活動推進」に対する強い思い入れにより制定したものである。高千穂町条例には「この条例は、読書の意義と教育的効果を再認識し、行政と学校並びに町内の各家庭が一体となって家族ぐるみの読書運動に取り組むことにより、家族間の望ましい人間関係の醸成と次代を担う子どもたちの心豊かな成長に寄与することを目的とする」(第1条)と明記されている。この目的を受けて、同町は文部科学省の「生きる力をはぐくむ読書活動推進事業」のモデル地区の指定を受け、高千穂町と地域が一体となった読書活動の推進を図っている。かなりユニークな条例である。

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福岡県が国を動かした
整備が進まない防災無線に革命

 災害情報をいち早く市民に伝える防災行政無線。2004年9月には国民保護法が施行され、その役割はますます高まっている。しかし、総務省によると全国における同報系の防災行政無線の整備率は約75%(18年度末)にとどまる。整備が進まない大きな理由は地方公共団体の懐事情だ。こうした中、福岡県では05年、それまでトラック業界などで使われていたデジタル移動無線「MCA無線(mcAccess e)」を、防災行政無線として活用するという奇想天外な発想により、整備費用を従来の3分の1程度に抑えることに成功した。国の考え方までを変えさせた福岡の挑戦は、防災行政無線における「革命」とも称されている。福岡県では7市町村がすでに新システムを導入し、当時34%と全国ワースト2位だった防災行政無線の整備率はこの2年間で51%にまで延びた。

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千葉・静岡・鳥取が100%
全国の防災無線整備率

 MCA無線によるふくおかコミュニティ無線の導入を決めた。このうち、大宰府市(人口6万7000人)では市内62カ所に拡声器を取り付け、総事業費を1億円以内(8850万円)に抑えた。防災安全係では「15年度の大雨でかなりの被害が出たことで防災行政無線の早急な整備を検討していたのですが、安くできるということで導入を決めました」(担当者)と話す。県内では、19年度末までには計7市町村が導入。34%だった防災行政無線の整備率はこの2年間で51%にまで延びた。あと数年で全国平均並みにはなる見通しだ。一方、機能面についても、学識経験者や関連メーカーの担当者で協議会を設置し、システムの制御方法などについて広く検討された。送信に必要なのは無線機とパソコンだけ。屋外の拡声子局だけではなく、移動局(車載型や持ち運び型)に対しても一斉に情報を伝達できる。その特長を生かし、グループごとに配信できるようにしたり、送信画面からそれぞれの子局が正常に動いているかを一目で確認できる機能も取り入れた。総務省の全国瞬時警報システム(JALERT)についても音源変換装置を付けることで子局からサイレン音で流せるようになっている。

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 2004年の新潟県中越地震。地震発生からおよそ2週間後、小千谷市では市内の避難所で生活する避難者の食料として8000食の弁当を被災した市内業者によって供給しようという活動が始まった。通常、被災地の食の確保は災害対策本部に必要数を連絡すると、被災地外で製造された弁当等が避難所へ届けられる。しかし、新潟県中越地震では、被災市町村が複数にわたっていたため、必ずしも十分な個数が届けられないことがあり、さらにめまぐるしく変化する被災地では明日の弁当が何食必要かを確定することが困難な状況だったという。加えて、交通事情が悪く、できあがった弁当は長時間かけて運ばれてくる。食中毒など二次災害の危険もあった。そこで、食料調達を担当していた小千谷市会計課の職員が、日頃から付き合いのあった会席組合の組合長に弁当の地元での製造を打診。8000食という大量な弁当はとても1社だけではさばけないため、組合長から地元の鮮魚商組合が紹介され、同組合が仕事を受けることになった。

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投稿者 machizukuri : 更新日10:33 | コメント (0)

第174号

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所有・経営の分離などCREマネジメントで
 企業も地域も活性化!

CRE(企業不動産)マネジメントという言葉がキーワードとして浮上しつつある(4面〜5面参照)。不動産を切り口に企業全体の経営戦略を考えるもの。例えば所有(不動産)と経営を分離し、施設などの不動産はファンドに移し、経営に特化するといったものなどがある。地方公共団体財政健全化法の成立などを受け、公的不動産(PRE)の有効活用についても研究が進む。企業・公共合わせ約1000兆円(資産規模)といわれる国の不動産。この有効活用手法として注目されつつあるCREマネジメントとは、どんなものか、地域活性化にもつながるのか、スポットを当てる。

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国交省がガイドライン・手引き公開
CRE戦略とは何か?

 国土交通省が立ち上げた企業不動産の合理的な所有・利用に関する(CRE)研究会(座長=山崎福寿・上智大学経済学部教授)は18年度〜19年度の2カ年間検討した結果を「CRE戦略を実践するためのガイドライン(案)」「同手引き(資料集)(案)」としてまとめた。同検討内容は、20年度で同省が進める公的不動産の研究にも生かしていく。ガイドラインはCRE戦略の参考書、手引きは具体的事例などを紹介した辞書的な存在。両書とも企業経営者などがCRE戦略に関する理解を深めるため、スタンダードとなる考え方を示し、実践する上での実務的な指針となることを目的としている。ガイドラインは1章〜7章で構成(図1)。対象読者としては2章〜4章が経営者、4章〜5章が企業管理者(部長クラス)、5章〜6章が実務者を、それぞれ想定している。手引き内容は毎年更新していく。国交省担当者はCRE戦略の必要性について「(背景に)平成20年4月からの金融商品取引法(内部統制を受けた不動産管理の徹底)の施行、21年1月からの国際会計基準義務付けなどの制度面。バブル崩壊後の不動産コスト変動や、耐震偽装問題などリスクの顕在化。海外資本(ファンドなど)のM&A対象化などの問題がある。対策として不動産の戦略的な活用が問われている」と説明する。ガイドラインの概要は次の通り。▽1章(はじめに)=ガイドラインの目的・位置づけ。▽2章(CRE戦略導入の必要性)=企業にとってのCRE戦略の意義、効果(コスト削減、土地の有効利用促進、地域経済再生、適正な地価形成など)、企業マネジメント(CSR企業の社会的責任、会社法制、リスク、M&A、中小企業の事業承継、税制、などとの関係)

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CREC事務局長にインタビュー
不動産を企業戦略に

 CRE(企業不動産)マネージメント推進コンソーシアム(東京、以下CREC)事務局長で、且O井物産戦略研究所(東京)新事業開発部ITフロント推進センターの村田良一センター長に、CREC概要などについて聞いた。CRECの設立趣旨から?CRECを立ち上げた理由は、民間企業を取り巻く環境が複雑化しており、従来の枠を超えた課題解決へのアプローチが必要だと考え、19年1月24日設立した。課題は@日本は不動産にかかわる「情報整備」「透明性確保」が遅れているA企業経営者に「CREマネジメント」の重要性が認識されていないB人材がいないCCRE情報が一元管理されていない―の4点が挙げられる。―そもそもCREマネジメントとはどんなことをするのか?@不動産を企業価値を高める資源と位置づける(企業にとり人CRE(企業不動産)マネージメント推進コンソーシアム(東京、以下CREC)事務局長で、且O井物産戦略研究所(東京)新事業開発部ITフロント推進センターの村田良一センター長に、CREC概要などについて聞いた。材・財務戦略はあたりまえだったが、不動産だけは戦略がなかった。不動産を企業戦略の中に位置づける)A全社的観点に立って考える(会社分割・統合、アウトソーシングなどを考える)BITを活用し不動産情報をデータベース化する(不動産情報の一元管理)C不動産をガバナンス・マネジメントの視点で考える―の4点を実践する。―組織としてのCRECの説明を?19年1月時点、8社(伊藤忠テクノソリューションズ梶A伊藤忠ファイナンス梶Aサン・マイクロシステムズ梶A日本土地建物梶A不動産カウンセラー協会、プロパティデータバンク梶A三井情報梶A且O井物産戦略研究所)でスタートしたが、1年間で31社に拡大した。20年3月現在、正会員26社(IT関連5社、コンサル3社、金融5社、不動産関連13社)、賛助会員1社、特別会員4社で、構成する。

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シリーズ8 社会保障研究家が正す
生活保護の実態は?

 生活保護は最後の安全弁である。生活の困窮している国民は、無差別・平等に保護を申請することができる。だが受給の前提は、その人が自立した生活を回復しようという意思があることだ。生活破たんして投げやりになっている人の相談に乗り、生計再建への道筋をいっしょに考えて行くのは、生活保護事業の重要分野である。それを担当するのが、自治体の社会福祉事務所などに配置されているケースワーカーといわれる専門職員である。生活保護制度が本来の目的どおりに機能するかどうかは、彼らの意識・能力にかかわる。生活困窮の状況にある人には保護の手を差し伸べる。そのための制度であり、ケースワーカーである。これには異論はないだろう。この関連で引き合いに出されるのが北九州市である。病気で働けないのに生活保護の申請が認められず、あるいは保護辞退をさせられた者が、相次いで餓死状態で発見された(平成18年5月と平成19年7月)。前者では2回にわたり保護を希望したのに申請書の交付すら拒否されたという。後者では「オニギリ食べたい」と日記に記されていて、受給辞退はほんとうに当人の意思だったのか、保護継続すべきではなかったのかと議論されている生活保護は最後の安全弁である。生活の困窮している国民は、無差別・平等に保護を申請することができる。だが受給の前提は、その人が自立した生活を回復しようという意思があることだ。生活破たんして投げやりになっている人の相談に乗り、生計再建への道筋をいっしょに考えて行くのは、生活保護事業の重要分野である。それを担当するのが、自治体の社会福祉事務所などに配置されているケースワーカーといわれる専門職員である。生活保護制度が本来の目的どおりに機能するかどうかは、彼らの意識・能力にかかわる。生活困窮の状況にある人には保護の手を差し伸べる。そのための制度であり、ケースワーカーである。これには異論はないだろう。この関連で引き合いに出されるのが北九州市である。病気で働けないのに生活保護の申請が認められず、あるいは保護辞退をさせられた者が、相次いで餓死状態で発見された(平成18年5月と平成19年7月)。

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ファンド運用などが手法 対象は第3セクター不良資産含め1000兆円の不動産

 首都圏・大阪・名古屋を中心に有料老人ホームを運営する叶カ活科学運営(東京)は抱えていた不動産の所有をJリート(上場不動産投資信託)に売却し、所有と経営の分離による新たな展開を始めている。支援をしたのは不動産ファンドを運用するパシフィックマネジメント梶i東京、以下PMC)。同グループ会社が運用を行うリートが施設を取得、生活科学運営は経営に特化する戦略だ。


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投稿者 machizukuri : 更新日14:24 | コメント (0)

第173号

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アメリカの中小企業白書で紹介地域活性化の新戦略
誘致(アウトサイド・イン)から育成(インサイド・アウト)へ

 アメリカの2006年中小企業白書に紹介された「エコノミック・ガーデニング」と呼ばれる地域活性化手法が日本でも注目され始めている。エコノミック・ガーデニングは、「ガーデニング」という言葉が示す通り、地元の産業を手間隙かけて、美しい庭をつくるように成長させるという手法。具体的には、成長意欲がある地場の中小企業に対し、公的機関が中心となって市場調査やマーケティングの支援、コンサルティングを行ったり、あるいは、大企業が教師となって中小企業を育成する。これまでの経済活性化の手法は、大企業を誘致して雇用と税収を拡大することが一般的だったが、企業誘致は、用地の整備や補助金の提供、法人税の優遇など、受け入れる自治体に負担がかかる。さらに、安価な土地、税金の減額、低コストの労働力など、経済優遇を『売り』にした企業誘致では、一時的に企業を地域にとどめることができても、他でさらに好条件の地域が出てくれば、企業はそちらに目を向けてしまうリスクがあった。エコノミック・ガーデニングは、こうした従来型の企業誘致を補完する役割として、内部からの成長を促すもの。最大のポイントは、地域で成長意欲がある企業をいかに特定し、かつ継続的に支援するかだ。

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シリーズ 議員が提案する政策条例の動向
昆虫採集は条例で禁止?

 読者に質問である。次の内容を規定した条例があると思われるだろうか。@〜Bそれぞれ「O」か「X」の二者択一で考えてもらいたい。@昆虫採集を禁止し、違反者に対して、その行為の中止を命じ、原状回復を命じる。A飼い犬のふん放置した場合、氏名を公表する。B1日に最低3回はペットを散歩させないと、飼い主に8万円の罰金を科する。さて、回答である。@は「O」である。これは湧水町(鹿児島県)の「湧水町栗野岳町有地内昆虫保護条例」である。同条例は保護指定区域を設定し、その区域で昆虫採集をした者に対し、町長は「採取等の禁止命令」(第7条)と「助言又は指導」(第8条)を行うことを規定している。同条例を制定した理由は、同町には希少な昆虫が多く確認されているからである。そのことについて、「野生の昆虫が、生態系の重要な構成要素であるだけでなく、自然環境の重要な一部として人類の豊かな生活に欠かすことのできないものであることにかんがみ、昆虫の種の保存を図ることにより良好な自然環境を保全し、もって人類の様々な昆虫の生息する自然を享受する権利の保護に寄与することを目的とする」(第1条)と明記されている。なお、希少昆虫の観察を目的に訪れる観光客も多い。その意味では、これらの希少昆虫は、同町にとって重要な観光資源であるため、保護するという意図もあると思われる。

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安否確認メールなどを無料提供
福岡県の防災システム

 福岡県では、地震などの大災害に備え、携帯電話のメール機能を使って、防災情報や気象情報を県民に無料配信。さらに、家族間や職場で使える安否確認メールも県民に無料で提供している。防災情報は県だけではなく、市町村からも直接配信できるのが特長。県民は自分の住んでいる地域以外でも、必要に応じてほしい情報を選択することができる。さらに今年3月からはGPS機能を利用し、利用者が現在地から最寄の避難所までの推奨ルートを一目で確認できる「避難支援マップ」の提供も開始。西方沖地震から3年、防災先進県に生まれ変わった福岡県の防災メールシステムを紹介する。「防災・安全情報」防災・安全情報は、福岡県および県内各市町村が把握、管理する情報を配信するというもの。例えば、河川氾濫の恐れ、土砂災害の恐れなどの自然災害情報や災害予防に役立つ情報などだ。もちろん避難勧告や指示も配信される。利用者は、自分の住んでいる市町村のほか2市町村の情報を選択して受信することができる。親族が住んでいる市町村の情報も受け取れるとの配慮からだ。

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ITの効果的な活用方法を提案
マイクロソフトがNPO支援を強化

 マイクロソフトでは、ITを活用してNPOらの社会貢献活動を支援するため、ITの効果的な活用方法の提案を行っている。内閣府によると、全国のNPO法人の数は認証ベースで3万3963件(08年2月末)。しかし、その多くが財政面や人材面でさまざまな課題を抱え、十分に力を発揮できない状況にある。マイクロソフトのNPO支援は大きく@財政面A基盤強化B人材育成C情報提供から成る。@では、2002年から公募型の助成金プログラムを展開し、毎年6〜7件に対して300万円を上限に助成をしている。例えば、病児保育の活動を展開するNPOに対してWebのテレビ会議システムを導入するための資金を提供したり、環境分野ではサンゴ礁保護に取り組む団体に、サンゴ礁のデータベースを作成する資金を提供するなど。「法人格の有無にかかわらず、インパクトの大きいものには積極的に助成させていただいております」と社会貢献部長の竹原正篤氏は語る。

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エコノミック・ガーデニング

 アメリカ中小企業白書の翻訳にあたった財団法人中小企業総合研究機構研究部の村井振一主席研究員によると、エコノミック・ガーデニングは1989年に、米コロラド州のリトルトンという人口4万人程度の小さな市で始まったプログラム。当時、リトルトンでは、市で最大の雇用を持つ企業が転出したことに伴い、数千人の従業員が解雇され経済状況は深刻で複雑なものになっていた。従来の発想なら、地域外の企業に移転優遇措置や税制優遇措置を提供して、減少した雇用を回復するための緊急政策を打ち出すのが一般的だろうが、リトルトンの地域指導者らは、企業誘致ではなく、地域にある既存の企業基盤から雇用を創出するという別の経済戦略を導入した。それにより、1989年から2006年までの17年間で、リトルトンの雇用数は1万5000人から3万5000人に倍増した。ちなみに、この期間における市の一般人口の増加率は30%で、これを大きく上回る雇用効果が出た計算になる。さらに、企業の売上税収は680万ドルから1960万ドルに約3倍も伸びたという。

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第172号

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ファンドで地域再生
地域には新たな金融手法ファンドが必要だ!

 北海道上士幌町の糠平(ぬかびら)温泉スキー場は所有していた西武グループが平成19年に入り撤退(北海道の他スキー場含め外資のシティグループに売却)、地元観光産業への影響が懸念された。同年秋にはスキー場再生を得意とする、グリーンネージュジャパン(東京)がシティから買収、再生を始めた。平成18年3月に設立された同社は、宮城県にあるセントメリースキー場の再生実績を買われ北海道に入った。再生取り組み後、初シーズンの入り込み客数は前シーズンより増えたという。一見するとよくあるファンドによる再生手法(詳細5面参照)に思えるが、そうではなく、ベンチャーが、あくまで企業経営(高度なサービス提供などによる再生)を行うものだ。買収資金に対し、地元北海道のファンドが同社の株を取得することで金融支援をした。ファンドの運営会社は北海道ベンチャーキャピタル(松田一敬社長、札幌市)。グローバル化の象徴ともいえるファンドの世界で、日本の地域をフィールドとするファンドビジネスの実態に迫る。

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経済産業省がファンド事例研究会を発足
課題や発展の方向性を探る!

 経済産業省はファンド事例研究会(座長=米澤康博・早稲田大教授)を立ち上げ、5月末には検討結果をまとめ公表する。地域の中小企業を含め産業支援の新たな金融であるファンドの課題や発展の方向性などについて研究する。2月29日に発足した研究会は、5月末までの計4回の会議の中で、ファンド形態ごと(ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティファンド、ヘッジファンドなど)の事例検討を重ね、課題や、方向性を探る。国の担当者は「産業発展のために必要な(リスク)マネーを供給する新たな担い手としてファンドが台頭している。ところがファンドに対する一般の理解が不足し誤解も多い。そこで形態ごとの活動実態を把握することで社会的意義を探りたい。成功事例の要因や、課題、今後の方向性などを明らかにしていきたい」と述べる。

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中小機構のファンド
2201社へ投資、株式公開は86社

 独立行政法人・中小企業基盤整備機構(東京)ファンド企画課の三村勉課長に展開しているファンド事業について聞いた。―中小機構が展開するファンドについて説明を?LPS(投資事業有限責任組合)法に基づくスキーム。ファンド運営する無限責任組合員(ファンドマネジャー)と、機関投資家である有限責任組合員で構成する。組合だから全員が(ファンドマネジャーも)1口以上出資する。有限責任組合員は適正運営がされているかチェックはするが、投資意思決定には関与しない。このスキームで、中小機構は有限責任組合員として、ファンド総額の2分の1以内の出資。―各ファンドの解説を?中小企業支援をテーマに大きく5種類ある。「ベンチャーファンド」「がんばれ!中小企業ファンド」「地域中小企業応援ファンド」「中小企業再生ファンド」「事業継続ファンド」。「ベンチャー」は、設立7年未満のベンチャー企業を対象に支援、平成11年度からスタートした。投資回収は株式公開から得られるキャピタルゲインを想定する。「がんばれ」は、新事業や第2創業にチャレンジする企業対象で平成16年度から。プロジェクトファイナンス型など様々な投資を行っている。「地域中小」は、「ベンチャー」投資が結果的に大都市圏に集中してしまっているため、地域限定のものを意図的に構築。平成19年度から。中小機構は、この場合のみファンド総額の2分の1以上、最大6割まで出資する。「再生」は、中小企業再生支援協議会の活動と連動する。平成15年度から。多角化などで債務超過に陥った企業の債権、株式を取得し、選択と集中で経営を向上させ、金融機関からのリファイナンスや株式売却などにより投資回収を図る。「継続」は、経営者が高齢化し事業継続が難しい場合など。平成18年度から。ファンドが株式の50%以上を取得し、新たな経営者などへ譲渡、その収益で投資回収を図る。

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公的不動産の有効活用方法とは?
20年度に課題解決策を提示

 新潟県は東京都北区にある職員宿舎用地を証券化、25億円を調達した―。公的不動産の合理的な所有・利用に関する研究会は400兆円以上といわれる日本の公的不動産の有効活用について検討している。19年度内には活用する上での障害・課題となっている面をまとめ、20年度内には課題解決策となるガイドラインを作成する。日本の公的(国・地方公共団体所有)不動産は約454兆円。国土面積(38万平方キロメートル)の40.7% を占める。このうちの地方公共団体所有分を対象にPRE研究会は有効活用について研究している。不動産は道路などのインフラを除き、地方公共団体・公営企業・3公社や第3セクターが抱える、庁舎、職員宿舎、事務所、公営住宅、医療施設、社会福祉施設、文化施設、体育施設や、工業団地など。国所有分は財務省管理であるため研究の対象にしていない。研究のきっかけは、厳しい財政状況、公共施設ストックの老朽化、地方公共団体財政健全化法の成立によるストック指標に基づく財政情報の開示要請、などがある。

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支援スキームがあればビジネスは興る

 グリーンネージュジャパンへのファンドからの投資回収は成長後の株式公開などによるものを想定する。いわゆる再生ファンドとは異なる。北海道ベンチャーキャピタル(以下、北海道VC)は、北海道で活躍する、こうした未公開企業ベンチャーを対象に投資ファンドの運用をする会社。経済産業省の外郭団体ベンチャーエンタープライズセンター(東京)によると「日本のベンチャーファンドの利回りは2〜3%といわれる」。その世界の中で、同社は「投資家から満足を得ている」という。グループはほかに、HVC(松田一敬社長、札幌市、持株会社)、HVC戦略研究所(松田一敬社長、札幌市、シンクタンク)、HVCグローバルインベストメント(遠藤聡社長、東京、地域を限定しない未公開企業を対象に投資ファンドを運用)がある。グループを束ねる松田社長は「地域おこし(再生)とはビジネスをつくること。実現するためには、地域に新たな金融の仕組み(ファンド)をつくる必要があった」と語る。

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投稿者 machizukuri : 更新日11:27 | コメント (0)

第171号

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今だから明かせる苦悩の1000日間
2167人の村民に誓って 帰ろう山古志へ

 2004年(平成16年)10月23日午後5時56分--深まりゆく秋ののどかな土曜の夕方。新潟県中越地方を襲った震度7強の大地震は、一転して地域住民をどん底におとしいれた。特に山古志村(現・長岡市山古志)は、電気、水道、電話、道路などライフラインをはじめ住宅、田畑、役場、学校など村内の全てをズタズタにし、壊滅的な被害をもたらした。当時、山古志村村長で現・国会議員の長島忠美氏(以下、敬称略)に、今だから明かせる苦悩の1000日間の体験談をうかがった。
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ファッションデザイナー岡正子さんの作品展示など
美の原点は自然

 リコ(※)・プロジェクト推進チームは、􀀀パソナ(東京)と共催で2月25日から29日までの5日間、パソナ本社の地下にある「O2」(水耕栽培の地下農場)においてイベントを開催した。長野市在住のファッションデザイナー岡正子さんの作品展示・ファッションショーや、岡さんを交えてのトークショーなどを行った。弊社まちづくり研究所(東京)がコーディネート。岡さんは「美の原点=自然の保護」をコンセプトに、素材にこだわったファッションデザインを展開してきた。服素材に、トウモロコシなどでんぷんから作られ、自然分解するポリ乳酸を活用。ワイン製造過程で捨てられる滓を染料に使用するなど、廃棄物の再利用を徹底。環境にこだわったデザインへの取り組みを行ってきた。
※リコ=R e u s e(再利用)×Collaboration(協同)
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有識者会議が4月に提言

地域再生にはファンドを知れ

 外資による地域医療・地域産業などを再生する仕組みについて検討が行われている。対日投資有識者会議(事務局=内閣府)は、先進国に比べ圧倒的に低いとされる外資の日本への投資を阻害している要因や、増加させるための手法などについて検討中で、この4月にも国へ提言し、秋には報告書としてまとめる。対日投資有識者会議は、先進国に比べ圧倒的に低いとされる外資の対日投資を高め、産業再生などを加速させる。例えば、病院倒産などで地域医療が問題化しているが、本来、成長産業である日本の医療に対し、進んでいる海外の手法(外資・マネジメント)を導入することで再生させる。また停滞する国内観光産業に対し外資を誘導することで外国旅行者をも対象とした国際観光に変身させる。

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三国コカ・コーラとNTTFが共同開発
自販機の制震装置で転倒防止

 全国で14あるコカ・コーラボトリング社の中で、三国コカ・コーラボトリングは埼玉、群馬、新潟の3県をカバーする。コカ・コーラボトラーズは約35%のシェアで、自販機の設置台数は約90万台といわれる。自販機の転倒防止について、屋外に設置する場合はJIS規格で基準が定められているが、屋内はオーナー・ビル管理者の判断に委ねられているのが実情だ。地震発生時、自販全国で、設置台数が約260万台といわれる飲料自動販売機。地震が多い日本では、自販機の転倒防止が危惧されてきた。こうしたことを背景に、三国コカ・コーラボトリング梶i埼玉県桶川市)と鰍mTTファシリティーズ(東京都港区)は制震免震技術を応用した「自販機前面転倒防止装置」を共同開発し、ビル管理会社や量販店などを中心に設置拡大している。(第3種郵便物認可) 平成20年(2008年)3月25日8機が転倒すれば人間や車両など避難路を妨げるといった二次災害につながり、その対策が必要に迫られていた。こうした中、平成15年全国清涼飲料工業会は「自販機自主ガイドライン」を制定。三国コカ・コーラも独自に転倒防止対策に取り組んできたが、同年10月NTTファシリティーズと共同で「地震時転倒防止システム」を開発した。翌16年から販売を開始、現在までの3年余で4300セット(1セット2個)を販売している。価格は1セット2万5000円。設置費(工賃)は約1万円。

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本誌インタビュー長島忠美国会議員

 ドカーンと地響きが起こったら、1メートルほど激しく突き上げられ、何が何だか全くわからなかった。テレビや家具が吹き飛ばされ、私の顔面を横切り、しばらくは立ち上がれなかった。地震は横に揺れると思っていたが、こんなにもめちゃちゃになるものだと。こんな経験は未だかつてなかった、と長島は振り返る。彼の体験談と過疎村のリーダーを国会に送りだした疾風怒濤(しっぷうどとう)の1000日間を綴った「国会議員村長 私、山古志から来た長島です」(小学館刊)には、地元住民や関係者に贈る著に自筆で「未来に向かってふるさとに生きる」と記されている。当時の山古志村は人口2167人。高齢化率36%強の中山間地。長島が被災してから最初、自分に言い聞かせたことは、リーダーとして迷わないこと。そして、そのためには絶対に間違ってはならないことだった。

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第170号

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特集・全国大学地域再生ネットワーク
大学ネットワークが日本の地域再生を変える!

 地域の知の拠点である全国の大学がネットワークを結び、住民や企業とともに、地域の課題抽出や再生計画づくりに取り組む動きが始まった。全国大学地域再生ネットワーク。19年度で「地域再生システム論」講座を開講する10大学を基盤に発足した。20年度では20大学近くにも、ふくらむ可能性を持つ。ネットワークは地域再生をテーマに、いまのところ「仮称・地域再学といった新たな学問の研究」「新たな資格者制度創出による教育」などを推進していく予定だ。3月14日の発足イベントでは、活動予定が公表、全国の大学に参加を呼び掛けていく。

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シリーズ7 社会保障研究家が正す
オリンピックより冗員整理を!

 1・五輪招致運動 いよいよ北京オリンピックが間近になってきた。中国の熱の入れ方は尋常ではなく、金メダルをごっそり獲得するであろうことは、ほぼ確実視されている。わが日本はどうか、負けるわけにはいかないとリキム人もいようが、「勝つことではなく、参加することに意義がある」というのが、五輪を提唱したクーベルタン男爵の考えであった。メダルが欲しい国にはあげればいいと、寛大にかまえることにしよう。というふうに考えていくと気になるのが、東京都のオリンピック招致運動である。北京の次の次、2016年の開催地になるべく準備に余念がない。だけど招致には施設整備など膨大な資金が必要だ。しばらく前、大阪市が主催地候補として手を上げ、たいへんな工作資金をばらまいて運動したが、招致に失敗した。その大阪市は財政破綻一歩手前。オリンピック招致に成功していたら、完全に財政破綻していたはずで、招致失敗はケガの功名であった。現代のオリンピックは、底なしのカネ食い虫なのである。それを承知のうえでなぜ東京都は開催地になりたがるのだろう。まったく不可解である。

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「環境モデル都市」4月から募集開始
都市のCO2削減を支援する!

 低炭素社会に向けた取り組みを行う都市を、国は初めて全面的に支援していくことを決めた。今年夏頃には全国で10都市を選定し、各省庁が地域活性化関連予算を通じて応援する。福田首相のトップダウンで出てきた施策だ。国の「環境モデル都市」は、温室効果ガスの大幅な削減を目標に掲げて先駆的な取り組みをする都市を国内で10カ所選ぶ。募集要項を3月中にまとめ、同要綱を基に4月から募集を開始、今年夏頃には10都市を選定する。対象者は全国の市区町村(行政区域全体が対象、複数市町村による共同提案も受け付ける)。内容は、CO2削減目標を掲げ、同目標を実現するための、住宅・都市・交通・産業・生活様式などを含んだ総合的なモデル都市プランを策定する。具体的には、コンパクトシティーや、低炭素ライフスタイル・交通システム・エネルギーなどを示す。
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IT経営キャラバン隊が改組した
仮称・地域活性化応援隊が誕生

 マイクロソフト􀀀(東京)が仕掛け18年11月に発足した「IT経営キャラバン隊」は1年3カ月間の活動を一旦終え、20年3月には「仮称・地域活性化応援隊」に生まれ変わる。地域の中小企業をITにより体質強化、その結果が地域再生だ、という考え方に基づく。今回発足する「全国大学地域再生ネットワーク」(1〜5面参照)に対し産業界からの講師派遣、といった支援を考えている。IT経営キャラバン隊とはどんな組織だったのか、新組織は何を行うのか、スポットを当てる。「IT経営キャラバン隊」は20年2月29日、都内で行われたグランドフィナーレで1年3カ月間の活動に一旦、幕を閉じた。20年3月には「仮称・地域活性化応援隊」に衣替えをし新たな活動に入ろうとしている。全国大学地域再生ネットワーク(1〜5面参照)と連携をとり、各大学が行う「地域再生システム論」講座へ産業界から講師を派遣することなどを考えている。
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全国大学地域再生ネットワーク産業界との連携も深める

 少子化、文部科学省予算減少の流れの中、「象牙の塔」といわれた全国の大学が、あらためてネットワーク化や地域社会との連携による生き残りを模索し始めた。国は支援をおしまないとしている。民間サイドが、今回のネットワークに期待するのは、まず地域の課題や、市民ニーズの抽出といったマーケティングに、大学の得意な知見が生かされること、また学生を対象にしてきた教育を、地域に広げることなど。そもそも各大学が開講している「地域再生システム論」の特徴は、学生だけではなく、企業や自治体職員などといった地域の多様な担い手を対象に、ソーシャルキャピタル(地域力)をキーワードとし、地域再生を進めていることが挙げられる。各大学の活動が今回のネットワークで有機的に結ばれ、より活性化されることが1番だ。知見や教育が、そのままアカデミズムの中に埋もれてしまえば、地域再生にはつながらない。そのためにも産業界や民間組織との連携・コラボレーションは不可欠になる、と言えそうだ。
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第169号

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空き家が団塊世代の たまり場になった
NPOらの活動拠点で地域も活性化

 高齢化や人口減少に伴い増加が懸念される空き家を、NPOなど社会的な活動の場として活用する取り組みが横浜市で始まっている。資金力・信用力が少ないNPOにとって活動拠点の確保は大きな課題。一方で、空き家の所有者は売却の目処も立たずに物件を抱えているケースが多い。こうした両者のニーズをマッチングさせるとともに、老朽化が激しい物件などについては必要に応じて建築団体が改修を行うことで経済的な効果もねらう。空き家を社会的な活動の場として使うことで、周辺地域全体を活性化させる期待もある。

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全国のユニーク条例
騒音おばさん標的に条例をつくった

 今回から、しばらくの間は「ユニーク条例」について紹介する。ユニーク条例を紹介する意図は、「こんな条例もつくれるんだ!」と読者に思ってもらいたいからである。2000年の地方分権一括法により条例制定権が拡大し、様々な地方自治体でユニーク条例が登場している。その中には議員が提案したケースも少なくない。このユニーク条例の定義は、「他地方自治体にみられない、当該地方自治体の地域性や住民性、空間的特徴などを考慮したり、当該地方自治体の特有の問題に対処した条例」と簡単に定義しておく。今回、紹介するのは奈良県平群町の「平群町安全で安心な町づくりに関する条例」である(以下「平群町条例」という)。平群町条例は全8条から構成されており、2006年6月1日から施行されている。同条例の目的は「この条例は、他の法令で定められているものを除き、町民相互に著しく迷惑をかける行為を防止し、町民生活の平穏を確保することを目的とする」(第1条)とある。この目的規定を読んで、「あれか!」と思った読者はするどい。平群町条例は、実は、「騒音おばさん」の出所後に備えた政策的な条例なのである。
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女子高生による新名物開発プロジェクト
大学生が高校生を動かした

 現在私たち東北大学法学部生6人は、宮城県塩釜女子高校の生徒たちに働きかけ、塩釜市で地域活性化活動を行っています。3月には、彼女達による、新塩釜名物の一般公開イベントを開催する予定です。私たちのプロジェクトのテーマは、「地域活性化の担い手づくり」です。私たちは、地域の中長期的な活性化には若い担い手が必要であり、地域社会の利害関係の外にいる学生だからこそできるプロジェクトがあるはずだと考えました。そこで、塩釜市内の高校生の中から、有志の参加者を募集し、実際に彼らにプロジェクトを企画・実施してもらうことにしたのです。今回のプロジェクトを通して、多くの『気付き』がありました。私たちは、まず塩釜市内にある高校にアプローチを開始しました。その際、多くの失敗と反省を重ねました。そして、その時点で問題意識のない人に、『やる気』を起こしてもらうために必要なことは、その人を「必要として、期待して、信頼すること」だということに気がついたのです。まだ問題意識や主体性が芽生える前の人に対して、地域の危機を漠然と訴え、参加を募集しても協力は期待できません。「あなたが必要だ」と、誠実な期待を寄せ『ドラフト』することで、実際に協力を得られるのだということを学びました。

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阪神大震災、中越地震などの揺れを再現
THKの免震体験車

 THK株式会社(寺町彰博・社長)はこのほど、日本初となる免震システムを搭載した「免震体験車」を完成させ、各イベントで試乗を開始した。同社は、世界に先駆け「LMガイド」※(直線運動案内)を開発したトップメーカー。直線運動案内は、工作機械、産業用ロボットなどあらゆる産業界で使われている。1月31日から2月1日の2日間、横浜パシフィコ(横浜市)で行われた「震災対策技術展」。「もしこんなにすごい揺れがきたら、全く動けなくなっちゃうのでは」。「地震にはいろいろな揺れがあるんですね。」試乗を体験した500人ほどの人から、こんな感想が聞かれた。=写真同社は、産業界で利用されている「LMガイド」の技術を応用し、地震の揺れを低減させる「免震システム」を開発。その揺れをリアルに体験できる免震体験車を昨年暮れに完成させた。免震構造とは、柱や梁(はり)、壁の強さで建物自体を強くし、揺れに耐える「耐震構造」とは違い、建物の基礎部分に設置した装置の動きで揺れを受け流し、震度6程度の揺れでも震度3程度に軽減するシステム。耐震と違うのは、建物の倒壊を防ぐだけでなく、家具などの室内環境への影響を最小限抑えられる点。現在、高層ビルや住宅だけでなく、文化財、病院、消防署など公共施設への採用が相次いでいる。
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NPOらの活動拠点で地域も活性化

 横浜市金沢区の金沢文庫駅から10分ほど北へ歩いた場所にあるマンションの一室に、団塊世代の「たまり場」がある。NPO法人ワーカーズ・コレクティブ コンパスが運営する「ほっとすぺーすコンパス」。パソコン講座やスポーツ吹き矢教室、アロマ気孔講座など、様々なイベントを企画し、周辺に住む団塊世代らの憩いの場となっている。イベントがある時は、平均6〜7人が集まるという。昼になると750円でランチを食べることもできる。ワーカーズ・コレクティブ コンパスの会員が、健康に配慮した手作り料理を出してくれるのだ。
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第168号

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日本のまちづくりは変わる?!
日本上陸、メインストリートプログラム

 アメリカではマニュアル化されたまちづくり手法が全米2000カ所に導入され、そのうち半分以上で活性化の成果を見ているという。1980年代から始まった「メインストリートプログラム」。同手法の日本版を構築する動きが出てきた。再開発事業の権利調整などを得意とする専門家集団・再開発コーディネーター協会(東京)は日本版にあたる「街なか通り再生プログラム」事業を19年度から展開し始めた。20年度には全国3カ所でモデル事業をスタートする。アメリカ直輸入のまちづくり手法とは、どんなものか、スポットを当てる。
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シリーズ6 社会保障研究家が正す
ガソリン税特例課税維持の正否は?

 日本ニュービジネス協議会連合会(志太勤会長)は1月18日、都内で新年会を開催した。記念講演では伊藤忠商事且謦役会長の丹羽宇一郎氏が「自力自立〜地方主役の国づくり〜」というテーマで登壇した。日本経済。輸出関連を中心に企業業績は良いが、海外投資家が日本株を売りに出している。なぜか?改革が頓挫したのではないか、という不安感があるためだ。改革を続行しない限り日本経済は立ち行かなくなる。日本経済を強くするには従業員100人以下の中小企業を再生しなければならない。現在の好調は圧倒的に輸出関連に依存している。国内消費が向上しなければ本格的な景気につながらない。中小企業の再生には配慮が必要。税制面の支援など。大企業も中小との共生姿勢が求められる。

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積水ハウスのまちづくり(下)
民間企業が「まちづくり憲章」

 積水ハウスでは現在、独自に制定した「まちづくり憲章」にもとづき、団地開発などを進めている。同社が目指すのは「経年美化」。時を経るほどに美しさが深まり、住む人の愛着が増す持続可能なまちづくりだ。積水ハウスがまちづくり憲章を発表したのは2007年の6月。これまでの事業の中で培われてきたさまざまなノウハウをまとめ、持続可能なまちづくりのために何をすべきかを明文化した。これに先立ち、同社では2005年4月に持続可能な社会の実現に貢献することを企業活動の基軸に据える「サスティナブル宣言」を表明している。自社の新築・既存住宅への省エネ化の推進をはじめ、資源循環、さらには地域文化の継承や、地域経済の持続的発展など、「環境」「経済」「社会」、そして「住まい手」という4つの価値についてサスティナブルを追求する姿勢を打ち出した。

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「地方再生戦略」各省庁支援策 暮らし 産業など7テーマ
元気再生事業や農商工連携など

 国の地方再生戦略の全体概要が明らかになった。目玉事業である、地方の元気再生事業(20年度予算案25億円)、農商工連携のほかに、疲弊しつつある地域の中小企業と農林漁業者を対象とした産業再生施策を盛っている。中小企業地域資源活用プログラム(20年度予算案116億円)、企業立地促進などを通じた地域産業活性化関連予算(同51億円)、地域担い手経営基盤強化総合対策実験事業(同64億円)といった支援事業のほかに、注目が集る地域力再生機構(仮称)の創設(同3000万円)を挙げている。

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担い手教育で個性的なまちづくり誘導

 アメリカで開発された手法「メインストリートプログラム」はマニュアル化されたプログラムに基づき地域ごとの個性的なまちづくりを引き出す。対象エリアは人間の徒歩圏(通りの延長は約500m程度)に定め、組織をつくり、地元が自らプロのマネジャーを雇用して、再生を図る。組織の構築やマネジャーの養成方法などが教科書に示されマニュアル化されている。現在、全米2000カ所(商店街が多い)に導入されており、このうち半分以上で成果を見ているという。この日本版を構築しようという再開発コーディネーター協会の街なか通り再生プログラム事業委員である大谷昌夫氏(協会理事)は「2005年(平成17年)から毎年、視察に行き、日本版の導入を検討してきた。19年度から協会事業として本格的に実施する。日本では成果を得られなかったとされる旧中心市街地活性化法と異なり、(アメリカは)エリアを人間の徒歩圏と小さく定めていることが第1のミソ。まちづくり手法がマニュアル化されており、その中でプロのマネジャーの雇用など組織運営について示されている。内容は実に基礎的なものだが、アメリカ人の合理的な考え方が反映されている。日本のまちづくりはボランティアが多いが、アメリカはキーパーソンのマネジャーに常勤のプロを採用すべし、と定めている(第2のミソ)。プログラムでは日本の役所のように細かな規定をしていない。地元の独自性を引き出す形になっている」とポイントを説明する。

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第167号

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同一路線上で明暗を分けた理由
資産になる街、売れない街

 大阪市と和歌山市を結ぶ南海本線の沿線に2つの街がある。1つは大阪府が平成7年秋から売り出している阪南市の阪南スカイタウン。もう1つは隣接する岬町で積水ハウスが14年から販売しているリフレ岬望海坂(のぞみざか)だ。それぞれ大阪市内からは1時間以上かかり立地的には決して良いとは言えない。さらにバブル崩壊後の不動産価格の暴落により、当時1坪50万円以上とも言われていた地価は現在、10万円代まで値崩れし、大阪府も積水ハウスも大幅な損切りをして分譲しているのが現状だ。しかし2つの街の姿は異なる。スカイタウンは計画戸数2500戸に対して、10年以上たった今も分譲数は半分に満たない。一方のリフレ岬は計画戸数700区画(住宅戸数560)と街の規模は一回り小さいが、こちらは販売から5年ですでに半数以上を分譲している。価格に大きな差はない。立地条件もほぼ同じで、大阪市へのアクセスはむしろスカイタウンの方が良いくらいだ。明暗を分けたのは何か?2つの街を比較することで、街づくりとは何かを改めて検証してみたい。

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エネルギー教育 ポイントは「見える化」
実践環境学習で100万円以上も節約

 実践的な環境教育により校舎の消費エネルギー量を金額にして年100万円以上も削減している学校が埼玉県嵐山町にある。中学・高校と6カ年を通して環境教育を行う、私立大妻嵐山中学校・高等学校だ。07年5月から校舎に計測器を設置して生徒が校舎の消費電力量を計測、そのデータにもとづき余計な電気を消すなど節電をすることで、一昨年と比べて消費電力3万4000kwh、金額にして約133万円削減という成果を上げた。ポイントは消費電力を一目で把握できるよう数値かグラフで表す「見える化」だ。

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シリーズ データが示す日本の実態
観光戦略台湾、韓国などアジア近隣国がねらい目

 観光の国内需要が低迷する中、国は平成15年からビジット・ジャパン・キャンペーンを開始し、海外からの訪日旅行者の獲得に乗り出している。その効果はいかに?今号ではアルファ社会科学(東京都)の協力により、地域別の外国人宿泊者の実態にせまる。観光分野の基礎統計として新たに「宿泊旅行統計調査」が2007年から四半期毎に実施されるようになった。これは、全国統一基準で、全都道府県を対象に、従業者数10人以上のホテル・旅館・簡易宿所の宿泊者数を調べる統計調査である。ここでは、2006年6〜8月に同上の基準により実施された第2次予備調査の結果から、国籍別(出身地別)の外国人宿泊者数(延べ人数)を示した図録を作成した。502万人の外国人宿泊者数のうち、国・地域別では、台湾が98万人と最も多く、韓国、米国、香港、中国と続いている。これら5地域と比較すると英国以下の諸国の宿泊者は余り多くない。すでにアジアからの観光客・宿泊客が多くを占める状況がうかがえる。訪日外国人数では韓国が第1位であるが(図2)、宿泊者数で第2位となっているのは、親族・友人宅等に宿泊するものが多いためと考えられる。都道府県別の国籍別外国人宿泊者数を見ると、地域によって、宿泊している外国人がかなり異なっている。東京、京都、愛知、広島では米国人が最も多い。ビジネスと典型的な観光地に集中してるためと言えよう。

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経済産業省の20年度「地方再生戦略」施策
目玉は農商工連携事業

 経済産業省は20年度「地方再生戦略」施策の目玉事業として、農商工連携と企業立地を挙げている。農商工連携は、農林水産省とともに、農林水産業と商工業の連携を支援する(20年度予算は2月5日号3面参照)。企業立地は税制や予算措置で地域の取り組みを支援する。19年11月30日、地方経済再生のための緊急プログラムをまとめた。20年度から展開する具体的施策では、農商工連携、企業立地、地域イノベーション協創プログラム、ソーシャルビジネスやコミュニティービジネス振興などを挙げている。
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積水ハウスのまちづくり

 大阪府が阪南スカイタウンの開発に着手したのは平成5年。関西国際空港の建設にあたり、土砂の採取跡地を整備する目的で宅地開発が始まった。敷地面積は東京ドーム約三六個分の大きさにあたる171ha。計画住宅戸数は2500戸で、計画人口は約9000人。小・中学校や幼稚園も建設され、用地買収や造成などにかかった総事業費は1345億円にのぼる。しかし、バブル崩壊後の不動産の大幅な値崩れにより、当初1坪50万円代で販売していた土地は、10万円代の前半まで下がった。販売も不調で平成9年度までだった事業計画を15年度まで延長、さらに見通しがつかないため25年度まで再延長した。昨年12月31日時点での販売(入居)状況は1115世帯、計3627人と目標の44.6%にとどまる。大阪府住宅まちづくり部阪南スカイタウン推進課は「年100区画のペースまで持ち直している」と販売の好調さをアピールするが、仮にこの調子で販売できたとしても、単純に計算して、完売にはあと10年以上かかる見通しだ

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第166号

まちづくり新聞166号表紙

学生が課題解決 来客が2倍に増えた!
地域再生は産業再生だ

 大都会で地域再生に取り組む大学がある。法政大学だ。地域研究センターを立ち上げ、地方自治体と連携、「地域づくり塾」などを進める。地域再生とは、中小企業の産業再生だという考え方に立ち、例えば都内の中小企業を対象とした課題解決教育を実践。学生による提案を受け入れた、ある店舗は来客数が2倍に増えたという実績も持つ。法政大学の地域再生への取り組みにスポットを当てる。

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農水省の20年度「地方再生戦略」施策
120万人の小学生を農村に受け入れる!

 農林水産省は20年度「地方再生戦略」施策の目玉事業として、広域連携共生・対流など対策交付金(9億円の内数)、農山漁村(ふるさと)地域力発掘支援モデル事業(11億円)、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金(305億円の内数)、を挙げている。「広域連携共生・対流」「ふるさと」は人材育成・コミュニティー再生、「農山漁村活性化プロジェクト」は雇用創出を、それぞれテーマとする。雇用創出では具体的に120万人の小学生を農村に受け入れるプロジェクトなどを予定する。

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解説 自治体のESCO事情
年間2.9億円コストダウン目指す横浜市

 横浜市は、老朽化が進む公共施設にESCO事業を積極的に取り入れ、維持管理費の削減を進めている。04年から約6年間で計19施設にESCOを導入し、モデル事業も含め施設運営に必要な光熱費を年間で2.9億円削減させる計画。全国でも大阪府に次ぐ大規模な事業計画で、すでに第1号事業では、光熱水費を年間約7710万円削減した。市では事業者の選定にあたり毎回、公募グループごとに市内企業1社以上の参加を義務づけており、行政のコスト削減に併せ市内企業の育成を促し街全体の省エネにもつなげたい考えだ。

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カラーIDが防災の新たなツールに
QRコードの10倍以上の情報量

 何の変哲も無い紙に、画像や音、文字などの情報が記録できる――。こんな新しい技術が、防災やセキュリティ分野で注目され始めている。GIDソリューションズ(東京都中央区)は、あらゆる情報をデジタル化し、色の配列に置き換えて記録する次世代暗号化コード「カラーID」の普及に乗り出した。フロッピーディスクやCDのような記録媒体が必要なく、普通の紙に印刷というアナログな手法で記録できるのが特長。わずか4cm2程度の正方形の中に大量の情報が収納でき、携帯電話やスキャナで読み取れば、QRコードのようにインターネットに接続することなく情報を取得できる。防災やセキュリティなど幅広い分野での活用が期待されており、同社では、普及活動の第1弾として、全国の市町村向けに地域の避難経路をカラーID化し、携帯電話に読み込んで避難経路を表示できる無料サービスを今年4月から開始する。
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東京・地方両方を対象にする

 法政大学は、平成16年度から文部科学省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(18年度までの3カ年事業)を導入し、教育を通じて都内台東区の中小企業支援を進めてきた。平成18年度では学生約40人が3人〜4人ずつのグループに分かれ、9社の中小企業とNPOを対象に実践的体験教育を行った。この中では宝石リフォーム店を対象に課題解決提案をし、これを受け入れた店の来客数が2倍に増えた実績もある。

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第165号

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行政、企業、市民、そして障害者も
皆が儲かりゴミも減る

 ゴミが減る、行政コストが削減できる、市民が喜ぶ、企業が儲かる、障害者の自立につながる――。四方一両得とも言える事業が三重県四日市市で始まっている。授産施設を運営する特定非営利活動法人みどりの家(四日市市)は、大型商業施設と協力して資源ゴミの回収事業を行政に頼らず独自に実施。授産施設に入所する障害者が、市民の持ち込んだ資源ゴミを分別回収する仕組みで、1日なんと1000人近くが集まる。回収した資源は素材業者に有償で売られるため、障害者の賃金も向上、自立のための訓練にもつながっている。環境と福祉、そして街中の賑わい創出――。行政が必死に取り組んでもなかなか解決できない地域の課題が、幅広いヨコのつながりを持つNPOによって課題から可能性へと変わっている。
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NPO法人防災・危機管理教育協会理事長に聞く
危機管理に大切なのは倫理と論理

 国内を含めアジアで唯一「危機管理」の専門学部を持つ千葉科学大学。学長の平野敏右氏は危機管理に大切なのは「倫理」と「論理」と説く。「社会に役立つことなのか?」こんな当たり前のことが、現代社会には欠けていると指摘する。全体最適で物事の入り口と出口を見極めた時、正しい予測が可能となり、それにより平穏な暮らしがもたらされる。食品偽装や再生紙の偽装など企業の不祥事が相次ぐ中、企業は、そして市民はどのような危機管理意識を持てばよいのか、平野学長に聞いた。

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自治体のESCO事情
大ピンチ、応募者数が激減

 年12月時点で計136件(公募中を含む)と、一見すると順調に導入実績を伸ばしている地方公共団体のESCO(Energy Service Company)事業。しかし、1件あたりの公募に対するESCO事業者の応募者数は、02年度の10.4件から06度は2.2件へと減少。ここ数年、案件数が増えたこともあるが、ESCO事業者にとって公共団体の物件は民間に比べてリスクが大きいという事情があるようだ。ESCO事業者が抱えるリスクと公共団体におけるESCOの改善点について探った。

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続報「地方の元気再生事業」
20年度は25億円 4月以降に受付

 国の地方再生戦略の新規目玉「地方の元気再生事業」。20年度政府予算案では25億円が計上された。事業は22年度までの3年間継続する。手続きなど詳細は実施要領として2月頃公表する。4月以降の応募受け付け、民間有識者(第3者)などによる選定、契約、夏以降の事業実施の流れになるという(図1)。対象は地域発意による未成熟な立ち上がり段階での取り組み。提案者は民間主体の地域、あるいは公・民パートナーシップを想定。選定されたプロジェクトを国が1年〜2年間、包括的に支援する。1カ所あたり年間数千万円を助成(全額国費)。評価に基づき本格実施されるプロジェクトに対しては各省庁が重点的・継続的に支援を行う。

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1日1000人を集める資源回収

 三重県鈴鹿市にある鈴鹿ハンターショッピングセンター。平日の午後、買い物に来る主婦らが手に持っているのは空き缶やビン、古紙などの資源ゴミだ。アルミ缶、スチール缶、缶詰の缶、茶ビン、透明ビン・・・。決められたケースごとに分別する手伝いをするのがNPO法人みどりの家が運営する授産施設に入所する障害者。一見、何もしないで立っているだけかのように思いきや、内フタのついたビンを見つけると、すぐに専門工具ではずして入れなおす。ケースが一杯になると、大きな麻袋に移し入れる。1つ1つの作業が驚くほど丁寧で細やかだ。ダンボールは手際よく並べておき、古紙回収のトラックが来ると業者と一緒に収集車に詰め込む。みどりの家代表の石谷有里理事長(39)は「市民とのふれあいが、障害者の自立に何より役立っているのです」と話す。

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第164号

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日本の山は変わるのか!?
国土の7割占める森林再生モデルだ

 日本の里山再生に「森林酪農」を活用しよう!日本の国土の7割を占める森林の荒廃が進む中、森林酪農という手法で再生を図ろうという試みが始まった。環境関連企業のアミタ梶i熊野英介社長、東京)は京都府京丹後市の里山で10頭の牛を放牧、自然の中の健康な乳牛から生み出された牛乳を高付加価値商品として販売。ビジネスモデルとして成立させることで、日本の里山の再生を図ろうとしている。同社の取り組みにスポットを当てる。

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シリーズ5 社会保障研究家が正す
昔「3K」、今「KGB」!?

 日本政府の借金は700兆円にもなる。どうやって返すの?気が弱い僕などは気になって仕方がないのだが、「その借金の貸し手は同じ日本国民なのだから、なにも心配ないさ」という人もいるらしい。いざとなったら、「公的年金積立金をそれに充てればいい」とある有力政治家に言われ、「それは筋違いでしょう」と反論したのは10年も前のことだ。その頃と違って、今では年金積立金総額の200兆円をつぎ込んでも「焼け石に水」状態。国債の効用などという難しいことは分からないが、子孫のことを考えれば赤字経営がよくないことは、政府機関でも同じだと思う。自治体では特に適合する。現に夕張市という見本があるのだから。
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特別寄稿 倉橋透独協大教授
まちづくりで不動産活性化

 社団法人日本不動産学会は昨年11月、北海道大学(札幌市)でまちづくりと不動産をテーマにしたシンポジウムを開催。駐車場を活用した屋台村で中心市街地の再生を目指す帯広市の北の屋台、豊かな自然を利用してオーストラリア人の旅行者や別荘購入者が増えているニセコ町、人口が少ないことを好条件としてゆとりある空間を売りに不動産開発を行い人口が増えたスウェーデンヒルズなど、まちづくりによる不動産活性化の成功事例を紹介した。コーディネーターは独協大学経済学部の倉橋透教授。倉橋教授にシンポジウムの内容を寄稿してもらった。

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解説 自治体のESCO事情
10〜15%以上のエネルギー削減に

 ESCO(Energy Service Company)事業に対する自治体からの注目が集まっている。ESCO推進協議会(本部:東京千代田区)によると、これまでの導入事例全体の1割程度にとどまっていた自治体実績(累計件数は123件)が、06年の導入数は過去最高の33件を記録した。背景として、05年度には京都議定書の目標達成計画が策定され、06年度には改正省エネルギー法が施行されるなど、自治体でもCO2削減対策を急ぐ必要が出てきた。また、自治体の厳しい財政状況もある。自治体におけるESCO事業の現状を探った。

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自然放牧で生み出された牛乳はうまい

 平成19年12月、京丹後市で「森林ノ牧場」がオープンした。アミタが運営を担当するバイオガス発電施設「京丹後循環資源製造所」(2面下参照)の隣接地にある森林5ha。ここに乳脂肪分が高いとされるジャージー種の乳牛10頭を放牧。日本の第一人者で岩手県で実践もする中洞正さんのアドバイスにより、通年で昼夜放牧をする、森林酪農という手法を導入した。自然の中で健康に育てられた牛から生み出された牛乳を高付加価値商品として販売する。生乳本来の風味を残すため低温殺菌を行い、現地での直売や、京都市内の百貨店での販売も予定する。

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第163号

まちづくり新聞163号表紙

担い手
金融機関が人材を育成

「地域の課題について地域の英知を集めて考え抜き(自考)、自らの力で地域の課題に取り組み(自主)、そしてその結果について自ら責任を取る(自立)」。昨年、内閣府構造改革特区推進室・地域再生事業推進室らのメンバーが発刊した「地域再生システム論―現場からの政策決定の時代へ―」(東京大学出版会)では、冒頭で、地域再生に必要なものとして自考、自主、自立の3要素を挙げている。公共事業の削減、さらには中央集権的な政策決定システムから地方分権へと転換が迫られている今、こうした人材を地域で育成することがまちづくりにおける最重要のテーマだ。

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シリーズ 大学教育と地域の再生
専門性を超え社会の役割を果たせ

前稿では、大学が経営体へと進化するためには、『全体最適』の視点に立った「プロデュース機能」が不可欠である、と述べた。そして、こうした『全体最適』への大幅な視点の移動は、学校法人のみならず、現代のわが国社会の各層において、今後ますます重要になるものと思われる。それでは、こうした環境下にあって、大学はどのような人材を育成しなければならないのであろうか

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野村総研がBCPアンケート
策定したが「絵に描いた餅」の危険性も

大手シンクタンクの竃村総合研究所(本社:東京都千代田区)は昨年末、BCP(事業継続計画)に関するアンケート調査を実施、その結果をまとめた。それによると、BCPを策定済みもしくは策定中と回答した企業は6割を超えたが、重要業務の絞り込みや事業復旧時間の設定など全て実施しているのは13%にとどまり、BCPが「絵に描いた餅」で終わる危険性をはらんでいることがわかった。

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データが示す日本の実態
地域格差は大きいか?
少子高齢化や産業の衰退、地域間格差の拡大、さらにはゴミ処理や災害対策など、地域を取り巻く課題は多い。しかし、それらの実態は正しく理解されているのか。マスコミや政治家が取り上げる以上に深刻な状況が進行しているのではないか。今号からアルファ社会科学梶i東京都中央区)の協力により、地域、そして日本が抱える様々な課題をデータで紹介していく。1回目は地域格差の実像に迫る。

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地域を変えた24歳の若女将

島根県大田市の旧・温泉津(ゆのつ)町(平成17年10月に大田市へ合併)。人口3700人、人口に占める65歳以上の割合が40%を超えるこの過酷な田舎町で、つぶれかかっていた老舗旅館を24歳という若さで引き継ぎ再生させた若女将がいる。今年1月6日に27歳を迎える山根多恵さん。週休4日という前代未聞の経営手法で、週末の3日だけで経営を完全に黒字化。さらに、休日4日間を使って地域の課題解決のためのさまざまなプロジェクトを仲間とともに立ち上げ地域活性化に一役も二役も買っている。

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第162号

まちづくり新聞162号表紙

大学ネットワークにビジネスチャンスあり!
平成20年度20大学以上に拡大予定

地方の大学を基盤としたネットワークが広がりを見せている。地域再生の担い手づくりをテーマに国と大学が連携して始めた「地域再生システム論」講座。19年度は10大学で開講、20年度は倍以上に増えそうだという。19年度の神戸大学(神戸市)では企業が授業を持ち、学官の連携を支援しながら、独自の企業戦略を模索している。支援企業のマイクロソフト梶i東京)は同ネットワークを生かして地域にビジネスモデルを創出すべきだと主張する。結果的に道具であるITを広げることになる。国が「地域の知の拠点」と位置づけた大学のネットワーク化にかかわる企業にスポットを当て、その思いやメリットを探る。

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シリーズ4 社会保障研究家が正す
公務員の身分保障とは?

昨年の今頃、近畿の県庁所在市の職員が、5年以上ほとんど出勤せず、満額の給料支払いを受けていたという新聞記事があった。「働かずに給料をもらえる」のかと、手当なしのサービス残業、休日出勤が常態化している民間労働者は歓喜雀躍?!したかどうか。今では覚えている人もわずかだろう。N市の公務員は、病気になった場合診断書を出せば90日間給料が全額支給される。91日目から、2割だけカットされて、8割相当を支給される。この職員は、90日以内ごとに別の病名の診断書を提出することを繰り返すことで、ずっと全額支給を受けていた。その金額が2700万円にのぼる。ただし、一度も出勤しなかったのではなく、年始など出勤者に特別手当が支給される日を選び、5年間に8日だけは出勤したという。名義だけの「ヤミ職員」ではないのだが、8日の実労働日で計算すれば、1日350万円。時間給45万円!

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解説・国の地方再生戦略

「地方の元気再生事業」が目玉だ

決定した国の地方再生戦略の目玉は「地方の元気再生事業」。20年度から22年度までの3年間継続する。手続きなど詳細は未定だが、地域発意による未成熟な立ち上がり段階での取り組み提案を国が受け付け、民間有識者(第3者)などによる選定を行う(図)。提案者は民間主体の地域、あるいは公・民パートナーシップを想定。選定されたプロジェクトを国が1年〜2年間、包括的に支援する。1カ所あたり数千万円を助成(全額国費)。評価に基づき本格実施されるプロジェクトに対しては各省庁が重点的・継続的に支援を行う。事業の手続きなど詳細は年明けに決める意向だ

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新日本石油 家庭用燃料電池
09年、灯油・LPガス仕様を販売開始

水素と酸素の化学反応で発電し、同時に生じる排熱を給湯や暖房として利用する家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システム。新日本石油梶i本社:東京港区)は、水素製造の技術を生かし、世界で初めてLPガス(05年)や灯油(06年)仕様の燃料電池を開発、09年に販売を開始する。製造コストは120万円を目指す。同社の実証データでは、1次エネルギーを18リットルの灯油タンクで年14個、CO2を約30%削減。灯油が値上がりする中、設置前と比べて年に数万円のコストメリットが生じるのも魅力だ。

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19年度の神戸大 マイクロソフトが支援

マイクロソフト鰍ヘ国担当者からの紹介を受け神戸大学の「地域再生システム論」講座に協力している。12月11日、同大学で、「ICT利活用促進と地域の活性化」というテーマで登壇した同社の秋本則政・業務執行役員・Plan-J推進本部長は「地方と都市の経済格差の背景にはIT利活用の差がある。地域で活用が進んでいないことが地域経済に影を落としている。ITの普及で時間や場所の制約を超えることができるようになり、地方の中小企業にビジネスチャンスが到来した。

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第161号

まちづくり新聞161号表紙

中心市街地と郊外の共存共栄
格差社会の象徴過疎地を再生

中心市街地の商店街と郊外の大型店。これまで対立軸にあった両者をシャトルバスで結びつけ、大型店の集客力を中心市街地の活性化に役立てようという取り組みが秋田県五城目町で試験的に実施された。「過疎や高齢化が厳しい地方都市では、郊外と中心市街地の対立などということはもはや言っていられない。とにかく地域が一丸となって活性化を図る必要がある」(調査を行ったコンサルタント会社)。事業は内閣官房都市再生本部が平成15年より毎年実施している「全国都市再生モデル調査」の一環。格差社会の象徴とも言える地方都市で、中心市街地と大型店は共存できるのか。試金石ともなる取り組みを取材した。

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空調の熱源機リニューアル
世界最高水準の省エネ制御システム採用

空調の熱源機に冷媒HCFC123を採用し、地球温暖化防止と、オゾン層破壊を同時に解決する、「セントラバックターボ冷凍機」を開発したのがトレイン(東京都品川区)。また、ターボ冷凍機の効率を追求するだけでなく、独自の省エネ制御システム「トレーサー・サミット」を利用することで、エネルギー消費量、CO2排出量の大幅な削減を実現。アメリカをはじめ、世界中で「世界最高効率の冷凍機」の評価を受ける冷凍機には、日本でも注目が集まっている。

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総務省がセキュリティワーキンググループを設置
自治体におけるBCPガイドライン作成へ

総務省の「電子自治体の推進に関する懇談会」は19年10月、セキュリティーワーキンググループ(WG)を設置した。WGは、BCP、情報資産のリスク分析、外部委託管理の3点を検討する。BCPは、情報システムや、ネットワークを対象にしたもの。最終的には自治体におけるBCP策定のためのガイドラインを作成する。リスク分析はまず、自治体が持つ情報資産の整理をした後、そのリスク対応を検討する。

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中心市街地活性化シンポジウム
民間投資活用でまちに賑わい創出

経済産業省は11月26日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで中心市街地活性化シンポジウムを開催。「まちづくりマネジメントの進化」をテーマに、海外や国内のまちづくり先進事例の紹介やパネルディスカッションを行った。冒頭、横森豊雄・宮城大学大学院教授は、まちづくりのポイントとして「いきなり中心市街地の活性化を議論すると、いろんな軋轢(あつれき)を起こす。まず、コンパクトなまちづくりを考え、その中で中心市街地の再生・活性化を考えていくアプローチが大切。国の法律・制度は整った。今後はこれをいかに活用するかで、自治体の取り組み次第となっている。いち早くコンパクトなまちづくりに着手した青森市は参考になる」と説明。さらに民間活力をいかに中心市街地に誘導できるかが重要とし「自治体の長期におけるぶれない政策が必要。そうした政策が民間投資を中心市街地、まちづくりに呼び込むことにつながる」と強調した。

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格差社会の象徴過疎地を再生

「今朝採れたばっかりのキノコ、買ってよ」大ザルにツヤツヤと光るキノコの山。道路に敷かれた青いビニールシートの上に野菜や山菜がズラリとならぶ。ここは、秋田県の男鹿半島から少し内陸に位置する五城目町の商店街。毎月0、2、5、7の付く日に500年の歴史を持つ朝市が行われている。野菜や山菜だけではなく、干拓された八郎潟の残存湖で採れた淡水魚、さらには家具や建具も並ぶ。江戸時代から「職人の町」として栄え、一昔前までは朝市に数千人の買い物客が訪れ、道路を埋め尽くすほど賑わっていたという。しかし、人口の減少、高齢化、地域経済の衰退とともにその賑わいは失われ、今では売り手も買い手も、お年寄りばかり。道を埋め尽くすほどの賑わいは、年3回開かれるお祭りを除いては見ることができない。現在、町の人口は約1万2000人。昭和35年の2万人をピークに減少の一途をたどる。人口に占める65歳以上の割合は30%強と全国的にも高齢化が深刻な地域だ。地域の経済力レベルの指標ともなる住民一人当たりの所得は187万8000円。これは全国平均297万8000円(内閣府:16年度国民経済計算にもとづく都道府県民一人当たりの所得)をはるかに下回る。ちなみに秋田県の自殺率は全国トップ。県全体が経済の低迷により疲弊しているのだ。

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第160号

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食品リサイクルで年間1億3000 万円
地元大学とのコラボレーションモデル

 食品生ゴミのリサイクルをビジネスとして成功させている事例が石川県加賀市にある。ゴミを収集し、堆肥化して販売、その売上が年間3000万円。同堆肥により地元農家が生産した農産物の販売額は年間1億円。ビジネスモデルの成立を踏まえ、廃食用油・食品残さ・下水道汚泥など他バイオマスのリサイクルや、地域ブランドの検討にも入っている。地元女性組織がリサイクル事業に協力、増加傾向にあった家庭系生ゴミの排出量を反転させ900トン近くの減少を見た。地元大学とのコラボレーションモデルとしても位置づけられる。北陸先端科学技術大学院大学(石川県能美市)が国と共同で18年度から始めている地域再生システム論講座。この中からバイオマスタウン構想・地域再生計画案が誕生し、事業を支援している。ビジネスになっているものが少ないとされるバイオマスタウン(19年9月末現在、102市町村、3面参照)の中で、数少ない成功事例の秘訣に迫った。

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バイオマスタウン構想を公表した市町村
ビジネスとして成功しているところは少ない!

 農林水産省が19年9月末現在、公表しているバイオマスタウン構想は102市町村。この中で「ビジネスとして成功しているところは少ない。加賀市のようにビジネスモデルが成立しているところはめずらしい」(農水省担当者)。農水省は現在、102市町村の構想をチェックしており、優良個所などを公表するかどうか検討している。同省担当によれば「バイオエタノールの製造を構想に入れる事例が増えている」。このため構想を支援してきているバイオマス利活用交付金(19年度143億円、20年度137億円要求)のほかに、20年度概算要求でバイオ燃料への取り組みを支援する事業を重点施策として挙げている。

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第39回再開発塾より
デベロッパーが明かす再開発の課題

 「自治体は長期的な都市計画ビジョンや都市の発展の方向性を明確に持って再開発事業にかかわってほしい」――。大和ハウス工業の石橋卓也取締役専務執行役本店長は、兵庫県川西市でこのほど開催された「再開発塾」で講演した。テーマは「デベロッパーから見た再開発事業とまちづくりの課題」で、全国規模で再開発事業を展開しているデベロッパーの立場から、行政に対する要望や事業参画の現状について率直な見解を披露した。

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割安な夜間電力で24時間暖房
4〜5年で初期投資を回収

 割安な夜間電力を使って蓄熱材に熱をため、昼間に建物全体を暖める蓄熱式暖房機。電力会社のPRでもおなじみの「ちくだん」の商標をもち、信頼性の高い国産の機器の開発に努めてきたのが日本ナイスト梶i本社:埼玉県春日部市)。石油ファンヒーター(FF式)に比べイニシャルコストはかかるが、平均4〜5年でその初期投資は回収し、20年もの高寿命を誇る。現在、学校や福祉・保養施設、オール電化マンションなど大型の導入が相次ぐ。

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全国バイオマスタウンのビジネス成功事例

 加賀市内の一般廃棄物収集運搬委託事業者4社で構成する資源エコロジーリサイクル事業協同組合(加賀市)は19年度、加賀市と委託契約を結び、家庭系生ゴミのリサイクル事業を本格化させる(学校給食含み契約額700万円)。19年9月末現在、1500世帯が事業に参加しているが、これを将来2700世帯(市世帯の1割)にまで増やしたい意向だ。17年から18年にかけて加賀市女性協議会(各地区婦人会の連合体)と共同で進めた運動を経たもの。運動は、増加傾向にあった市の家庭系生ゴミの排出量を反転させ逆に900トン近くの削減を図った(18年度、17年度対比)。この成果が市との委託契約につながった。

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第159号

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住民の力で家具の転倒防止
在宅の高齢者をどう守る?

 地震による家具の転倒から高齢者や障害者を守ろうと、名古屋市内で活躍する住民のボランティア・グループがある。福祉住環境コーディネーターの児玉道子さん(41)が代表を務める「わがやネット・かぐてんぼう隊」だ。地域住民や学生らに家具の固定方法を指導して誕生した「施工部隊」。年に1回、高齢者や障害者の自宅を訪問し、避難経路にある家具を移動したり、転倒の恐れがある家具を固定している。3年前から始め、これまでの施工実績は200軒、隊員の数は150人に達した。「バリアフリーの住宅改修も家具固定も、安全確保のための住環境整備という点では共通したテーマです。20年先の日本は、財政は厳しいし人はいないし、建物も老朽して、病院施設も不足しているような状態。そのとき、誰がどうやって地域社会を維持していくのか。そのヒントを活動の中から見つけたい」。児玉さんは福祉住環境コーディネーターという立場で、地域防災にも取り組む理由をこう語る。その活動は内閣府からも評価され「第2回全国防災フォーラム最優秀賞」(2006年8月)を受賞した。

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東京消防庁、中越沖地震の調査結果
39%が家具で負傷

 家具の転倒防止がどれほど防災の上で役立つのか?東京消防庁によると、「近年発生する大きな地震では、30?50%の人が家具の転落・落下により負傷している」(防災課)という。今年7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、同庁が行ったアンケートで39%の人が家具類の転倒や落下により負傷したことが明らかになった。転倒・落下防止策の実施率はわずか30%だったという。

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厚さ6.2mmのガラスでエネルギー消費45%削減
真空層で断熱するエコガラス

 熱を伝えない真空技術を使って、高い断熱性能をもたせた世界唯一のガラスがある。日本板硝子梶i東京都港区)が開発した「スペーシア」だ。単にガラス2枚を使って、空気の断熱層を設けていた従来のペアガラスとは異なり、同商品はガラスの間を完全に真空化することで厚さを従来の半分にした。さらにガラス表面に特殊な金属膜をコーティングすることで日射熱を51%、紫外線を82%カット。その断熱性能は従来のペアガラスに比べ、約3倍、ガラス1枚の場合に比べ約5倍に高まるという。既存のサッシをそのまま活用できるためリフォーム市場を中心に引き合いが相次いでいる。1997年発売以来、10年で、年間数十億円の市場に成長している。

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スポーツで地域活性化
急増するスポーツ施設へ人工芝採用

 まちづくりの一つの方向として注目を集めているのがサッカー、フットサル、野球、ラグビー、テニス等のスポーツ施設の拡充によって、大会開催やイベントを通じて地域の活性化を図ろうという試みだ。その主役として最近関心が高まっているのがプレー性や安全性、さらにメンテナンス費用の点から優れているといわれる「ロングパイル人工芝」。採用が急増する体育資材の現状を追ってみた。

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高齢者の家 200軒施工

 児玉さんは2000年に「わがやネット(福祉住環境コーディネーター中部推進協議会)」という団体を設立。介護保険利用の住宅改修について、障害を持つ施主と工事業者の間に立つコーディネーターの育成に取り組んできた。家具の固定に取り組み始めたきっかけは、バリアフリー改修をした施主から言われた「わしゃ家具の下敷きになって死ぬのか」という言葉だった。
「病院から戻ってきたばかりの方で、精神的に不安定だったこともあって、ポロっと出た言葉だと思うのですが、何とかしなくてはいけないって思いましたね」(児玉さん)わが家ネットの活動に、新たに家具の転倒防止を加えることを決めた。「もちろん住宅の耐震診断・改修をすることが大事なのですが、介護保険で20万円の手すりをつけるのも、もったいないと言っている高齢者が多いのが現状ですから、簡単に耐震改修というわけにはいきません。だったら、きっかけとして家具の固定をすることから始めたいと思ったのです」(児玉さん)

 家具の転倒防止を社会的な運動にしたい――。こう考えた児玉さんは2004年、仕事の傍ら通っている名城大学大学院の研究生や、同大学の学部生に呼びかけ、かぐてんぼう隊(家具転倒防止隊の略)を発足させた。ところが、いきなり大きな壁にぶち当たる。それは施工現場が無いということ。ボランティアとはいえ、勝手に人の家に上がり込むわけにはいかないし、PRする手段もない。そんな中、ある学区長との出会いが、かぐてんぼう隊の活動を一気に前進させることになった。

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投稿者 machizukuri : 更新日10:13 | コメント (0) | トラックバック

第158号

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戦略的な行政政策とは?
テーマは「子どもの幸せを広げる」一点突破

 幼児虐待、不登校、引きこもり、いじめ、校内暴力、学級崩壊などなど、日本の未来を担う子ども達の周辺には、目を覆いたくなるような惨状が横たわっている。テーマを「子どもの幸せを広げる」という1点だけに絞り、実現のために戦略的な施策展開をしている市がある。北海道恵庭市(人口6・8万人)だ。読書コミュニティー、酪農教育ファーム、ガーデニングのまちづくりなどの多様な政策は、最終的にはテーマのために位置付けられている。共感する地域社会は積極的にボランティア活動に参加、結果的に、まちづくりにもつながっている。酪農教育では年間6500人の子どもらを受け入れ、料金収入が1000万円にもなる農家もあり、地域経済活性化にも寄与している。目からうろこの政策展開は着実に市の人口を増加させてもいる。従来からの行政施策に対し、「子どものため」という一点突破でありながら、産業政策まで含めた戦略的なまちづくりを進める市の事例にスポットを当てる。

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シリーズ3 社会保障研究家が正す
遺書を利用した孤独死防止策!?

 一人暮らしの老人がだれにも見取られることなく死んでいき、何日間も気づかれない。こういうのを「孤独死」というが、身寄りがいない者に限られるわけではない。遺品整理業の人が書いた本に載っている事例である。
 エレベーターがなく、階段で上り降りする公営住宅の3階に住んでいた75歳の老人が死後1か月して発見された。遺体が溶け出して布団が変色し、布団の中には無数のウジ虫がうごめいて…」という状態であったから、専門業者に依頼することになったのだろう。依頼主は中年の息子で小学3年の孫と父親の部屋のすぐ上の4階に住んでいた。

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世界先取り環境ビジネス エコガラス
窓ガラスで断熱・遮熱日射60%・紫外線90%カット

 断熱の関心の高まりから一般的になりつつあるペアガラスよりも、断熱性・遮熱性に優れた「エコガラス」を普及推進しているのが板硝子協会(東京都千代田区)。冬の断熱以外にも夏の日射に効果を発揮。日射を約60%、紫外線を90%カットする。少ないエネルギーで快適な環境を実現。空調にかかる電気代を年間5万円削減の試算もあり、財布にも地球にも優しいガラスとして注目が高まっている。

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地域再生の視点シリーズ42
再開発のコツ教えます!

 夜間の割安な電力を利用して冷房用の冷水や氷を蓄熱槽に蓄え、エネルギーを昼間の冷房に利用する蓄熱空調システム。04年、水の2〜3倍の熱量を蓄えられる「水和物スラリ」という溶液を、水の代わりに冷媒として用いる空調システムを開発したのがJFEエンジニアリング梶i本社:東京千代田区)だ。システムを導入すれば1次エネルギーを10〜40%削減でき、自社の事務所ビルでは年に800万円のランニングコストを削減できている。経産省が普及を促進するほか、環境への貢献度などが評価され今月19日には日経地球環境技術賞が贈られる。

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施策の成果は人口増加に

 行政施策は、総花的でテーマが多方面に分かれわかりにくい、と従来からよく批判されてきた。北海道恵庭市の中嶋興世市長は初めて挑んだ平成17年11月の市長選で、候補者は商品、売れる(市民の負託を受ける)ためには徹底的な差別化が必要だと考えた。打ち出したマニュフェストは「子どもの幸せを広げる」という1点に絞り、何をしたいのかを明確にした。泡沫(ほうまつ)候補といわれた同氏は市民の共感を獲得し、3選を目指す当時の現職を破る奇跡を起こした。
 就任後、「子ども」のための庁内横断的・戦略的な施策展開が本格的に行われ、結果的に市のまちづくり施策としての展開にもなっている。
 中嶋市長は「自治体のミッションは地域社会の問題を解決すること。最大の問題は、幼児虐待、いじめによる自殺といった子どもに関すること。日本の未来がどんどん崩れつつある。国のテーマでもあるのだ。『年金』が最重要課題なのではない。この解決が日本の再生につながる」と述べる。


投稿者 machizukuri : 更新日14:31 | コメント (0) | トラックバック

第157号

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図書館も水道も民間委託
PPP(官民協働事業)の先進地 群馬県太田市

 国や地方の財政状況が厳しさを増す中、新しい地域経営の手法としてPPP(官民協働事業:パブリック・プライベート・パートナーシップ)に注目が集まっている。これまで行政によりほぼ独占されてきた社会資本整備や公共サービスの提供について、地域の企業やNPO、市民らが連携することで、行政コストの削減やサービスの向上、さらには民間企業のビジネスチャンスが拡大するという考え方だ。

 群馬県太田市では、平成13年度から図書館運営を地域住民によるNPOへ委託したのを皮切りに、福祉施設の受付や案内、清掃業務、市民会館の窓口や舞台業務、さらには市役所の総合案内業務までもNPOや有償ボランティアへ任せている。19年4月には市民が口にする水道業務についても取水から料金徴収まですべて民間企業へ委託。これら「民力」の活用により年間2億円を超えるコストダウンを実現している。

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gooリサーチで地方分権と民間委託について調査
小中学校や生活保護は民間委託が難しい

 NTTレゾナント株式会社(東京都千代田区)と株式会社三菱総合研究所(東京都千代田区)は、「地方分権と民間委託」に関するインターネットアンケート調査の結果をまとめた。国と地方の施策(公共サービス)をめぐり、地方分権や民間の動きが活発になっている中、公共サービスの受け手となる住民側がどのように認識しているかを調べた。その結果、民間委託については小中学校や生活保護、保健所、税・公金徴収などは難しいとの認識が示された。調査は、国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」の登録モニターおよびgooユーザーを対象に7月12日〜18日まで行い計1万8996人から回答を得た。